Ⅰ
この小説では日付や年、時間も重要になってきます。
少し頭の隅に日付等を入れておくのがおすすめです。
瞬く間に、光る。
その光に、目が、心が奪われる。
そして、今日もまた、日が昇る。
朝、目を覚ます。
カーテンを開け、朝ご飯を食べる。
歯を磨き、顔を洗い、着替え、髪を整える。
そして、家を出る。
そんな変わらない毎日。
そう、あの日が来るまでは。
2025年 10月4日 日本時間午前10時28分 ?? 春香
中学の中盤に差し掛かった頃。
私は友達と、飛行機でニューヨークに向かっていた。
残り3時間程で着くという時に、後ろから何か爆発したような音がした。
それと同時に、前の方と後ろの方から、大きい声がした。
「全員動くな!!」
直ぐに後ろを振り向くと、銃を持っている二人組が、怒鳴り散らかしていた。
また前を向くと、他の三人組が操縦室に向かっていた。
そして、少しすると、”バン”という音がした。
その直後、機体がぐらんと揺れ、機体の向きが、下に向かって斜めになっていた。
その瞬間、銃を持っていた人たちは、突然笑顔になり、「やったぞ」や、「俺たちはやったんだ!」と言い、そして、その数十分後、飛行機は墜落した。
2030年 10月4日 日本時間午前6時13分 ?? 春樹
「今日のニュースです。」
「乗客687名を乗せた飛行機が、テロにより墜落してから、今日で五年になりました。」
「この事件ではす全ての乗客、大半以上の、378名の日本人が亡くなりました。」
「その事件の追悼が、今日の10時34分に行われます。」
(全航空298便ニューヨーク行きイギリス人グループによるテロ事件)
(通称全空298便テロ事件。)
(この事件では、乗客、犯人共に全員が死亡したとされている。)
(ただし、その情報には間違いがある。)
(死亡した とされる687名には、二人の生還者がいる。)
(一人は、鈴岡 春香 そして、もう一人は 俺 星川 春樹。)
(この二人が世間では、"死んだ"こととなっている。)
(俺が彼女に最後に会ったのは、生還したときに居た場所が一緒だった時ぐらいだ。)
(そして、生還して少しした後、体に異変が起きた。)
(生還をしてから約一週間ぐらいの頃。)
(自分の中で、何かを感じた。)
(そしてだんだん日にちが経っていくうちに、段々と何かが分かってきた。)
(俺は時間を止められる。)
(理由はわからないが、なぜかそう思っていた。)
(なぜ疑わなかったのか。)
(なぜ疑問に思わなっかのか。)
(それは分からない。)
(でも何故だか、時を止められると思っていた。)