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『ホープ』

少年は抵抗しなかった。いや、出来なかった。

頭が真っ白になり、自分を連行していく係員の後ろ姿を陶然と見つめていた。


少年が連行された対策本部には、総勢1000人以上の職員が詰めていた。

対策本部の1室、コンクリートで固められた窓もない部屋に少年、新庄蓮哉はいた。この部屋にいるのは彼の他に、取り調べ官と武装した係員が4名だ。少年1人の取り調べを行うには、異様な光景に写るが、正体不明の能力を持つとされているのだから妥当と言える。

「正直に答えろ。能力名、学年学校、脱走未遂の理由。こちらとしても自白剤は使いたくないからな」

「ですから、僕は無能力者なんです!本土の学校の休みを使ってここに来たんです。」

「すぐにバレる嘘をつくな。無能力者がセンサーに反応するわけないだろう。」

「そんなの知りませんよ!誤作動なんじゃないんですか?」

「はぁ、分かった。一晩冷たい牢屋で頭を冷やせば、答える気になってくれるかな?おい、連れてけ」

「違うっつってんだろ!ちょっ!離せ」

少年を投獄するために取り調べ室のドアを開けると、1人の少女が笑顔で立っていた。

「面白いことになってるね♪助けてあげよぉか♪」

「え?、はぎ「おっと、正体ばらすなよぉ♪」…っ、ごめん。て、なんでここに?」「駅で能力者が逃亡する所を抑えた。って、ニュースになっててさぁ。たまたま近くにいたから見に来たら君だったって訳♪でも、人が悪いよねぇ。能力あるなら言ってくれればよかったのにぃ♪」

「違っ!能力はホントにないんだって!冤罪だよ!誤認逮捕だよ!」

「そう、ま、とりあえずここからでよっか?」

少女の台詞で、ここまで固まっていた職員が動き出した。

「なんだ、お前は!どっから入ってきた!」

「私たちにとってはここのセキュリティーなんてあってないようなもんだからねぇ♪」

私たち…。萩原はそう言った。仲間が他にいるというこどだ。

「そちらにいましたか?」

「いたよぉ!回収よろしく!」初めて聞いた声の主へ蓮哉は視線を送った。黒髪のショートカットが似合う、スレンダーな美少女だった。

「それでは、転移開始しますね?」



蓮哉は一瞬、股が縮みあがる感覚を覚え、体をかがめた。

感覚が薄れ、周囲の様子を探ると、先程いた対策本部とは似ても似つかない豪華な部屋が目に入った。

「くす、やっぱ男は転移に向いてないのかな?」

「勝!」

「よ、短い別れだったな。そうだ、紹介しなくちゃな。さっき、蓮哉を転移で助けてくれたのは、本城ほんじょう 美千香みちかだ。この部屋の持ち主で、超大金持ちだ。親父が、この島の有名な科学者なもんでな。」

「はじめましてです、蓮哉君。」

「よろしく、さっきはありがとな!本城さん」

「いえ」

「さぁて、まだ紹介したいやつらがいるんだけど、今は任務中なんだ。だから、また今度な。とにかく、ようこそ、『ホープ』へ」

能力名はあとがきで少しずつ紹介するつもりです。

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