カップヌードルの「ド」は小さい
日清食品で1971年から発売され、既に50年以上にもなる即席めん「カップヌードル」。
パッケージをよく見ると、「カップヌードル」の「ド」の文字だけが、やたらと小さいのです。
これは、「noodle」の正確な発音に合わせ、「ド」は小さく発音するので、それに寄せた結果なのだそうです。
「ド」ーでもいい話ですかね?
ちゃんちゃん。
と、最短の文量でオチをつけて終わらせても良いのですが、カップヌードルの話をもうちょっとだけ続けましょう。
1971年発売当時、比較的価格が高めだったこともあり、売れ行きで苦戦したそうです。
ですが、テレビの生中継で多くの人が目にする機会が発生しました。
販売翌年の1972年、「あさま山荘事件」です。
山荘を取り囲んだ機動隊の隊員たちが、冬山の中でカップヌードルを食べる姿が全国中継で放送されたのです。
現地の温度はマイナス15度前後。極寒の中では配給される弁当も凍り付いてしまい、お湯をかけるだけで食べられるカップヌードルが補給食糧として導入され、これが抜群の宣伝効果を生みました。
そこから認知度、売れ行きは飛躍的に伸びたそうです。
環境問題にも配慮し、カップヌードルの容器ゴミを出さないように「リフィルパッケージ」というものがあります。
洗って再利用が可能な、取っ手付きのプラスチックの専用容器があり、簡易包装の麺を入れて食べるのです。
これらは、実は2006年から発売されていました。
SDGsが叫ばれる昨今においては、こうしたエコの気持ち、小さなことかもしれませんけど大事です。
(私も専用容器を持っていますので、たまに食べたりします。簡易包装のリフィルパッケージの麺を扱っている店が少ないのがネックですが……)
ちなみに、現在の即席めんなどは、技術の進歩により、「3分間も待たなくて良い」商品を作ることが可能なのだそうです。
ですが、3分間くらい待って、焦らされて、お腹をすかせて……そこで食べるから、より美味しく感じる!と、敢えて「3分間」待たせるらしいですよ。
確かに、あの「待っている3分間」って、期待値もあって、少し幸せですもんね。