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夜が来た

作者: 堀井ほうり

深々と頭を垂れて、夜が来た


あ、よるだ。

小さな影が指を差す

ああ、夜だね。

大きな影も指を差す


よるは、くらいね。

小さな影が首を傾げる

夜は、暗いよ。

大きな影が、それに応える


下げた頭を持ち上げて

夜は、夜を始める

見えない虫を鳴かせてみたり

人声のような風を吹かせたり

夜はいつでも、決められた通りに

己の姿を壊さないように


よるだから、ねるよね。

小さな影が横たわる

夜だから、寝るんだよ。

大きな影が、布団を掛ける


何かが何かであることに

理由は無いよ、理由は無いよ

チカチカ瞬く街灯は、夜の言葉を口ずさむ


何かが何かであることに

理由は無いよ、理由は無いよ

チカチカ瞬く街灯は、夜に何度も口ずさむ


小さな影は、寝息を立てる

大きな影は、立ち上がる

立ち上がって、窓を開けて

「ご苦労様です」


夜は黙って、夜を続ける

夜が終わるまで、夜を続ける

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