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180km歩く旅  作者: 颯爽
3/6

第3章 草原へ

「もう歩き始めてから4時間もたってる。休憩時間が長かったか。もう少し早く歩こう。」


剛はつぶやいた。そして早歩きに歩き方を変更した。しかしそれで10分も歩くと足が痛くなった。普段あまり運動しないからだ。


「くっそー。こんな孤独に歩いていたらさみしいし足もいたいし。まだまだ150km以上あるのにもう足が痛くなるなんて。」


その時携帯のメール着信音が鳴った。


『今は孤独で大変つらい旅を送っていると思います。まあ、それを指示したのは私ですけど。言っておきなすけど私はgpsであなたの居場所を把握しています。ちなみに今は出発してから10kmほどのところにいますね。このペースだと絶対に間に合いません。なのであなたの居場所から10km先のところに草原駅という場所があります。そこに16時30分に私の同級生の男性が来るようにしてあります。その男性は北山峠まで一緒に歩いてくれます。元気をもらえることでしょう。もし17:00までにそこにつかなかったらその男性には帰ってもらいます。その場合、孤独を頑張ってください。

                                 

                                         新貝雅子。』


剛はその男性がすごく気になった。そして一気に力が湧き、水を一口飲むとどんどん歩き始めた。そこで人にすれ違った。


「こんにちは。」


「こんにちは。旅でもしているんですか。」


「はい、そうなんです。」


「へえ、それは大変ですね。このチョコパンをあげるから旅を頑張って。」


「はい。ありがとうございます!」


剛は涙が出そうになった。こんなに優しい人がいるとは。今まで何回か歩き旅をしている人を見たが、そんなことは一回もしたことがない。


「はいはい。お礼はいいのよ。頑張ってね。」


「はい!!!」


剛は元気づけられた。


 そして16:20分。草原駅に到着した。草原駅は比較的大きい駅で近くにいろいろな店がある。そこで剛は近くのコンビニに入ってお気に入りのお菓子を食べた。駅のロータリーの椅子でお菓子を食べていると、雅子からメールが来た。


『もう着いたようですね。あと10分ほどで男性が来ますから待っていてください。』


すると剛はまた計算を始めた。


10kmを2時間20分、つまり140分で歩いたっていうことは、


10÷140✕1000で分速約71.4メートル。


これは歩くにしては上等な時間だ。あと140kmほどある。140kmは140000mだから140000÷71.4でゴールまで1960分。これは32時間30分ほど。休憩などを入れたらちょうどいいか、もう少し早い方がいいかもしれない。


「がんばるぞ!」


剛は意気込んだ。するとあの男性が現れた。

第4章へ続く。

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