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世界樹の森

再び短くて申し訳ない。このGWのどっかでもう1話投稿出来たらトントンってことで許してください。

 残り時間はあと1週間程しかない。これをなんとかするには恐らくネクミスたちがいるルフトで起こっている精神汚染の原因を取り除く必要がある。


 しかし、レネッフェ・ニーヴェルハックのことも問題だ。彼女がリリアーナとラミューラを完全に魅了した場合、誰も彼女を倒すことが出来ず、世界を征服することすら可能だ。

 いや、彼女が視界に入ったり声を聞いただけで、大半の者は魅了されることを考えたらリリアーナとラミューラがいても勝算があるかどうか……。


 だからこそ、多少のリスクを犯すことになってもやれることはやっておくべきなのだ。


 エヴァンの身体と入れ替わった僕はリリアーナとラミューラの様子を確認しようと目を開けて違和感を感じながらもベッドから出る。


 何か重いなと思っていたら、これが原因か。


 恐らくレネッフェへの対策として、同性なら魅了の効果が比較的小さいと予想してのことだろう。魔物すらも魅了するレネッフェに対しては付け焼き刃でしか無いが、エヴァンならそれでも効果はあるだろう。


 姿はそのままにリリアーナたちにバレないように外に出た。


 エヴァンによると、レネッフェが接触してきた時に場所を変えて話がしたいと言われたらしい。近くにリリアーナとラミューラもいたのだが、レネッフェの声は聞こえなかったようだ。


 その場所は、僕とレネッフェが初めて会った場所。魔法の霧が立ち込める世界樹の森、その最奥だ。


 世界樹の森は発見することすら困難で、森には深い霧が立ち込めている。その霧も厄介な性質を持っておりある程度距離の離れた魔法やスキルは霧によって効果が消えてしまう。これは使い手によって距離が変わるが、当時の僕で精々約70メートルだったから、魔力の1/1000の距離だと思う。


 何故そこを指定したのかはレネッフェの配慮だろう。あそこなら少し離れる必要があるが、大抵の者はレネッフェと話をすることが出来るはずだ。


 問題はどうやって世界樹の森に行くのか。世界樹の森は神出鬼没で御伽噺に出てくるような場所。普通に探しても見つからない。それではどうやって見つけるのか。それには特別な物が必要なのだ。


 それが世界樹の葉。世界樹が認めた者のみに与える葉っぱで、初代勇者は上位の世界樹の枝を持っていたとか。なんでも、死んですぐの者ならば1枚消費して蘇生出来るらしい。

 普段はただのお守りのような物だが、生命力に満ち溢れており世界樹の森への道を示してくれる。


 懐かしいな。これを手に入れるのに結構苦労したっけ?


 ミシェルの植物鑑定マスターを利用して世界樹の葉もどきを製造し、なんとかして世界樹の森にたどり着けた記憶がある。


 世界樹の葉に従い地を駆け空を駆け、世界樹の森へと向かった。


 世界樹の森には魔物は存在せず、代わりに世界樹で出来たガーディアンが存在する。ガーディアンは霧の影響を受けない為、倒すことは難しいが、勝手に森のものを持っていかなければ襲われることもないので安全な場所だと思う。


 何事も無く最深部───つまり、世界樹へとたどり着く。


 数メートル先しか見えない程の霧の中を空間把握のスキルを使うことで狭い範囲だが、世界樹の根や草花に足をとられる心配をせずに歩くことが出来るので思ったよりは時間はかからなかった。


 結構早く着いたな。まぁ、女性との待ち合わせに遅れる訳にはいかないから嬉しい誤算だ。


 レネッフェの姿が見当たらないので世界樹に背中を預けていると数分後にレネッフェが現れた。


「もう来ていたのね。女性を待たせないのは流石勇者といったところかしら?」

「それ勇者は関係ないでしょ」


 魅了の効果は全く無い。霧の影響なのか、僕に耐性があるのかは分からないけど、話をすることは出来そうだ。


「そうね。だって貴方は勇者じゃないもの」


 レネッフェの言葉に反応しそうになる身体を抑えてその言葉の真意を探る。


「……それは魔王を倒したことで、もう僕が人間に勇者であることが出来なくなったことを指してるのか?」

「ふふっ。エヴァンとしてはそれで正解よ。でも、トウヤとしての答えは不正解ね」


 既に確信があるのか?僕がエヴァンと入れ替わりをしていることに。


「トウヤの魂の一部をその眷属が所持していることは分かってるわ。それが原因でトウヤは死ななかったことも」


 レネッフェは表に出なかった分時間は沢山あったし、その時間を僕のことを調べるのに使ったってことか?その理由までは分からないけど、唯一魅了が効かなかった僕は彼女の天敵なり得ると思ったのかも知れない。


「あの研究施設の場所は勇者が知ってるはずがない。にも拘らず聖女と2人で来たのは貴方の中にトウヤの魂があるからとしか考えられないの。聖女の場合もあったけど、彼女はトウヤが生きていることすら知らないって報告にあっし」


 確かに僕のことをリリアーナに話したのはつい最近の話だ。だからエヴァンとの繋がりを疑うのは当然といえる。


「それを確かめる為にこの場を設けたってこと?」

「ええ。そして、それは貴方の魔力を見ればすぐに分かったわ。この前分からなかったのは、今の貴方がトウヤだからか、女性だとトウヤの魂との結びつきが強いから、ってところかしら?」


 少しの綻びからここまで推測するのか。だけど彼女の魅了が効かなかった場合は僕だってバレるだろうから構わない。


「そうだよ。僕が吸血鬼(ヴァンパイア)上位皇族(ハイロード)で、四天王をやっていたトウヤ・シュエルローフだ」

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