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ギルドから出て歩いているとプレセアがグイっと腕を引っ張った


「え?何?」

「こっち」


体を引かれてどんどん人気のない所に入っていく


「ど、どうしたの?」

「ここら辺でいいかな」


あたりに人影はない

プレセアが後ろを振り返った


「さっきからつけてるよね?

誰?」


え!?


「あらら…バレてた?」

陰から赤髪に緑の目の男が出てきた


「何の用?」

「うーん…とりあえず攻撃しないって約束してくれる?」

「だって、ご主人様

どうする?」

「え…えっと、しないかな?」


それを聞くと男は安堵したかのように笑った


「それは良かった

殺される心配は無くなったかな」


「で、なんでつけてたの」


「さあ、どうしてでしょう?」


「…やっぱり攻撃してもいい?」

「おおっと!それは困るな…

俺が悪魔の主人って言ったらどうする?」


主人!?


「まぁ、予想はしてたかな」

「そっかぁ

ちょっと他の人がどうしてるのか知りたくてね」

おどけたように笑った


「で、満足したの?」

「そういう事にしておこうかな

俺もまだ殺されたくないんでね」

「ふーん

何位のご主人なのさ?」

「それは秘密だな」

「つまんないの」


主人ってことは悪魔も近くにいるんじゃ・・・


「悪魔は今どこにいるの?」

「少なくともここにはいないかな

それにしても俺の気配に気づくなんて流石だね

大抵の奴らは気づかないのに」

「僕なんだから当然でしょ?」

「怖いなぁ

じゃあここらで失礼させて貰うよ」


そう言うとどこかに行ってしまった


「人間が1人で来るなんてね…

殺せるとでも思ったのかなあ?

舐められるの嫌いなんだけど…」

苛立ったように言った


「結局だれの主人何だろう…」

「多分だけど6位じゃない?」

「分かるの?」

「ただの予想だよ」


そう言うとプレセアは歩き出した


「カスピ海行く?」

「興がそがれたかな

明日でいいよ」


その日はそのままホテルにもどることにした


…………

……

.


次の日私たちはカスピ海に来ていた


「ここがカスピ海!」

確かに広い湖だ

「この湖の中にあるね

丁度中央かな?」


湖の中!?


「潜るの!?」

「そうなるね」


でもこの湖の中って魔物がうようよいるんじゃ…

ここに来るまでも魔物に何体か出会っている

でもここまで来たらやるっきゃないかも


「とりあえず、潜るしかない!」

「ご主人様は泳げるの?」

「……泳いだことはないけど

気合いよ!やれば出来るはず!」


やれば出来るはず……!

何事も挑戦!


「ふーん、やれば出来る、ね?

じゃあ、試しに泳いで見せてよ」

「え、いやまだ着替えてないし」

「早く着替えてよ」


仕方ない

こんなこともあろうかと予め下に来てきたのだ

そのまま脱いで水着になる


「これで良し!」

「じゃあいってらっしゃーい」


トンっ


「えっ!?」


ザブーン!


!?!?


「#%&@%#!?」(何てことするの!?)

「えー?何言ってるの?」

上に上がろうとすればするほど沈んでいく

「#%#@&%!」(泳いだことないって言ったじゃん!)

「だから分からないって

それに沈んでるんじゃない?

やれば出来るんじゃなかったの?」

そういうプレセアは面白そうに笑っている


だから、泳いだことないんだっつーの!


「たっ助けてっ!」

「えー?どうしようかなぁ?」

にやにや笑いながら見てくる


ああもうっ!


少し落ち着きを取り戻した私は指で魔法陣を書いた

キングスライムの時に使った水の中でも息ができるというやつだ


「最初からこうすればよかった・・・」

「じゃあ、僕も行こうかな」

波打ち際から入ってきた

「じゃあ、行こうかご主人様?」

「うう・・・誰のせいだと・・・」


だけど息ができても泳げないことに変わりはない

試しに泳ごうとしたけどえ?これ進んでる?っていうレベルだった


「あははは!!全然進んでない!」

「笑ってないで手伝ってよ!」

「面白いのに?」

「早く!」

「しょうがないなぁ」


プレセアが手を出してきた


「ほら、早く」

「途中で振りほどかないでよ?」

「それは分からないかな」

ニヤリと笑う


「じゃ、行こうか」

私たちは湖の下に潜っていった



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