表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: とーま
1/2

Vol. 1 30歳

祝☆初投稿

かつて私は、30歳になったら死のうと思っていた。

そして明日、私は30歳になる。


中学生のころに、いろいろ考えた末に出した結論だった。

私はいろんな人を不幸にしているんじゃないかと不安でたまらなかった。

私なんていなくなればいいんだと思った。

だけど死ぬのは怖かった。

それに生きて思い出が欲しかった。


だから、30歳まで生きようと決めた。そして30歳になったら死のうと。


特に30歳に意味があったわけではなく、当時中学生だった私には、30歳になるまでの15,6年はとても長く感じられ、それだけあれば十分だと思えた。


2月10日の明日、ついにその日がやってくる。

中学生の決意なんて一時の気の迷いで、忘れてしまっていてもおかしくないと思う。

でも私はずっと心の片隅に、あの日の狂気にまみれた決意を覚えていた。

30歳まであと何年。

今は楽しい。もしその時も楽しくて死ぬのが惜しくなったらどうしよう。

そんな風に時々思い出しては、気持ちは揺れていた。


明日。

明日はきっと私の人生でとても特別な日になるだろう。

私は今でも思う。

私はいなくなればいい。

私の周りの何人かも、私がいなければいいと思っているだろう。

私は死ななくてはいけないと思う。

だけど、この期に及んでやっぱり生きているのは楽しい。

例え楽しい時間が1に対して良く解らない時間が9だとしても。


そこで私は考えた。

私は明日死ななければいけない。

でも惜しい。この生を手放すのはとても惜しい。

それならば私は明日から、私であって私でない人になればいいのでは?


だから、明日の誕生日を持って、私はいなくなる。

私は、今までの30年間に死んでもらう。

そして私は新しくなって、私自身の人生を歩もう。

もう不安になるのも、自分を押し殺すのも、人の顔色伺うのも止めだ。なしなし。


その為にも、私は過去の出来事をひとつずつ引きずり出して、私の中から追い出していこうと思う。

誰にでも手放したい過去があると思うのです。

とりあえずシリアスに、時にはもしかして楽しげに、続けていこうと思います。今のところエピソードを思いついた時の不定期投稿になります。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ