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「空」の部首は「うかんむり」ではない
「空」という漢字の部首は、「うかんむり」ではなく「あなかんむり」です。
「穴」の下に「エ」が配置されているという構成で、「穴」に関する字にはこれが使われているようです。
「空」という字も、「空席」「空虚」だとか、「からっぽ」という意味合いがあります。
壁に「穴」を開けて、枠をはめ込めば「窓」になりますし、地面がへこんで「穴」になっている場所は「窪」地です。
奥の深い「穴」は洞「窟」で、調理や陶芸のために「穴」を開ければ「窯」や「竈」になります。
「穴」を開けるためには、道具で壁を「突」いたり、「穿」ったり。
開いた穴から外を覗いて、様子を「窺」ったり。
人間の良心に「穴」が開けば、犯罪に手を出すこともあるかもしれません。「窃」盗とか。
この「あなかんむり」の話で好きなのは、研究の「究」も「あなかんむり」だということです。
なぜ「研究」に「穴」が関係あるのか?
知識の「穴」を埋めていく過程が、「研究」なのだそうで。
深い話ですよね。
まるで穴のように……。