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スキル

 今はいい時代だ。スマホで検索すれば大体のことは無料でわかるんだから。


―――――――――――――

《ダンジョンに潜る前にすること》

1.装備をそろえること

2.ステータス付与を受けること

3.ライセンスを受けること

(ただし、ステータス付与されるときにアマチュアライセンスが交付されるので2と3は同時)


「よーーし。1の装備をそろえることは終わったから次は…ステータス付与を受けるのか。っていうかステータス付与ってどこでできんの?」

―――――――――――――


 スマホの検索窓に打ち込む。

《ステータス付与 場所 どこ》


「おっ、出てきた。一番上のサイトでみりゃいいか」


――――――――――――

 ステータス付与は、各都道府県で指定されている付与センターに行くことで行うことができます。

 付与センターの所在地、及び営業時間は各都道府県の付与センター公式サイトにてご確認ください


――――――――――――


「ふーーん。そうなのか。俺の県だと…」

「げぇーーっ。あそこかよ」

 調べると、かなり交通の便の悪いところに付与センターは位置するらしい。


「ここまで行くと…、片道500円?距離は家から15キロくらいしかないのに。くそ路線めっ。これは自転車で行くしかねぇな」

 結局ケチな俺は付与センターまで自転車で行った。


 付与センターは、平日だというのにかなりの混み具合だった。まぁ、県で唯一の付与センターというのとライセンスの更新業務もやっているというのもあるのかもしれないが。


◎ ◎ ◎ ◎


 付与センターはなんと田んぼの真ん中にあった。ザ・ド田舎という立地。近くにコンビニすらありゃしない。


 付与センターのエントランスをまっすぐ行くとすぐに受付があった。

「おはようございます。本日はどのようなご用件で?」


「ステータス付与を受けたいんですが」


「はい。ステータス付与でしたらこちらの書類に必要事項をご記入していただきましたのちに右手にございます番号2の受付に言っていただいて……」


 言われたとおりに書類に記入し、番号2とでかでかと印字された垂れ幕の下にある受付に向かう。

「じゃあ、こちらで付与をいたします。目の前の水晶に手をかざしていただいてもよろしいでしょうか」


 へえ。こんな水晶で本当に付与できんのかよ。なんか詐欺師っぽいな。持ってるだけで運気上がりますみたいな。


 すぐに疑うのは俺の悪い癖だ。どこかでなおさないとな。

 自分を律してから言われたとおりに手をかざすと、目の前にステータスらしきものが出現する。


―――――――――――――――――――――――――

ステータス


田中秀明

レベル    : 1

HP     : 10/10 

MP     : 10/10

SP     : 0

スピード   : 10

攻撃力    : 10

防御力    : 10

ラック    : 10


―――――――――――――――――――――――――


――――――――――――

固有スキル

【ドロップ】

所有スキル

なし

――――――――――――


 ステータスを見た瞬間に

「わあっ。すごい。固有スキルある人は珍しいんですよっ」

なんて受付の人が大きな声で言うもんだから

「おおっ、なんだなんだ?」

「どうしたーー?」

みたいな感じでその場にいた人たちがざわざわしだす。


「すっ、すいません。珍しくてつい。大声を…」

ぺこぺこと謝る受付の人。


 悪気がある感じもしなかったので

「まあまあ。悪気があったわけじゃないでしょうから。べつに大丈夫ですよ」

とびっきりのスマイルを受付の人に贈った。


 まぁ、受付の人にめちゃくちゃひかれたけど。


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