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【感謝!4万PV突破!】雑に学ぶと書いて雑学 ~昨日より今日の自分が少し賢くなるかもしれない~  作者: 雲条 翔


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「虫」は元々ヘビだった?

 夏の暑い時期、海に近い浜辺の売店で、海産物の網焼きを売っていたんですね。


 ぶつ切りのタコの足を串に刺して焼いてくれたり、網の上で貝ごとハマグリを焼いてくれたりして。

 アツアツのを頬張って、冷たいビールで流し込むのが、またいいんですわ。


 さて、タコやハマグリを漢字で書くと「蛸」や「蛤」。


 なんで「むしへん」がつくんでしょうね? 

 海産物は、虫とは関係なさそうなのに。


 まず、「虫」という字の由来を調べると、この文字自体がヘビの一種である「マムシ」の意味を持っていたことが分かります。


 象形文字で、上部の「日」が横になったような箇所が、頭部と目を示し、下部の「ム」みたいな部分が、しっぽ。


「虫」がマムシなら、カブトムシやクワガタムシみたいな昆虫はどうすんの?と思ったら、そっちは「虫」ではなく「蟲」という字で書き分けていたんですね。


 そして、「蟲」の字を省略して、昆虫類を画数の少ない「虫」の字に置き換えることになったので、本来の「マムシ」の意味は、「まむし」という字を作って、そっちに置き換えました。

 さらに細分化していったのが「へび」です。


 「マムシ」は、「うねうねして気持ち悪い生き物」の代表であり、「むしへん」の生物は、そんなカテゴリが多いです。


 蜥蜴とかげ蚯蚓みみず蛞蝓なめくじ蝸牛かたつむりひるかえる蝦蟇がまがえる蚰蜒げじげじ……。


 並べて見ると、字面がイヤな生き物軍団。


 そんなわけで、うねうねして気持ち悪いタコも「蛸」だし、貝の中身がうねうねして気持ち悪いハマグリも「蛤」。


 ハマグリからの連想で、「貝」シリーズで言うなら、牡蠣かき浅蜊あさりしじみも漢字で書いた時に「むしへん」の字を使います。


 かにさそり蜘蛛くも蝙蝠こうもりなんかも「むしへん」ですね。

 この辺は、単に「忌み嫌われている動物」なのかな?

 どれもこれも、仮面ライダーの怪人モチーフに使われていたりする「悪役」サイドの生物、というか。


 むしへんで面白いのは、「にじ」といった自然現象にも使われていること。


 見ると縁起が良いとされ、少しハッピーな気分になれる「虹」。

 パチンコを打つ人は、「レインボーカラーだったらプレミアじゃん! 大当たり確定じゃん!」と喜びそうです。


 逆に、中国では「虹」は「不吉の象徴」とされ、あまり好まれていないようで。


 中国では、長く生きた「蛇」が空に舞い、龍になったという言い伝えがあり、「虹」はその「龍になりかけている蛇が見せる幻覚」を現すそうです。

 つまり「未完成の中途半端な段階」で、「成就できない」意味を持つのですね。


 たしかに、好まれていないのも頷けます……。

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