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第6話 庭付き一戸建て日当たり良好。(賃貸物件)

 異空戦騎 パラレルワールド大競争


 第6話 庭付き一戸建て日当たり良好。(賃貸物件)



 何やら不穏当な科白を聞いたような気がした陽介だったが、敢えて気にせず勝手口の方へと周り、厩舎の前に置いておいた軽馬車に近付く。

 ここから屋敷まではそれ程離れていない(つまりキャリア組の公務員社宅や高級貴族の屋敷が多くある一等地と云う事だ)と云う事なので、軽馬車の馬具固定棒に横棒を追加して人力車モードに変更した。

 流石に荷物まで積んでいるので少しばかり重いが、一人座りには広すぎるソファーにグウェンディロンを座らせ、横棒を力強く握り押し進む。

 幸いに石畳も長年の使用によって或る程度磨耗していたのでそれ程抵抗無く進められた。


「それで、お屋敷というのは、何処にあるんだい?」

「はい、結構すぐの所です」

「歩いて十分って所かな。了解」


 彼が暮らしてきた街の住民の時間感覚で『直ぐ』と云えば30分~1時間歩く距離だったが、首都のこの狭い城壁内部ならば短い時間になるだろうと見当をつけてみた。

 暗灰色の建物の間を縫う様に伸びている石畳の道を、トーマスの案内に従って進んで行くと立ち並ぶ建物の中で、唯一門が付いている建物の前で立ち止まった。

 材質は他の建物と同じである為に変わり映えのしない暗灰色であるが、一階は多数の人員が頻繁に出入り出来るような広めの物になっている。

 流石に高級街に立つ建物だけあって、窓にはガラスが填め込まれている。

 取り敢えず軽馬車を門の内側に進めて行くと、駐馬車場の使用人が小屋の中から出てきた。

 彼らからすると珍妙な乗り物である人力車に戸惑ったようだが、任務に忠実な使用人は空いているスペースへと誘導し、陽介はそこに駐車させた。

 握りを地面に降ろして前屈みになった座席に座るグウェンディロンの手を取り、安全に地面に降ろした。


「ヨースケ様ありがとうございます」

「どういたしまして。こういう場合、『マイ フェアレィディー』とか云った方が?」

「ぽっ、それもよろしいですが、マイスィートハートの方がより恋人っぽいかと」

「何と云うか、慣れないから凄く照れくさいですね」

「同感ですわね」


「ねえトーマス君、アレ見てどう思う?」

「まごう事なきバカップルですね。見てられません」

「辛辣だねぇ」

「伊達にあの騎士へんたいに仕えてませんから」


 ショートコントをこなすと四人は三階建ての屋敷の正面に回り、陽介が玄関に手をかけ…様としたら中から扉が開けられた。

 中から執事然とした服装の人物が姿を現し、四人をジロリと眺める。

 空かさずトーマスが前に出て口上を述べた。


「宰相ダラパニ様より勇者様の部下であるヨースケ・ナガタ様とその妻グウェンディロン様、他一名をご案内致しました」

「ご苦労」

「では私はこれにて失礼いたします」

「皆さま、こちらへどうぞ」


 執事? の人に案内されて屋敷の中へと入る三人。

 一階には小さなカウンターと応接室と書かれたプレートの小部屋、トイレ等があり、奥には階段が見受けられる。

 外壁と同じ石材にて内部も構築されているが、そこかしこに木材も使用されていて彩りを与えている。

 一見するとオフィスみたいに見えるが、実はその通り。

 以前前田前総理がこの屋敷を使用していたのだが、作業の効率化を図って一階を外来の客人と会談し易いようにリフォームしていたのだった。

 今は勇者が元の世界に帰還するという事で屋敷を閉鎖する予定だったのだが、急遽一部の部屋を夫婦用の部屋に改装していた。

 二階に家人が集まれるように広めの居間があり、そこに三人が通される。

 メイドさんが数人ばかり奥の厨房との間の扉を出入りして室内の調度を整えていたのだが、彼らが姿を現せると部屋の隅に移動して彼らを出迎える。


「「お帰りなさいませ、ご主人様」」


 陽介が日本にいた頃に札幌に住む友人に付き合って行ったメイドカフェと同じ様な事をしているのに、その迫力はまるで違う物だった。

 流石にグウェンディロンは慣れているのか動じなかったが、陽介とゾハラはギョッとしてしまう。


「取り敢えずお座り下さい。女王陛下の命令により、本日よりこの屋敷の管理運営を任されましたセブ・アース・ティアンムで御座います」


 執事風の服を着ている壮年の男性が深く腰を曲げて挨拶をするが、釣られて陽介とゾハラも頭を下げる。


「私は以前この屋敷に滞在して居られました勇者様身の回りのお世話をさせて戴きました事が御座いますので、ご主人の故郷の風習なども或る程度は知っております。どうかご自宅の様にくつろいで戴けると幸いに思います」

「それは嬉しく思います」

「いえ、それからこの屋敷のスタッフは全員保安院の訓練を受けて御座いますので、機密保持の点などご安心いただけるかと存じます。構えっ!」


 ティアンムがそう言うと、後ろに並んで控えていたメイドさん達が袖口やエプロンの脇、等々から携帯武器を取り出して構える。


「武装メイド…ですか」

「はい。納めっ!」


 ザッと音を立てて武器は仕舞われて、何事も無かったかの様に列に戻った。


「さて、本日は旅の疲れも溜まって居られるでしょうからまずお部屋の方へ案内させて戴きます。夕食の時間になりましたら案内を寄越しますので、それまでおくつろぎ下さいませ。それから荷物などは既にお部屋の方へ運ばせて戴きましたので、何か不都合が有ればお呼び下さい。では」


 ティアンムの合図と共にメイド二人が動き、ゾハラを二階の奥へ、陽介とグウェンディロンを三階の方へと誘導して行く。

 因みに一階は外来の応接室や庶務、倉庫類、二階は居間と客室と厨房や従業員達の生活空間、三階は主人一家のプライベートルームになる。

 ゾハラはセントール族と云う事で背の高い机と本棚、ベッドは広めの布団に抱きつき枕である。

 彼らセントールは眠るときに下半身の馬体を床に伏せるが、上半身の人間体は中途半端な状態になる、よって床に立てられたポールに布団を巻き付けて抱き締めることで上半身を固定して眠る事が出来るのだ。

 流石に上流の屋敷だけあって、ゾハラの待遇も上々でありその部屋に満足した。

 さて、問題は長田陽介とグウェンディロンである。

 メイド達の中でも上級職に就いているだろうその女性は、流れるような足運びで二人を階上へと案内して行く。


「ここから先がご主人様一家のプライベートエリアとなります」


 階段を上り終えると、家の中に門が設置されていた。

 門の前には歩哨のようにメイドさんが一人立っており、門の開閉と出入りを管理していた。


「ご主人様方のご帰宅です。門を開けなさい」

「はい、メイド長」


 命令されたメイドが鍵を取り出すと、門を開いて行く。

 完全に開き切るとメイド長と呼ばれた彼女がふたりをプライベートエリアへと送り出す。

 内部は広い屋敷を広めに仕切っただけあって色々と余裕がある造りになっている。


「左手が家族向けのゲストルーム、右手はシングルルームになっています。勿論神殿の踊り巫女を呼べますように広めの造りになっておりますし防音も充分です。内部にはトイレと蒸し風呂、簡易キッチンも完備されており、そのままでも生活が可能な様になっております。一番奥がご主人様一家用の部屋で御座います。内部には勇者様たっての希望として湯船が備えられたお風呂、子供部屋、レストルーム、フィッティングルーム、衣装部屋、そしてここが寝室となっております」


 まるで海外のリゾートホテルの最高級の部屋ロイヤルスィートルームを案内されている様な光景に、陽介は呆然として聞き入っていた。

 正直、自分にそれだけの価値があるのか、とか、どれだけ期待されているのか、とか、後の事を考えると戦慄を覚えざるを得ないのであった。

 ふと気付くと陽介はキングサイズの天蓋付きベッドに腰掛けていた。

 グウェンディロンも隣に腰掛けている。

 メイド長は説明が終わったのか部屋の扉に向かっていたが、ふと気付いて陽介は声を掛ける。


「あ、そう言えばメイド長さんのお名前は?」

「私ですか? 基本的にこの屋敷のメイド達の個人名は秘密ですので、そこの君とかそこのメイド等と呼んでいただければ宜しいのですけれど。そうですね、敢えて呼んで貰えるのならば『エマ』とお呼び下さい」

「それが貴女の、名前なんですか?」

「んー、執事ならば『セバスチャン』、メイドならば『エマ』と云うのが定番ですから」


 そう言って彼女は出て行った。


「ヨースケ様、他の女が気になるのですか?」

「それはないよ。第一、オレが女にモテるわけは無いっ。そうか…これはきっと夢だ、夢なんだぁっ」


 元の世界では余りにも女性に縁がなかった所為せいで、と云うよりも積極的に嫌われていたので自分が女性に好意を持たれるという事が想像の埒外らちがいに存在したのだった。

 だが、切っ掛けは神託によって行われたとはいえ、自らが好意を示しているというのにそれが嘘だとわれては女が廃ると云う物。


「失礼ですね、わたくしは夢では無いというのに。まぁ、試してみれば分かる事ですよね」

「ムッ」



 数時間後。



「どうでした? 夢でしたか?」

「あ~、夢のような気持ちでした」

「あの後、神殿のお姉さま方に色々ご指導を受けましたから」


 何故か疲れ果てた陽介と満足げな顔をしたグウェンディロンがベッドに並んで横になっていると扉がノックされた。


「失礼します。夕餉ゆうげまで半時(1じかん)ほどです。お風呂の用意が調ととのっておりますのでご使用下さい」


 扉の向こうからエマの声が聞こえ、用件を伝えてくる。

 どうやら部屋の中で起こった事は全て把握されているらしい。

 取り敢えず軽蔑等の感情を匂わせる事はないようで陽介はホッとしたが、この国の文化的には特に問題のない行為であるので考えすぎでは有った。

 陽介は了解の意を伝えると身を清める為にお風呂場へと移動した。

 実は久し振りの日本式の風呂に期待が高まっていたのだ。

 大体5畳位の浴室に肩まで浸かれる風呂が作り付けられている。

 洗い場がやけに広いなと思って反対側の壁を見て陽介は噴き出してしまった。

 クッションが効いていそうな水を弾く素材のマットが立て掛けられていたのだ。

 その脇には真ん中が凹んだ座椅子が置かれている。


「前田さんの仕業か? いや、元々この世界に有ったのかもな。なんかその手の文化はやけに進んでいそうだし」

「あら、ヨースケ様、アレお使いになりますか?」


 そう声が聞こえたかと思うと、ヨースケの背中にペッタリと柔ら暖かい物が張り付いた。


「いや、あれはどうしたのかなと思って、ってか余りくっつかないで。先っちょが」

「はーい、あれは勇者様がお風呂で使うおもちゃだと言って作らせた物ですね。アレと一緒に海藻を煮詰めた粘り気のあるポーションを使うそうです。神殿でも最新鋭のやり方だと言って研究を始めたそうですよ?」

「前田さん。何やってんですか」

「ええ、その点でも勇者様は尊敬を受けているんです。知識も豊富な上に神殿で最も手練れの踊り巫女を返り討ちにしたって有名ですから」

「うわー、確か事件の後に前田前総理の奥さんテレビに出てたよな。大丈夫だろうか」


 陽介が前田前総理の事を心配するも、グウェンディロンは陽介の手を引いて風呂に入る。

 作法通り掛け湯を浴びて汗やその他体液を軽く洗い流すことを忘れない。

 脱衣所で長い髪の毛はアップに纏めて首筋が露出している。

 正直辛抱堪らない光景ではあるのだが、つい先程から賢者モードに突入していた陽介はそれに反応する事無く済んだ。

 必死の思いで下半身の暴走を鎮めた陽介は身体を洗って湯船に浸かりリラックスする事が出来た。

 そうして風呂から上がり、下着と室内着を着用した陽介と、軽く化粧を施しラフな格好をしたグウェンディロンは連れだって二階の食堂へと移動した。

 この夜は屋敷の住民が揃って初めての晩餐と言う事で、表立って世話をするメイド達の他に厨房のメンバーや執事達と一階の一般事務職のメンバーも招いての軽食会となった。

 この世界では、仕事をする朝食と昼食に高カロリー高蛋白を摂取し、夕食は軽く済ませる事が多い。

 よって食事内容も厨房のメンバーが気合いを入れて作った手が込んでいる料理が並んでいるが、基本的に軽めの物が多い。

 だが、陽介の前の料理だけは様子が違った。

 白いご飯が丼に入って鎮座して居たのだ。

 夢にまで見た白いご飯、銀シャリ、丼飯。

 それと箸置きに置かれた少し大きめのお箸。

 魚の塩焼き、菜っぱのお浸し、プラムの塩漬け天日干し。

 そして、何やら良く判らない内蔵肉ホルモンを煮込んだシチューや水棲両生類いもりの黒焼き等である。

 前半は問題ない、と言うか陽介の様な日本に帰れない日本人ならば垂涎の料理であろう。

 恐らくは前田前総理がホームシックに掛かりながら食材を発見して料理人と共に苦心惨憺して作り上げた料理なのだと想像する事が容易である。

 しかし後半の料理に対して陽介の背筋には戦慄が走った。

 いや、スタミナが付きそうだなと言う予感はするが、進んで食したいと思う物ではなかったのだ。

 --寧ろ毒だろう。

 陽介は内心でツッコんだ。

 厨房のスタッフと執事、メイド達は期待の眼差しで陽介の動きを見守った。

 恐る恐る箸を取り、丼を持ち上げる。

 菜っぱのお浸しをつまみ上げて一度丼の上で休めてからおもむろに口へと運ぶ。

 陽介の口の中でしょっぱさと多少魚の匂いがする菜っぱを咀嚼そしゃくする。

 それを飲み込む前に丼に箸を遣り、菜っぱを飲み込むと丼に盛られた白いご飯を口に運んだ。

 熱いお米の味が甘い、口で咀嚼するのもまだるっこしくグイッと飲み込むと喉越しが又良い。

 そうなるともう止まらなかった。

 何の魚かは判らなかったが白身の魚に箸を運ぶ、魚の体表に沿わせて箸を滑らせると筋肉の間に箸が入り綺麗に剥がれる。

 最初は背中側の真ん中から尻尾の方を戴く。

 パリッとした皮ごと口に運ぶと、塩味が効いた皮と共に柔らかい白身の味が口内に広がる。

 ご飯を食う。 --喉越しが素晴らしい。

 背中側の頭側を食べる。 --美味しい。

 ご飯を食う。 --ウマイ。

 腹側を食べる。 --美味い。

 ご飯を食う。 --幸せだ。

 陽介はご飯を食べた、幸せだった。

 丼の中のご飯が一口分だけ残ったタイミングでメイドさんがこう言った。


「お代わりをぎましょうか?」


 彼女たちは勇者・マエダから教育されていたのだ、ご飯のお代わりは一口残った時点で行うべし、と。それが元の世界でのマナーであると教わっていた。

 この習慣に対する由来は諸説あるが、商家の家系に伝わる言い伝えでは『家人が全て平らげてからおかわりしているのを他の家の者が見たら、あそこの家ではろくに食事を与えていないぞ本当は金に困っているんじゃないのか? と噂されてしまうからだ』とされていた。その様な噂が商家に流れたら不渡りを懸念されて商取引が控えられてしまう可能性があったのだから、死活問題である。

 それはともかく、陽介は目を爛々と輝かせて丼を差し出す。


「お代わりっ!」


 彼を見守る彼らの目は優しい物だった、だが既に陽介の頭にはそんな事はどうでも良かった。

 夢中で食べたらオカズが無くなった、いや、残ってはいる。

 灰色のと黒いのと。

 こんなに美味しいご飯を作ってくれた厨房のメンバーが期待に満ちた眼差しで見つめている。

 彼に食べないと云う選択肢はなかった。

 意を決した陽介は灰色のシチューの前にあったスプーンを手に取り内蔵肉をスープごと掬う。

 ドロッとしたスープは豊富な油分でテラテラに輝いている。

 陽介は汁気が垂れない様に注意しながら口に運ぶ。

 ドロッとしていたにも関わらずあっさりとした食感であった。

 内蔵肉も良く煮込まれていて生臭い匂いもしない、ぶっちゃけ非常に美味しいと素直に陽介は思った。

 そして夢中で食べていた、両生類の黒焼きも口にした、微妙な感じだったのでシチューを余計に口にしていた。

 そうこうしていると陽介の眼差しは朦朧として来た、急に腹を一杯にしたので胃袋に血が集中して脳の動きが鈍ってきたのだろうか。

 そんな陽介を温かく見守っていた皆はグウェンディロンが頷くとゾハラを連れ出して職場に戻っていった。

 グウェンディロンは食事を終えた陽介の手を取ると、彼が倒れないように気を付けながら寝室へと戻っていった。

 そんな彼を見るグウェンの目つきは暖かい、否、熱病にかかったかの様に熱い。

 この国の宗教は自然発生的なものであり、非常に大らかだ。

 太古の昔、村々の交流が少なかった頃に血の導入を求めた事が稀人まれびとを迎える習慣となり、それが男女の交わりを神との交歓に見立てて神聖視する宗教上の慣習となった。

 湿度の高い地方で雑菌が繁殖しやすい環境だからか、数少ない忌むべき事として汚れを嫌い、清潔を旨とする物があるが、それとて全てに徹底されている訳ではない。

 だが、最大の罪として許されない事がある。

 それが不妊だった。

 この国では女性の権利の制限が少なく、それすらも性差による物であるのだが、唯一、結婚してから五年間妊娠しない女性は一方的に離縁されても文句が言えず、一切の権利が認められないと云う通称五年間の掟が厳然として存在していた。

 勿論現代の地球では妊娠しない女性に対するそうした仕打ちは差別であり、いけない事だと分かるが、それはこの国の人間には関係のない事だ。

 後に日本と干渉を持つようになった時代に色々と問題が起こる事になるが、やはり性的なものに関する慣習は成文化されていない事もあって問題の根が見え辛いのだろう。

 五年間の掟があるこの国に於いて草食系男子は積極的に搾り取っても良し、と言う風潮がある。

 当然の事ながらグウェンディロンはそのチャンスを逃すつもりはなかった。

 ここ数日が肝なのだから。


 お読み下さりありがとうございます。

 作中の一口分のご飯を残す商家の理由ですが、母方の実家が明治時代まで九州は延岡の北小路にあった廻船問屋を営んでいたので、その家ではそう言って躾をしていたと聞いています。

 武家や農家、他の商家では別の理由があると思いますので、自分の家ではどうだったのかお祖父さんお祖母さんに聞いてみて下さい。

 ではでは。

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