学校
「おはよう!」「おはよ〜」「グッモーニング」「いただきま~す」
「おはようございます」
途中で瑠流と別れて塁と教室に入ると幾つか挨拶がとんできたので返しておく。
こういうところを怠ってはいけない、伊達に17年猫被ってきたわけじゃない。
今世は清楚キャラって決めてるから。
ボクみたいに――みたいにと言っても他に知らないが――転生して記憶を引き継いでいるとキャラを決めないとめっちゃ大人びたクールキャラな面白くないやつにしかならないのでキャラを作っとかないといけないのだ。バレてもキャラを作ってた人という印象が残るので問題ない。王の早逃げなんちゃらの得というわけだ。※超誤用
因みにだが
「刹那ちゃん、まだそのキャラでと通すの〜?」
バレてる。
まぁ所詮は仮初めの器に過ぎぬということよ。
「何のことかわからないです、ちーちゃんさん」
結構仲のいいちーちゃん。
「ボクっ娘属性と清楚属性のダブル属性は存在しないからね、むしろ属性が氾濫するから」
スルーされたちーちゃんさん、パックマン戦法を拒否られたくらいの虚しさ。(とても分かりにくい)
「……カッコいいですよ。光と闇みたいな感じで……」
………。
「刹那さん、英語の宿題先生に渡しに行くのでプリントお願いします」
英語係の夕凪罰音ちゃん。
「忘れたって伝えておいてください」
「了解です」
「相変わらずクールだね、罰音ちゃん」
「そうですね」
「……行動がともなってないあんたと違って」
「一言多い気がします」
「気の所為や」
さよか。
英語はほぼ100点ですし。宿題とかアホらしくなる、ネイティブですから、前世では。実際成績はかなり良い、大体学年1位か2位だ。因みにボクが2位のときは罰音ちゃんが1位だったりする。
実はボクが1位の時は罰音ちゃんも1位だったりする。つまり彼女はいつも100点。
ネイティブの癖に1位取れないのかって?たまにスペル間違えるの!
彼女は同業者、つまり魔法少女だ。
彼女はなんと日本の特殊能力を持った人達――超越者――のトップだったりする。まあ超越者が人間と呼べるか分からないが。
強さがトップなわけではなく――まあそれでも最強に近いが、立場とか権力的なあれこれでトップ。
今が2025年だから創立時1963年から80年以上やってるわけだ。金の林檎を食べたとかで不老らしい。
初代から二代目の転生時に少し失敗して記憶がボロボロだが“俺”も初期メンにいたっぽい。
まあなんやかんや偉い彼女だが表情が変わらず、とても冷たい印象で近寄りがたい。
なんかメルヘンなサムシングをしてこの高校に通っているらしいが立派なお婆ちゃんなのだ。何回も高校や大学を卒業しているっぽいので成績がいいのは当たり前と言えば当たり前。
因みに当たり前じゃないって言っても、当たり前。
「ちょっと耳貸して」
ちーちゃんは耳を千切れとおっしゃる。
「ナイフ貸して下さい」
「何しようとしとるか分かったからスルー」
スルーされちゃったよ。
少しため息をついたちーちゃんがボクの耳元に口を近づけて……。
「誰がお婆ちゃんなのかな?かなかな?」
と、目で罰音を見ながら聞いてくる。
……まさか…口に出てた……!?。
「バッチリ、お婆ちゃんしか聞こえなかったけど」
此方を何時もよりこころなしか更に冷たい目で見られている。
「す、す、す……すみませんでしたぁ!!」
ボクは謎の圧力に屈した。
テケテケテケテケ〜放課後〜
無事乗り越えた試練がまた明日もやってくるかと思うと憂鬱になってしまう。
思うとだが。
今の時刻は1時、今日は終業式である。トゥモローからサマーバケーションが始まるぜ!
私は仕事あるけど。宿題の変わりってことで納得しよう。
夏休みの宿題をしない決心がついたのは夏休みが始まってから−12時間くらいのことだった。
因みに主人公の行動に矛盾を起こさない為、癖や思考などが結構僕に寄せてあります。この先もたまにあると思いますが、一人称や口調が揺れ揺れだったり将棋で例えたり僕の遺伝子が三分の一くらいはいってるので、主人公の魅力不足は勘弁してください。宿題やったことないのは僕ジャナイヨ。絵日記とか書いてたもん、小2くらいまでは。




