希望の三人目 輝く太陽の光・シャイニーファイン②
光は彼女を見たときに恐怖に煽られた。どぎつい色の髪と服は街中でかなり浮いている。
「ヒッ‼」
みらいは女性を見て表情が一変した。血の気が引き、青ざめた顔で震え出して光へしがみついた。
「……し、しに……がみっ」
光はしがみついてきたみらいを庇う様にして守ると、アナディアナを睨んだ。
「死神?失礼な子ね。どうせなら女神とでも言ってほしいわぁ。……ま、あながち間違ってはないけど」
直感で危険を感じた光はみらいを抱えて公園まで走った。みらいは先ほどの症状に加えて息切れを起こしている。
みらいをベンチに寝かせると、光は近くに病院がないか探そうとスマホを取り出した。
(〇〇病院は……内科がない、ここは……耳鼻科だし……)
ゾワッとした寒気を感じ振り向くと、公園の入り口にアナディアナが立っていた。
光は目力を強めてゆっくりと彼女の方に近づくと、空手の型を取った。呼吸を整え、両手を動かし、朝、不審者にしたのと同じよう掴んで叩きつけようとした。
が、アナディアナはそれを駿足でかわすと足を尾に変え、それを光に打ち付けて吹っ飛ばした。
飛ばされた光は地面に叩きつけられた。腹を打たれたため、昼時に食べたハンバーガーとクレープがこみあげてくる。
「う……っ」
「アハハ、馬鹿じゃない?普通の人間が私に勝てるわけないでしょ」
光は腹を押さえ、息を吐きながらアナディアナを睨んだ。
「……あんた、女よね?」
光は一瞬、瞳孔を開いて止まった。
「純粋な女の子を騙してからかってるわけ?最低ね」
「お前……っ‼」
「そいつが目を覚めたら本当のことをばらしてしまおうかしら!そして黒いリューフをとりつかせたらどうなってしまうかしらね‼」
そんなことをしたらみらいは死んでしまう。
光は立ち上がろうとしたが、意識が朦朧とした。
「じゃあ、この子の『ソウル』もらうわよ」
アナディアナがみらいに近づいて触れようとした、その時。
「そこまでよ‼」
ルビーローズとトゥルーサファイアがエーラとジェルを従えて空を飛んでやってきた。
「今日は俺たちもちゃんといるぜ‼」
「補助はまかせなサい‼」
「あ~らあら……ま~たうっとうしい奴らが来たわね……サファイアくんはいいとして」
(え……商店街の時の……赤と青の……)
光は朦朧としながら細目で二人を見た。ぼやけていたが、あの時のことを思い出した。
「いくわよ」
「ああ」
トゥルーサファイアはトゥルーソードを光らせてアナディアナの方へ跳んだ。だが、彼女は尾を硬くして振り、彼を剣ごと吹っ飛ばした。「くっ」
トゥルーサファイアは公園の遊具へ打ちつけられた。
それを見たトゥルーローズは、ピュア・ラ・ブレイドを両手で握りしめてアナディアナの方へ走った。
「私が相手よ!!」
ルビーローズがアナディアナを斬ろうと向かっていくと、急に砂の地面が陥没した。
「!?」
不意打ちをくらったトゥルーローズは、そのまま落ちて砂まみれになる。
アナディアナが上から黒いリューフを放ち、トゥルーローズに襲わせる。
黒いリューフがトゥルーローズの首や肩、腕、足に纏わりついて離れない。
「…っ!!」
「…ルビーローズ…!!」
「…さてと」
アナディアナがみらいの方へ一歩ずつ近づいていく。
みらいは過呼吸を起こし、青い顔でベンチに横たわっている。
「…みらい……!!」
光は腹を押さえながら、みらいとアナディアナを見ながら少しだけ起き上がった。
「そいつを助けたいか」
「!?」
光の目の前にエーラが現れた。コウモリのようなマスコットのような…光はそんな生物は初めて目にしたが、今はそれどころでは無い。
「助けたいよ…だけど…!!」
光は胃からこみ上げてくるものを抑えながら、涙目でエーラを見た。
エーラは真剣な顔で光を見、金色の星が二つ重なったチャームを光に差し出す。
「お前に、愛と心と覚悟があるなら、これを持って『トゥルーラブ・チェンジ』と、叫べ!!」
(みらいを守りたい)
光は、エーラから星のチャームを受け取った。「トゥルーラブ・チェンジ!!」
光は黄色を基調とした服を身にまとっていた。左胸にはサンストーンが装飾され、手にはオレンジ色の宝石がついたグローブをつけ、ブーツの膝の部分にも同じような宝石がついていた。
「輝く太陽の光、シャイニーファイン!!」
「変身した…!!」
「光が…三人目…!!」
トゥルーサファイア、続けてルビーローズが驚いて言った。
「何ですって!?」
アナディアナは驚いて目を見開く。
光は空手の構えをすると、拳と足腰に力をこめて、呼吸を整えた。光が全身を纏う。
「サンシャイン・フラッシュ!!」
光はアナディアナに拳と足をぶつけないで光を放った。浄化の光が彼女を包み込む。
「……っ!!」
アナディアナは目を覆い、眩ませてよろけた。
「行くぞ」
「はい」
『トゥルーラブパワー・愛の光よ集え!!』
ルビーローズとトゥルーサファイアは二人一緒に剣を握り、力をこめて技を放った。
「トゥルーラブ・シャイニーフラッシュ!!」
「…っ!!」
アナディアナは闇に消えた。
「…よし、これで大丈夫だ…」
真は汗をぬぐって一息ついた。
「みらいちゃんは大丈夫…」
「ゴホッ、ゴホッ!!」
ルビーローズが彼女の方を振り向くと、みらいが胸を押さえて地面に倒れていた。
「みらい!!」
光が叫ぶ。




