薬のCMの「ピンポーン」の謎
私は偏頭痛持ち。
そりゃもう慢性的で十年以上付き合ってきて、なんとなく「あれ、もうすぐ来るな、明日あたり来そうだな」とひどい頭痛の前兆を体が察知するレベルです。
なんかこめかみのあたりがモヤモヤーっとするんで分かるんですよ(稚拙な表現)。
そんな時に、買い置きの頭痛薬のストックはあったかな、と一応確認するのですが、さて、今回は市販のお薬の話。
頭痛薬とか胃腸薬とか風邪薬とか、テレビではいろんな薬のCMを放送していますけど、CMの最後には必ず「ぴんぽーん」って出演タレントさんが言いますよね?
あるいは、玄関チャイムのような「ピンポーン」という効果音が鳴っているはずです。
あれ、なぜやっているのか、気になりませんか?
「ぴんぽーん」という声(あるいは効果音)の鳴っている時、画面には、
「使用上の注意をよく読んで、用法・用量を守って正しくお使い下さい」
等の注意が表示されています。
これは、厚生労働省の管理する法律「薬事法」で、医薬品等のテレビ広告では「使用上の注意を読むように一言添えなさい」と定められているんですね。
静止した明確な文字で、明確に1秒ないし2秒以上表示し、視聴者の注意を喚起するよう音声等も併用する、と。
私が子供だった頃は、薬のCMでは、「ピンポーン」というチャイム音の効果音の後に、出演タレントが「使用上の注意をよく読み、用法・用量を守って正しくお使い下さい」と、“声に出して読み上げていた”記憶があります。
昔は、「明確に3秒以上注意を表示し……」と、現在よりも規則が厳しかったようで、必ず「文章をそのまま音声として」注意喚起していたのです。
それが現代では少し緩和されている、ということですね。
確かに、15秒などの短いCMの中では、「使用上の注意をよく読み……」と全文読み上げるより、表示だけして「ぴんぽーん」と言わせて注意を引きつけ、文章を見てもらった方が、時間も短くて済みます。
いつだったか忘れましたが、ある女性タレントが「ぴんぽーん」ではなく「ぽんぴーん♪」と言っているCMもあったような?(うろおぼえ)
ついでに言うと、目薬のCMには、出演している人が「実際に目薬をさす姿」を挿入し、正しい使い方を示す、というのも決められているんですって。
「目薬の使い方」って、常識で考えて、うっかり誤って「本来とは違う使い方」でやっちゃう人、いないと思うけどなあ……。
ちなみに、太田胃散のテレビCMに使われているBGMは、クラシック曲。
軽やかで優雅なショパンのピアノ曲です。
曲名は「24の前奏曲 作品28第7番イ長調」といいます。
「胃腸薬」を扱うCMに、「イ長調」……「胃腸」と「イ長調」が掛かっているのかなー、って思ったんですが。そんだけ。




