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バリクパパン沖海戦

1942年1月24日午前12時30分

バリクパパン沖合い


第1護衛隊第4水雷戦隊旗艦軽巡洋艦那珂が沖合いに敵の魚雷艇らしき艦影を発見した。



第1護衛隊旗艦軽巡洋艦那珂艦橋


「第24駆逐隊に捜索を命じろ。」

「了解しました。」


西村祥治少将は艦橋に仁王立ちしながら命令した。既に昨日の攻撃で辰神丸は小破しており、南阿丸は大火災を起こし総員退艦していた。2隻被害を受けており、これ以上の被害は許されなかった。


「左舷に魚雷発見!!」

「何だと!?」


西村少将は見張り員の言葉に叫んだ。

魚雷は輸送船敦賀丸に命中し、敦賀丸は爆沈した。




「クソっ!!」


西村少将は拳を強く握り締めた。しかし悲報は続いた。


「敵艦4隻、至近!!」


見張り員は再び絶叫した。敵艦は既に左舷を向けており、魚雷を発射しようとしていた。

だがそこへ突如探照灯が照らされた。




アメリカ合衆国海軍第59駆逐隊旗艦ジョン・D・フォード艦橋


「何だ!!」


指揮官のタルボット中佐は突然の探照灯に驚いた。この探照灯により今までの優位は崩れ去った。この探照灯によりタルボット中佐は雷撃命令を下し損ねたのであった。


「発砲煙確認!!」

「砲撃だと……」


見張り員の言葉に、タルボット中佐は唖然としながら答えた。

次の瞬間、巨大な水柱が3本立ち上った。







超弩級多目的戦艦龍神艦橋



「次弾装填急げ!!」


川村砲術長が叫んだ。その横で篠田艦長は腕を組んで海原を見つめていた。


「艦長、少し遅れましたが最悪の事態は回避出来ましたね。」

「確かに少し遅れた事は残念だけど、攻略部隊に深刻な被害が出るのは防げたわね。」


岸本航海長の言葉に篠田艦長は頷きながら答えた。


「艦長、装填完了しました。」

「了解、全門発射用意!!」「発射用意!!」


川村砲術長が艦内電話で篠田艦長の命令を下した。


「発射!!」

「発射!!」


ドゥグワァァァァン!!


「着弾まで30秒。」

「……」


篠田艦長は海原を見つめている。


「着弾まで15秒………10、9、8、7、6、5、だんちゃ〜く今!!」


川村砲術長の言葉の直後、爆発が起こった。


「命中!!敵駆逐艦に命中しました!!」

「砲術長、見事!!」

「ありがとうございます。」


川村砲術長は、篠田艦長に礼を言った。







その後の海戦は一方的であった。龍神の介入は第59駆逐隊を全滅させる結果となった。龍神の2回目の砲撃はジョン・D・フォードを撃沈し、残る3隻も龍神の砲撃によりマカッサル海峡に沈んだ。

輸送船を2隻失ったが、攻略部隊は上陸作戦を実行し1月25日にバリクパパンを占領した。







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