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その3 その4

我が家の一日  その3


姉が学校に行って

父と兄が仕事に行きます。

母は、朝ごはんの後片付けと昼ごはんの用意をした後

洗濯をするために近くの川へ行きます。

その川は、大川と呼ばれる「おおゆぐみ(大井組)」水路の

本流です。

家から100mぐらい離れています。

それから、飲み水を200m離れた井戸に汲みに行きます。

我が家の井戸はよい水が出ないので、

村で空き家になっていた井戸まで行くのです。

今考えれば大変なことです。

いろいろな家事を片付けた後農仕事に出かけます。

そのとき母は、私に「本当にえい子やね。」

(えい子は、よい子のこと)

と言います。

「お前がひとりで遊んでくれるから助かるわ」と続けます。

そう言われると忙しい母に無理は言えませんので

家でひとり遊びすることになります。

天気がよいときは、「かど」で遊びます。

「かど」とは、この場合は庭のことです。

また縁側に干してある布団の上でも遊びます。

雨の日はもちろん家の中です。

おもちゃもないし、10時になっても

おやつはありません。

どのような遊びをしたかよく覚えていません。


皆様覚えておられますか。

子供の頃の遊びを

食事のことなんかはよく覚えているのに

記憶が欠落しているのです。


我が家の一日  その4


昼前になると急いで母が帰ってきます。

昼ごはんの用意です。

麦ご飯を炊くのは朝だけで

昼晩は、おひつに入れて置いておきます。

(おひつは、蓋のある木で作った桶です。)

昼ごはんのメニューは

麦ご飯 季節の野菜の煮物 季節の野菜です。

村に昼を知らせるサイレンが鳴ると

父と兄が帰ってきます。

足を洗って、それから汗をぬれた手ぬぐいでぬぐってお膳に座ります。

もちろん食事のマナーは朝と同じです。


ここで野菜の煮物について誤解のないように言っておきます。

我が家でとれる野菜のことですので

種類は豊富ではありません。

キャベツ・白菜・大根・かぶら・人参・菜っ葉

きぬさや・かぼちゃなどです。

それに大豆が少々です。

皆様なら例えばキャベツの煮物を

作るときはどのようにします。

油とか出汁とか油揚げとか使うと思います。

当時は、本当に倹約家でしたから

そのようなものは使いません。

キャベツに水を入れて炊き

しょう油で味付けするだけです。


どのようなものもこの味付けですから

皆様が思っておられるほど美味しくはありません。

もちろん母は、その後の料理は、

だしなどを使いましたから美味しかったです。


昔は、皆様方もそうですよね。

我が家だけですか。

でもお腹いっぱい食べられて幸せでした。


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