表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私は1人

作者: 秋生


自然が綺麗な公園が好きだ。

公園と称されるところは本当の自然ではないのかもしれないが、

人間が綺麗とする自然は私も綺麗だと感じるし、

心地よさがある


週に一度しかないお休みを1人で過ごすことに意味がある。

おそらく、1人に価値を感じてしまうのは普段1人ではないから。

家にいると家族がいて、気を遣っていないようで、気を伺い影響しあって生活を送っていることだろう。

一人暮らしともなると人と過ごすことに愛おしさを感じるのかも知れない。


今日はパンを2つ買って公園へ行く。

湖畔の光が反射し、揺らぐ水の波を感じる

紅葉は少し遅れてしまったが、

地獄に落ちるとこの赤に包まれるのかと思うほど、

燃え尽きそうな緋色がまだここには残っている。


湖畔がよく見える少し錆びた鉄の椅子に腰掛ける。

隣では最近よく見る服装をしたカップルが、

湖畔を背景に自分たちの記録をカメラに残す。

2人の掛け合いのような声を聞きながら

私は1人でパンをかじる。

美味しい。柚子胡椒が入っていたのは驚きだが、

この驚きも、美味しいと感じた私の気持ちも、

干渉されない私だけのもの。

私は、また一口、パンをかじる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ