ホワイトデーのはじまり
2月14日の「バレンタインデー」から1ヶ月後、3月14日は「ホワイトデー」でした。
バレンタインデーの起源は、ヴァレンティヌス神父から来ているというのは以前の雑学エッセイ「第186話 バレンタインデーは神父の命日」でも取り上げました。
ホワイトデーの起源もはっきりしていて、それは1978年の日本のこと。
全国飴菓子工業組合が、バレンタインデーのお返しとして「キャンディーやマシュマロを贈る日を作ったらどうか」と発案したのが始まりです。
初期は「ホワイトデー」ではなく「マシュマロデー」という名前のアイデアもあったとか。
マシュマロでチョコレートを包んだお菓子をお返しに贈り、「受け取ったあなたの気持ちを、柔らかく包んでお返しします」というアンサーを込めたのだそうです。
「バレンタインでチョコをもらったあなた、お返し用のお菓子を買いましょう!」というキャンペーンが次第に広まっていきます。
この頃はまだ「リターン・バレンタイン」などの宣伝であり、「ホワイトデー」の名前はありませんでした。
そして、1980年、東京・銀座の百貨店で、初めて「ホワイトデー」と銘打った販売イベントが開催されます。
「ホワイト」は純白・純潔なイメージがあるので命名されたようです。
発端からして、日本オリジナルのイベントなのですね。
その後、「白」のイメージが発展し、白いキャンディー、白いマシュマロ、ホワイトチョコ、白いハンカチや白い花などを贈る、と展開して、現在に至る……というわけです。
チョコをもらった男性が、女性にお菓子をお返しする日、というのが一般的な認識ですが、そもそもが「バレンタインデー」に女性から男性へチョコを贈る、というのも日本独自の文化ですからね。
欧米の「バレンタインデー」は、男性から女性に愛の告白やプレゼントをしたり、恋人や親しい人と過ごす日。
「チョコを贈る」というイベントなのも、お菓子業界の陰謀を感じる……。
「ホワイトデー」も、売り上げを見込んだお菓子業界の「手のひらで踊らされている」感があるなあ。
女性から「ホワイトデーには3倍返しでお願いねー」とか打算的に義理チョコを渡されても、お返しする品物はセンスも問われる気がするし、試されているかのようだ……。
タダでもらっておいて、何もお返しをしないというのも、それはそれで申し訳ないし。
そして、「ホワイトデー」の品物が、無難にマシュマロとかホワイトチョコだと「ふーん、あんたってこういうチョイスをする人間なのね」って値踏みされる気がして!
かといってブランド銘柄の高級チョコだと「うわ、重っ。義理であげただけなのに」とか引かれるかもしれないしなあ。
……考えすぎでしょうか?
さて、「ホワイトデー」が3月14日に決められたのは、2月14日から1ヶ月後、という日取りもあるのですが、『古事記』や『日本書紀』では日本において「初めて飴が製造されたとされる日」でもあるのだそうです。
「飴」だって!
や、やっぱりお菓子業界が裏で糸を引いてやがったー! 陰謀だー!




