コーヒーとコーヒー飲料の差
缶コーヒーや、ペットボトルのコーヒーなど、パッケージの商品名の下部をよく見ると「コーヒー」や「コーヒー飲料」の表示があります。
「コーヒー」は分かるにしても、「コーヒー飲料」って? 何が違うの?
さらには「コーヒー入り清涼飲料」なんてのもあったりして。
実は、内容量100gに対して、含まれるコーヒー豆(焙煎前の生の豆)の量によって、表示が変わってくるのです。
「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約」に基づいて定められています。
内容量100g中、コーヒー豆を5g以上使用している製品
……「コーヒー」
内容量100g中、コーヒー豆が2.5g以上、5g未満使用している製品
……「コーヒー飲料」
内容量100g中、コーヒー豆が1g以上、2.5g未満使用している製品
……「コーヒー入り清涼飲料」
カフェオレの中で「種類別 乳飲料」と表示されているものもあります。
ミルクの入った飲料は、乳固形分を3%以上含む場合、規格によって「乳飲料」に分類されるのです。
「コーヒー飲料」や「コーヒー入り清涼飲料」の条件を満たしていても、表示上はミルクの規格が優先して表示されます。
瓶詰めの「コーヒー牛乳」というものありますが、これは通称であって、規格で分類された名称ではありません。
1990年代の途中までは、「コーヒー牛乳」としておおっぴらに販売することもできたのですが、1990年代末に「飲用乳の表示に関する公正競争規約」が改正されて、生乳100%以外の乳飲料には「牛乳」という言葉を使用できなくなったのです。
「ミルク」はオッケーなので、「ミルクコーヒー」などはいいそうです。
あとは、「カフェオレ」「カフェラテ」などの表記にも明確な規格はなく、「昔は、コーヒー牛乳って言って売ってたけど、今は名前だけ変えてカフェオレで売ってる」パターンもあるようです。
呼び方を変えただけで、実際には中身に大きな違いはありません。
ちなみに、「カフェオレ」はフランス語、「カフェラテ」はイタリア語。
「カフェオレ」が、「牛乳にドリップコーヒーを混ぜたもの」。
「カフェラテ」が、「コーヒーに牛乳を混ぜたもの」。
日本では、「エスプレッソに牛乳を混ぜたもの」を「カフェラテ」と呼ぶ傾向にあるようです。
最後に。
缶コーヒーでおなじみ、飲料メーカーの「UCC」は、「上島珈琲株式会社」の略。




