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転移してのんびり異世界ライフを楽しみます。  作者: 秋色空
第一章「王都までの旅」
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13ページ目「されど僕は上り続ける」

「リルとエレナ、行くよー!」


 僕はリルとエレナに呼び掛けた。今日、僕らはハーメリアルを出発する。王都までは王女様の護衛として旅をする予定だったけど、このハーメリアルの領主である貴族の調査を行うために、表向きは次の街であるコワウルヌに行ったことにする。王女様と付き添いの騎士さんはハーメリアルに残る。


「はーい。」


 リルとエレナが宿から出てきた。チェックアウトは既に済ませている。見送りに僕が訪れたお店の店長さんが何人か来ている。最初の日に色んな本や道具を買いに行った時に訪れたお店だ。年齢層が高い。オジサンばかりだ。でも、絶対に口には出さない。僕は命を大切にするんだっ!


「じゃあ、行きましょうか。」


 見送りに貴族も来ている。街を出るまでは王女様と騎士さんもいる。街を出る寸前に王女様と騎士さんだけ馬車から飛び降りる。二頭いた馬は一頭いない。王女様と騎士さんがコワウルヌまでの途路で追い付くために早い馬を残しているのだ。貴族にはどうにか誤魔化した。


「ええ……それでは、1ヶ月でしたがありがとうございました。」

「いえ……。このような辺境の地ですが、商人が最も集う地です。またいつか……機会があればお会いできれば光栄です。」

「分かりました。」


 貴族が挨拶をした。言ってることは立派そうだが、王女様が振り向きざまに「私は知っていますよ……あなたの裏の顔を。」と言っていたのを僕は聞き逃さなかった。貴族には聞こえていなかったようだ。良かった……。王女様もそんな事言わないで欲しいな……。


 そして、馬車は前へ進みだした。僕が泊まっていた宿は街の入口から近い。入口まではすぐに着くが……このまま直進しては王女様と騎士さんが抜け出す隙が無い。敢えて人通りが多い道を選び、人に紛れて抜け出す事にしている。


 街の門へ着く100m前で右折した。そこを右折すれば、街一番の商業市場──国一番の商業市場──に入る。ここはいつも通り人が多かった。ここで王女様と騎士さんは〈闇属性〉の【隠密(ハイド)】で気配を最低まで消して、人混みに紛れる。


 通りの中央まで来たかと思ったその瞬間に王女様と騎士さんは既にいなかった。飛び出たようだ。また、寂しくなる。


「……じゃあ行こうか。」

「うん。」

「ええ。」


 聞かれては行けないので小さな声で言い合った。これから僕が御者を務める。リルは馬車の中の王女様の代わりだ。エレナは既に中にいる。僕達だけが乗る馬車は通りを過ぎて、再び門へ来た。


「王女陛下のお通りだ。」

「はっ!分かりました。お通り下さい!」


 確認すらされなかった。流石に見るのがマナーでも王女様だと礼儀知らずに思われるのがオチだろう。どんな不敬罪になるのか……考えるだけでも恐ろしい。


 馬車は僕達がカハメルから来た道とは真逆へ進む。ここから約100km。そこにコワウルヌはある。それまでに王女様達と合流する予定だが、どうなるかはまだ分からない。僕達はゆっくりと進むとしよう。


 馬が一頭いなくなっただけで馬車の進行速度は急激に下がった。これを狙っていたのだが、流石にここまでとは思ってもみなかった。これなら充分に間に合うだろう。


「それにしても……暇だな。」


 カハメルからこのハーメリアルに来た時は、騎士さんとずっと話をしていた。リルはぼーっとしているだけだったが。リルは竜だし、1人でただ何もせずに座ることが得意そうだ。竜の住処なんてそうそう訪問者がいないからね。


「今日は2kmほど進んだら野宿の準備するからねー。」

「分かったー。」


 馬車の中から返事が来た。誰も見てない筈だが、万が一の事もあるため、野宿までの道中はリルは馬車の中、僕は御者を務める必要がある。外見は王女一団と思わせる必要がある。特に賊党などに。賊のネットワークが広い場合があるからね。もう盗賊とは出会いたくないけど。


 そうして偶に雑談をして、後はひたすら馬を走らせて2km。今日の野宿の地点へ着いた。ここから二人でテントを立てる必要がある。魔導テントを預かっているが、絶対に壊してはいけない。高価すぎて僕達の財産では支払えない。使わなくて良いと言ったのだが、王女様がいると思わせる必要があると言って譲らかった。意外と王女様は頑固な正確であった。


 兎に角、テントの設営。これは会話無しでテキパキとやり遂げた。テントの設営が完成した所で一息ついた。そして、リル、エレナと話す。


「二人はハーメリアルから何かステータス変わった?」


 最近、ステータスの確認を怠っていたのだ。僕もリルもエレナもだ。


「いえ、確認してないわ。」

「私も。」

「じゃあ、確認しておこうか。」


 実際、エレナのステータスは以前に確認したが、その時はじっくりと見ていなかった。〈情報〉スキルを使えば、一瞬で相手のステータスは分かるが、流石に相手のプライバシーである情報を勝手に見るのもどうかと思ったので控えておいた。


 ◆◆◆◆◇ステータス◇◆◆◆◆


 神代拓人


 種族:人間、魔族

 年齢:8歳

 性別:男

 職業:冒険者(青色)


 レベル:87

 HP:109000/109000

 MP:170000/170000


 称号:

 氷竜王が認める者

 魔神に気に入られる者

 魔導神の保護

 氷竜王の友

 転生神に見守られし者


 スキル:

 情報(固有)- レベル10

 万能(固有)- レベル10

 翻訳(特別)- レベル10

 ├竜言語(通常)- レベル10

 └魔族言語(通常)- レベル10

 魔族召喚(特別)- レベル10

 魔族使役(特別)- レベル10

 眷属化(特別)- レベル10

 魔族化(特別)- レベル10

 精神干渉(特別)- レベル10

 魔力操作(特別)- レベル10

 無詠唱(特別)- レベル10

 全属性強化(特別)- レベル10

 保有地管理(通常)- レベル6

 収納(通常)- レベル8

 変幻自在(通常)- レベル5

 成長促進(通常)- レベル10

 氷属性強化(通常)- レベル5

 闇属性強化(通常)- レベル10

 無属性強化(通常)- レベル10

 ステータス強化(通常)- レベル2


 加護:

 転生神の加護

 魔導神の加護

 魔神の加護

 氷竜王の加護


 パーティメンバー:

 リル、エレナ


 保有地:

 刃蟻の根城

 ブレイリルザードダンジョン

 街道盗賊のアジト


 ◆◆◆◆◇◇◇◇◇◇◇◆◆◆◆


 僕の大きな変化した点は称号の増加だろう。称号に〈称号:氷竜王の友〉、〈称号:転生神に見守られし者〉が増えた。そして〈収納〉と〈氷属性強化〉のスキルレベルが上昇した。加えてリルから貰った〈ステータス強化〉のスキルもある。


 ◆◆◆◆◇ステータス◇◆◆◆◆


 氷竜王ブレイリルザード


 種族:竜

 年齢:7810歳

 性別:女


 レベル:19521

 HP:83169500/83169500

 MP:32673660/32673660


 称号:

 氷竜王

 迷路王

 竜神の名を借りる者


 スキル:

 竜神化(固有)- 未解放状態

 竜使役(特別)- 未解放状態

 竜召喚(特別)- 未解放状態

 ステータス強化(通常)- レベル5

 氷属性強化(通常)- レベル10

 変幻自在(通常)- レベル10


 加護:

 氷竜王の加護

 竜神の加護


 パーティメンバー:

 神代拓人、エレナ


 ◆◆◆◆◇◇◇◇◇◇◇◆◆◆◆


 リルのステータスの大きな変化した点は、〈竜神の加護〉を得たところだろう。いつの間にか得ていたらしい。称号も増え、レベルは1上がった。さらにスキルに気になるものが増えているが、未解放状態のために〈万能〉スキルで所有できなかった。〈ステータス強化〉スキルだけ所有することにした。


 ◆◆◆◆◇ステータス◇◆◆◆◆


 森姫エレナ


 種族:森人(エルフ)

 年齢:350歳

 性別:女


 レベル:234

 HP:9016900/9016900

 MP:32103550/32103550


 称号:

 森姫

 ハイエルフの家系に連なる者


 スキル:

 種族進化(固有)- 未解放状態

 霊獣使役(特別)- 未解放状態

 霊獣召喚(特別)- 未解放状態

 魔導強化(通常)- レベル10

 精霊属性強化(通常)- レベル10

 大地共感(通常)- レベル10


 加護:

 自然神の加護


 パーティメンバー:

 神代拓人、リル


 保有地:

 深森の屋敷


 ◆◆◆◆◇◇◇◇◇◇◇◆◆◆◆


 である。エレナのレベルは200超。数々の冒険者に勝利を収めてきた理由がわかる。また、称号がこれまた凄い。〈称号:ハイエルフの家系に連なる者〉ってハイエルフの家系なだけで称号になり得るとは……。そしてスキル。エレナも未解放状態のスキルがある。エレナは霊獣関連のスキルが未解放らしい。種族進化はハイエルフになるということだろう。〈魔導強化〉と〈精霊属性強化〉と〈大地共感〉は貰っておいた。勝手にだが。


 〈大地共感〉というスキルは地脈から魔素を吸収するスキルである。地面に立つ限り、魔素が尽きないため〈魔導強化〉と合わせて、強力なスキルとなっている。


 こんな感じで僕達パーティーは全体的に強くなっていた。男の僕が一番弱いのは、少しばかり恥ずかしいがこれから頑張ろう。

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