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恋人?いえあくまで主従関係なので

毎日投稿ラストです

因みにステータスですが基本的にレベル×10を平均値として適当に倍率弄ってます。それと種族ボーナスで勇者とか魔王とか特別な種族?以外は全て特化型です。

―――――


 名前 ミシェル・シュエルローフ

 性別 女 レベル 496

 種族 上位森妖精(ハイエルフ)


 攻撃 1240

 防御 2976

 魔攻 558000

 魔防 6696

 素早さ 6448


 スキルポイント 630


 スキル


 飛行

 状態異常無効化

 風、植物魔法無効化

 風、植物魔法強化(超)

 自動回復 レベル4

 物理耐性 レベル4

 魔法耐性 レベル4

 魔力消費軽減 レベル4

 物理半減

 魔法半減

 自然同化

 絶対聴覚

 植物鑑定マスター


 魔法


 風魔法 1級

 光魔法 2級

 植物魔法 1級

 結界魔法 1級


 吸血鬼(ヴァンパイア)上位皇族(ハイロード)の眷属No.2


 主人のステータスの2割をプラス

 主人の魔法、スキルの中からランダムでひとつ授かる

 主人と居場所がお互いに分かる

 主人に逆らうことが出来ない

―――――


 以前から耳がいいと思っていたのは知っていたけれど、まさかスキルにまでついてるとは……。


「では、行こうか」


 と言ってもたった三時間なのでほとんど散歩に近いが、何もむやみやたらに散歩している訳ではない。


 ミシェルを呼んだのは風魔法で人々の声を聞き、地理の把握をして、評判のいいところを軽く回るって感じだ。絶対聴覚もあるからほぼ正確に聞き取れる。


「ご主人様とデートなんてうれしいです!」

「そうか、それは良かった」


 僕とミシェルは手を繋いで歩いている。ミシェルはかなりの美人なので十人中十人が振り返るほど、そのたびに僕への目線が痛い。僕まだ見た目的には12歳なのに殺気を向けられてるよ。


 これだから眷属とは出かけたくなかったんだよね。今回はしょうがないけど。


 基本的に僕の眷属は女性の方が多い。高位の吸血鬼限定で眷属にする為の不可視の個人制約が幾つかある。これはルールがわからないし、ルールはそれぞれ個人で違うのでそう呼ばれている。

 とある研究家にの論文には自らと相性の良い相手しか眷属に出来ず他の者は力に耐えきれないと言っていた気がする。


 もしかしたら女性が多いのはそういう制約があるのかと思ったが男性は1人だけだが居るには居る。とはいえその眷属はこの世界にはいない為、呼び出すことは不可能なので実質女性しか眷属がいない状況なのと入れ替わることも………ってそう言えばまだ試してなかったな。


 今はアイスクリームを買って食べ歩きしている。


 本当は見るだけだったはずが、好物のアイスを見るとつい立ち止まってしまう。

 それも一瞬だったが、ミシェルがそれに気づきアイスクリームを購入するよう促し今に至る。


「美味しいですね。このアイス」

「うん。やっぱりどの世界でもアイスは美味しいね」

「ひと口交換しませんか?」

「いいね。どうぞ」


 僕は自分のアイスクリームを空中に置く。これは風魔法の応用で出来る。


 因みに僕のはりんごでミシェルはチョコミントだ。


「えーせっかくなら食べさせてください」

「それは恋人のやることでしょ?」

「なら恋人になればいいんですよ!」

「却下」

「えー、そんなー。でも私が食べさせるのは主従関係なら何もおかしくないですよね?」


 こいつは何故そんなに僕に尽くそうとする?揶揄っているのか?


「はい、ご主人様あーん♪」


 仕方ない、乗ってやるか


「あーん」


 美味しいが周囲の目線が痛い。


「美味しいですか?ご主人様」

「ああ、美味しいよ」

「あれ?トウヤ兄様じゃないですか」

「ッ!」


 シノン!?何故バレたんだ?


「ミシェル魔法は発動していたよね?」

「勿論です。ご主人様」


 僕は認識阻害系の闇魔法を使っていたので安心していたのだ。これは完全に僕のミスだ。


 認識阻害系の魔法で存在そのものを認識出来なくするのは情報収集には適さない為僕らが誰なのかわからなくする様にする所謂印象操作の様な感じで身体や匂い、癖まで気にさせない様な魔法にしていた。


 これ以上何を改善すればいいの?


「何を慌てているんですか?って言うかご主人様って呼ばせているなんてかなりの変態ですね」

「ちょっと待って!そういうプレイとかじゃないから!あくまでミシェルが勝手に呼んでるだけだから!」

「ひどい!ご主人様は私を見捨てるのですか?」


 何でこんなことに。というか僕は元々ご主人様呼びを強制していない。が、以前眷属が僕の呼び方を何にした方が良いか色々呼んでみてそれぞれのキャラに似合う呼び方の方が嬉しいとは言ったけど。


 それからシノンを説得してシオンと合流し一緒にご飯を食べることになった。が、説得するときにミシェルが意味深な発言をするから余計に疲れた。


 因みにミシェルは自然同化で姿を消してこっそり帰ってもらった。


 疑問に思いシノンに認識阻害系の闇魔法を「何故わかったんだ?」って聞いてみると、「私がトウヤ兄様を見間違える訳がありません」と言われてしまった。だから何でだよ。


 町の大通りを外れて路地裏を歩いていくと星雲レストランというお店に入る。ミシェルと歩いていたら隠れた名店という噂を教えて貰った。


「へぇーなかなか良いところじゃない」

「トウヤ兄様はイイセンスしてます!」

「ありがとう。といっても僕も来るのは初めてだけど」


 レストランの中は床には赤いカーペットが敷かれ、明かりはお洒落な形のガラスに魔石が入っていて様々な光を放っている。テーブルも白や黒のシックな感じでオシャレだ。


 メニューはオムライスとかハンバーグとかパスタ等々がありデザートにはアイスもある。ここは長い付き合いになりそうだ。


 ミシェルが仕入れた情報によるとこの店は夜はレストラン風で朝とか昼は喫茶店風でメニューが変わる様だ。

 こんなにお洒落で美味しいのに隠れた名店となっている理由はこの店にとある魔法がかけられているせいだ。つまり客を選ぶのだ。犯罪者や危険な思想の持ち主、トラブルを起こしかねない人には気づかない様に強力な認識阻害の魔法がかけられている。

 ここまでは良いのだがある一定以上の魔力がない人はここを出た後数分で忘れてしまう。つまりたまたまこの店のことをメモしておいたか魔力が多くないとダメなのだ。

 理由はこの店お金とは別に利用者から魔力をとっている。その為魔力の少ない人が頻繁に来ない様にしているのだ。メモ帳なんてそうそう持ち歩いていないので魔力欠乏症になった人は居ない様だし普通にいい店である。


 今の時間帯では喫茶店ではなくレストランなので僕はカルボナーラ、シオンはステーキ、シノンはオムライス、デザートにアイスクリームを注文する。


 どれも絶品で僕を含めた皆に好評でそれぞれシェアして食べる。

 僕はパスタとアイスクリームだけでいいんだけどシオンとシノンが食べたいと言った為仕方なく交換しただけだ。


「ふふっ。はいトウヤ、あーん」


 シオンがカットしたステーキをフォークで刺して僕の方に差し出す。


「シオン姉様、それは流石にまずいんだけれど」


 眷属が暴走していないのはあくまで僕の家族だからという理由があるからだ。恐らくミシェルは僕のことを監視しているだろう。ある程度離れていても絶対聴覚がある為この会話は聞かれている可能性が高い。流石に僕が食べさせなければなんとかなるが流れ的に僕が食べさせることになりかねない。


「何でよ。別にいいじゃない私達家族でしょ?」


 眷属たちの名前を見たら分かると思うが眷属とはほとんど我が子の様なものなので家族という理由で食べさせ合うことを受け入れた場合何て言われるかわかったものではない。


「一応この国では魔法が使える男性は誰とでも結婚出来るんだよ?」


 この国、というかこの世界では魔法を使える男性は一夫多妻制で家族でも養子なら結婚可能なのだ。


「なら恋人になれば「却下」何でよ!」


 何でも何もない。


「そもそも僕は本当に好きになった人としか付き合わないよ」

「はぁ。まだその考えは変わらないのね」


 ため息をつき僕に差し出したステーキを自分の口へと運ぶ。


「まぁね」


 こう言ってはなんだが僕は眷属たちが居ればいいので恋人なんてつくるつもりはない。

 その為の口実なのだがもしかしたら眷属以上に素晴らしい人がいるかもしれないのであながち間違いではない。


「でもまだ可能性はゼロではないのよね?」

「そ、そうだが何故そこまで固執する?既にロローシュ家には養子としている訳だから大抵の場合は家を継ぐだろう?」


 断られたのにも関わらず尚もアタックしてくるシオンを少し意外に思ったので質問をする。


「トウヤは優秀なんだからもっと身分の高い令嬢にとられたら家を継ぐ訳にはいかないでしょ?」

「なるほど……ね」


 なんだか、貴族の恋愛って家の為に自分の意志は関係ないって傾向があるよね。


 それから僕はパスタを食べ終えデザートを食べに入る。


 先ほどの会話からシオンと少し気まずい雰囲気になっていた為シノンが僕に小声で話かけてくる。


「すみませんトウヤ兄様。シオン姉様も悪気があった訳ではないんです」

「ああ。分かってるよ。シオン姉様は多分適当に理由をでっち上げたことくらい。でもそれがあり得そうなことだったから、さ」

「それは私も思うところがありますしトウヤ兄様なら尚更だと思います」

「ちょっと!私を仲間外れにしないでよ」


 小声で何かを話していたのは気づいたのか不満の声を出したけど流石に内容まではわからなかった様だ。


「悪い悪い」


 それからは雰囲気も元通りになり美味しくアイスクリームを食べることができた。

次回は恐らく9/16だと思います

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