第一章零部:新しい世界
魔法少女を夢見ていた少女「るり」は、30歳になったある日、
魔法少女になれない事への絶望から、飛び降りてしまう。
しかし、本当にるりは、ビルから飛び降りたのだろうか?
あれは、そう屋上から飛び降りたはず...
では、何故窓ガラスが体に突き刺さるのか?
もしかして、誰かから突き落とさ...
そんな事をふと考えてしまう「魔法少女るり」ではあるが...
さて、そろそろ40歳になるだろうか...
あの日、れみと共に世界を元に戻すべく、次元旅行に出かけた訳ではあるのだが...
あれから、いくつかの世界を見て回ってきた...
るりもれみもどちらも存在しない..もしくは既に死んでいる世界に行く事もあったし、
片方だけ、存在している世界に行く事もあった。
魔法が存在する世界は、だいたい9割くらいだろうか?
ただ...今回の世界は異質である。
魔法症候群という病を発症している者が魔法を使えるらしく
実に人類の半数を占める
発症すると、数年で死ぬとか死なないとか...
実際、個人差があるのだろう。
人類の半数が数年で死ぬのであれば、世界は大変な事になってしまうだろう。
もしくは...大変な事になる前の世界だろうか。
それともう一つ。
この世界は非常に異物に作用する性質を持っている事。
異物...この場合は私達だが...
この世界のルールに影響を受けやすいという風に理解をしている
正直、この世界は諦めて、別の世界に移動したい気分である
ただ、興味深い事が一つある。
この世界には...るりとれみが共に生きている
というか、場所も学校で、とても懐かしい気持ちにさせてくれる
まあ、...私たちはというと......
透明人間みたいに、誰にも認識されない存在なんだけどね
さて、...私達の事などお構いなしに、彼女達は...