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【感謝!4万PV突破!】雑に学ぶと書いて雑学 ~昨日より今日の自分が少し賢くなるかもしれない~  作者: 雲条 翔


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シミュラクラ現象について

 ちょっとした実験を。


 手書きで、「一品」って紙に書きます。「天下一品」の「一品」。


 横書きではなく、縦に書いてください。


 書き終わったら、ぐるんと上下を逆にしてみてください。


 ……顔に見えませんか?


 四角い部分が「目」と「鼻」、横棒が「口」。


 分割すると、単なる記号にすぎないのに、なんとなくそこに「顔」を見い出してしまう。


 建物でも、外壁に窓が二つ横に並んでいて、その下にシャッターがあったりすると「ロボットの顔だ」なんて、小学校の時はそんなことを言って笑っていたような気もします。


 もっと単純に、黒い丸をふたつ横に並べて描いて、その下にもうひとつ黒い丸を描くと、ハニワっぽい顔の出来上がりです。



 ●  ●


  ●



(↑ちゃんと表示できてるかな……?)



 図形を「顔」として認識する、脳の働きのことを「シミュラクラ現象」と呼びます。


「シミュラクラ」とは、「シミュラクラム」の複数形。「シミュラクラム」とは、ラテン語で「似ている物」を意味する言葉です。


 原始時代から、人は他者に出会った時、相手の行動や感情を読み取り、予測してきました。

 目を見て、「この人は味方」「この人はよく分からない、敵かもしれない」と本能的に察知し、危機回避能力に役立てて来たのです。


 なので、三つの点の図形でも無意識に「人の顔」を認識する、と遺伝子レベルでプログラムされているのだそうです。


 また、「顔」だけではなく、空に浮かぶ雲が動物の形に見えたり、木の幹が人の形に見えたりすることを「パレイドリア」と言います。


 似ている別の何かに見える、という現象全般が「パレイドリア」であり、「顔」に限定した「シミュラクラ現象」は、「パレイドリア」の中の一例と言えます。


 1992年、日本テレビでは「大相似形だいそうじけいテレビ」というバラエティ番組を放送していました。


 似ている有名人同士や、モノに似ている顔、顔に似ているモノなど、「似ていること」を取り上げて紹介する番組でしたが……わずか10回という短命で放送終了しました。

 いやはや、着眼点の目新しさや企画の珍しさは面白いけれど、こういう実験的な番組は、毎週レギュラーでやる内容では無いと思いますよね。


 ちなみに、「煙の影などが人の顔に見える」などの「心霊写真」のほとんどは、この「シミュラクラ現象」で説明できる、と言われています。


「どうしても、天井のシミが人の顔に見えて不気味なんだ……」とお悩みの人は、シミュラクラ現象のことを思い出して「人間の本能なら仕方ないか」と自分を納得させるのもいいかもしれません。


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