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町に入ると私はいつも通りギルドへ歩き出す
「へぇ、人間の町ってこんな感じなんだ」
プレセアは物珍しそうに周りを見渡している
「魔界っていうんだっけ?
そこはこんなんじゃないの?」
「ちょっと違うかな〜
装飾とかあっちは自分で殺した悪魔とか飾ったりしてるし」
うげっっ……
想像しただけで気持ちが悪っっ
「で、どこに向かってるの?」
「ギルドだよ
・・・そうだ、プレセアもギルド入る?」
「それは命令?」
「違うよ!聞いてみただけ
あれっ?まだ命令って使えるの?」
「さっき対価もらったよ?
あの、スライム
面白かったなぁ」
あれか.....
複雑....
「それで、ギルドって何?」
「依頼を受けて魔物を倒したりとか植物採取したりしてお金を貰う職業よ」
「ふーん
興味ないなぁ」
「言っておくけど何か欲しくてもお金私出さないからね!」
「別に欲しいものはないかな〜」
気がつくとギルドの前についていた
受付のハンナに白甘草を渡す
「クエストクリアね〜」
じゃら
お金が手渡された
「それでリリィ、後ろのイケメンさんはだれ?」
私は一瞬焦ったが門番さんの時と一緒なことを言う
「クエストの途中で出会ったんだけど記憶喪失なんだって」
「へぇ〜やるじゃない」
やるじゃないってなにがだ
「ギルド登録はしないの?」
「しないって」
「そうなの?記憶探すにも何かと便利だと思うけど」
プレセアが口を開いた
「便利って?」
「どこの町に行くにもギルドカードなら無駄な取り調べとか無しで入れるのよ?
その上お金も稼げるしいろんな情報が入ってくるの
便利でしょ?」
プレセアは一瞬考えてから言った
「じゃあ、僕それに入ろうかな」
「おっけー身分証出して」
プレセアがハンナに渡す
「ちょっと待っててね」
ハンナが奥の部屋に入っていった
「さっきは入らないって言ったじゃない」
「色々便利そうだし
使えるものは使わないとね」
しばらくしてハンナが帰ってきた
「これがプレセア君のカードね
名前勝手に見ちゃった
私はハンナよ、よろしくね」
緑のカードをプレセアに手渡した
「説明すると最初はここに書いてある通りDからスタート
強さに従ってランクが上がっていくから
依頼についてはリリィに聞いてちょうだい」
こっちに丸投げかい
「どうする?なんか受けてく?」
「今日はいいかな
また明日来るよ」
ギルドを出て家に向かう
プレセアが真面目にギルドの活動をしたらえらいことになりそうだ
・・・まあそれはないだろうけど
それに悪魔だってバレたらまずい
「プレセア、ギルドでの活動はほどほどにね」
「ほどほどにもなにも受ける気はないよ
面白そうな依頼以外」
やっぱりな
面白そうな依頼というのが気になったけどスルーしておいた
ギルドを出てしばらく歩くと家に着いた
「ついた!
ここが私の家ね」