俺のプロローグ
現在詰め込んだ設定の矛盾を修正してます。
分かりにくい所が多々ありますが、是非読んで頂けると嬉しいです。
俺の話はネタ要素がたかいです。
人族と魔族が共存する世界、人魔界。
大陸の東西南北にはそれぞれ大国があり、『魔法』『魔術』『魔技』といった各分野での技術が発達している。魔力を宿した『魔鉱物』と呼ばれる鉱物を加工して作られる、『魔動機』なんてのも最近になって研究されているらしい。
此処は人魔界の南西に位置する王政の国、『フランナイト王国』の王都ゴロッゾ。遥か昔に王族が、『ゴッロゾ平原』に王宮を構えた事が始まりで、今では行商人や旅人が訪れ、市場などが賑わうのが日常化している。
そんな街の一角にある、魔鉱物で出来たドーム状の建物、『魔法闘技場』に俺は居る―――――
――――背中にピリピリとした物を感じる。
ここは半径二十メートルに及ぶ円形の闘技場。ブーツの下から小石や砂の感覚がジンジンと伝わってくる。
周りを高い石造りの壁が囲み、試合を見に来た多くの観衆が場内にある観客席から見下ろしている。
会場は満員だ。多くの観衆が試合をまだかまだかと心待ちにしているようだ。「おせーぞ!! 早くしろ!!」、「いつまでも待たせんな」と言った罵声が飛ぶ。
ゴロッゾでは娯楽施設として闘技場が作られた。そこでは多くの民衆が入場料を払い試合を見に来たり、金をもった貴族が賭博で金を使うために押し寄せる。
闘技場は独自に用意した武器と己の肉体で勝負が行われる。鐘の音と共に試合が開始され、どちらかが気絶するか、「まいった」と言うまで行われる。そして、試合での、『殺し』は御法度なのだが、一部黙認される事があるらしい。
そんな自由度の高いルールもあり、闘技場はゴロッゾでもっとも有名な娯楽場となっている。此処での試合で得られるファイトマネーもそんなこともあり結構な額になる。
視界に映っていスキンヘッドの大男が、にやにやと笑いながら言ってきた。
「へへへ、逃げんなら今だぜ坊や?」
内心、(やれやれ……)と思いつつ言い返す。
「あんたこそ、命乞いの準備は出来たかよ?」
「減らず口をッ……」
男の身長は二メートルはあろう、長身と言うよりデカイと表現した方が良いかもしれない。大木の様な彼の右手には鉄製の斧が握られていた。
『アイアン・マイケル』それが今日の対戦相手の名前だ。
「ぐだぐだ言っててもラチが開かねーし早く始めようぜ」
「このガキッ……」
マイケルは俺を鬼のような形相でにらみつけてくる。
やがてカンカンという鐘の音が鳴り試合が開始された。フライング気味に飛び出したマイケルはあっという間に俺との間合いをつめ、上下左右あらゆる方向から凶撃をふるう。
だがそんな奴の攻撃を俺は紙一重の所でかわして行く。縦の一撃は体を九十度に傾け最低限の動きで回避し、横からくる攻撃はバックステップを駆使し後方に避ける。
「このッ」
自分の連撃をことごとくさけられたマイケルは功をあせらせたのか、斧の柄を長く持ちバットさながらに真横に薙ぎ払う。遠心力を加えられた一撃は烈火のごとく迫り来る。だが俺の予測の域は超えてはいなかった。
刹那――俺は地面を斜め下向きに蹴る。作用反作用の法則により発生した上向きのベクトルは俺の体を浮上させる。マイケルの斬撃は靴底ギリギリをかすめ虚しく空を切っていた。
「なッ!?」
そのまま斧を振り切ったマイケルは体勢を崩し致命的な硬直状態に陥る。その一瞬を俺は見逃さなかった。背中にさした長剣を抜き、斧に向け切りつける。岩が砕ける様な音が響き斧が瓦解する。鋭利な刃は地面に転がり、斧は柄の部分を残しマイケルの手に握られている。
「ぐおおおおおおおおおお! 俺の斧がぐぅああああああ!」
絶叫をの声をあげるマイケル。だが一心不乱と化した俺にはそんな声は届かない。
俺は斧を切断すると同時に地面に着地、無慈悲な一撃をふたたび叩き込む。脳が脊髄を介して左手に信号を伝える。スキだらけのマイケルの顔面に超高速で拳がはなたれ、めり込む。
「ふがぁぁぁぁぁああああああああああああッ!!」
悲痛な叫びと共に、マイケルの巨体が後方数十メートル先の壁まで吹き飛び激突。その意識を跳ばした。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおお!!」
観客の歓声が街中に響きわたる。
瞬間を刹那と言い換えるとカッコいいっすねwこれから多様したいと思います。戦闘描写をかっこ良くしようと暴走した結果マイケルが可哀想な事になりました。