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煌天の蒼月 第1部  作者: 天空朱雀
第1章 騎士団の少年と夢魔の女
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第11話

「そういう訳で…居候、させてくれるよね?」


にっこり。

大人の女の妖艶な笑み…もとい悪魔の微笑み。

セオに、断る術など存在しなかった。


「わ…分かったよ、部屋貸してあげればいいんだろあげればっ! 言っておくけど、寄宿舎って結構狭いからな!」


「ありがとう~! 君って本当に優しいよね。あ、別に狭くても何でも、雨風が凌げれば何でもいいよ。そんな贅沢言ってられないし」


待ってましたと言わんばかりに目をキラキラと輝かせるレネード。

その一方で、上手い具合に彼女の思惑に乗せられてしまった事に後悔しつつ、仕方ない…と盛大に溜め息をつくのはセオであった。


すると、レネードは椅子から立ち上がると、ゆっくりとセオの前まで歩み寄る。

一体何事かと見上げてくるセオを見つめ返しながら、こう話を切り出した。


「そういえば…君の名前、聞いて無かったよね? 君の名前、何ていうの?」


「あ…そういえば、自己紹介すらしてなかったっけ。俺の名前はセオルーク=リゼンベルテ。セオでいいよ」


レネードはセオの名前を心の中で復唱すると、自分の人差し指を口元に当て、その指をおもむろにセオの唇に押し当てると、


「セオ君か…うん、これから宜しくね」


「……っ!? へっ? あ、う…」


唇に押し当てられた指に一気に気が動転すると、顔を真っ赤にしながらロクに挨拶も出来ずにうろたえるセオ。

そんなセオを見つめながら、レネードはにっこりと微笑むのであった。


──この2人の出会いが、後に何をもたらす事になるのか。

それは、今の2人が知る由も無かった…。

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