チョコレートの歌で思いつくのは?
バレンタインデーも過ぎてしまいましたが、それにちなんで、チョコレートについて。
テレビを見ていて、ニュース番組で取り上げられるトピックとして、
「巷ではバレンタインデーということもあり、デパートなどの催事品コーナーではチョコレート売り場が特設されていて……」
と、チョコレート売り場の映像が流れていたとしましょう。
「その時に流れているBGMは?」と聞かれたら、ぱっと何が思いつきますか?
近年では、Perfumeの「チョコレイト・ディスコ」や、BABYMETALの「ギミチョコ!」あたりでしょうか。
Adoの「ショコラカタブラ」発売が去年だったので、今後「チョコレートといえば、この曲」枠に残留できるのか、見守りたいところですが。
ひと昔前は、おニャン子クラブ(国生さゆり)の歌う「バレンタイン・キッス」が、「バレンタインデー」の歌としては、定番でした。
ちょっと注目してほしいのが、その歌詞。
Perfumeの「チョコレイト・ディスコ」は歌詞の中で「対決の日が来た」と言っているので、「バレンタインデー当日」の内容。
ですが、「バレンタイン・キッス」では「明日は特別 スペシャル・デイ」と言っていて、「バレンタインデー前日に手作りチョコを一生懸命作る女の子の歌」という差があります。
こっちは「バレンタインデー当日」の歌ではなく「前日」の歌なのです。
なので、ニュース番組のトピックで、
「明日、2月14日はバレンタインデー。大手百貨店のチョコレート商戦で……」
と“明日の出来事”を知らせる内容の時に「バレンタイン・キッス」の方が流れると「製作陣、わかってるね!」という気になります。個人的に。
この「季節毎のイベントの歌」というのは、意外とニッチな商法で。
ヒットして知名度が上がり、「定番曲」になりさえすれば、各局のニュースで毎年使ってもらえる。
番組内で使用されれば、権利を持つ作曲者や歌唱者には楽曲使用料が入ります。固定収入に繋がるというわけです。
3月3日の「ひなまつり」をニュースで取り上げるとしたら、その時のBGMは「明かりを点けましょ ぼんぼりに~♪」という童謡「うれしいひなまつり」が鉄板だったわけですよ。
2002年、モーニング娘。からの派生ユニット「ミニモニ。」が、ひなまつりソングとして「ミニモニ。ひなまつり」を出しました。
その時は、ニュースの「ひなまつり」トピックのBGMに「ミニモニ。ひなまつり」が使われるようになりました。
ライバルは童謡だけだし、このまま定番化すれば、毎年の固定収入じゃん、うまい商法を考えたもんだなあ……と感心したりして。
いつの間にか定番BGMは、童謡「うれしいひなまつり」に戻ってましたけどね。
短期間ならまだしも、長期間の定着はなかなか難しいようです。
近年では、ハロウィンを取り上げる時のBGMは、きゃりーぱみゅぱみゅの「Crazy Party Night ~ぱんぷきんの逆襲~」なイメージですよね。
2015年のリリースです。十年近く、と考えると結構な長期定着と言えるのではないでしょうか。
(それを言うならPerfumeの「チョコレイト・ディスコ」は2007年のリリース。18年も前、だっけ!?)
「クリスマスソング」だと名曲が多すぎるので、競争相手のいないイベントを考えると……日本には「国民の祝日」もいっぱいあるんだし、「成人の日ソング」とか、「春分の日・秋分の日ソング」とかニッチなところを狙って曲を作って、大ヒットさせて、番組で毎年使われるようになれば……きっとウハウハなのです。
大ヒットさせて「誰もが耳なじみのある曲」という認知レベルまで辿り着く、そのハードルを乗り越えさえすれば、きっと!
……ハードル、たっけえな!
あ、「振替休日の歌」を作れば、一年間で何回も使ってもらえる!
どんな歌詞やメロディなのかは、まったくイメージできないし、ヒットの予感は皆無だけど!
誰かが頑張れ!




