17
「んんっ…」
目が覚めた
「あ、起きたんだ」
「プレセア……?」
「何?ご主人様?」
「今何時?」
「朝の8時だけど?」
「うそっ」
ガバッと起き上がった
朝まで寝てたなんてっ!
「行く?」
「着替えてからね!」
私はプレセアを追い出して着替え始めた
……?
髪がおかしいような?
鏡を覗いて見た
………………
「プーレーセーアー!!」
奴の仕業だ
100%奴の仕業だ
そこには髪があらゆる方向に引っ張られて結ばれている私の姿が映っていた
扉の向こうから笑い声が聞こえた
後で〆る
「プレセア…
何でこんなことをしたのっ!?」
「暇だったから?」
だろうな!
「1発食らわせていい?」
私は手をグーの形にした
「えー?」
答えを待たずパンチを繰り出す
プレセアは軽々とかわしてみせた
「そんなんじゃ一生当たんないよ?」
くそっ!
その後何回も不意をついてみたけど当たらなかった
諦めた私は宿を出るとハンナに教えて貰った店に向かった
「リッツ、リッツよ」
昨日の夜から食べてないからお腹が減りすぎてやばい
「あれじゃない?」
「あったぁ!」
早速中に入って椅子に座る
早速メニューに目を通していく
「プレセアも何か食べる?」
「う〜ん、僕はいいかなぁ」
「そう?うーん、悩むなぁ……」
ずっと見ていくとオムライスに目が止まった
「決めた…
すいませーん!」
5分くらい待っただろうか
オムライスが来た
「目が輝いてるよご主人様」
「いっただっきまーす!」
早速食べ始める
「うまっ!激うま!」
何このふわっふわな卵
下のご飯も美味しすぎるっ!
あっという間に平らげた
「満足だわ……!」
「すっごく美味しそうに食べてたねぇ」
「だって美味しすぎるから!
よし!ギルドに向かおう!」
会計を済ませて王都のギルドに向かう
「そう言えば言い忘れてたんだけど」
「なに?」
「二日前に誰かが体取ったんだよね」
ぶっ
何故それを早く言わない!
「大丈夫なのそれ?」
「うーん…2位以外なら?」
「2位?そんなに強いの?」
「まぁ、腐っても2位だからね
頭はいいけど僕とは話合わなくてさ〜
あんま好きじゃないんだよね」
後半はどうでもいいけど強いって事なんだよね…?
要注意人物ね…
「ちなみに特徴は?」
「金髪金目だよ〜」
凄く目立ちそうな見た目
「分かりやすそう……」
「うんうん、あいつ無駄に目立つんだよね」
「でも、どれくらい強いの?」
プレセアは考え込んだ
「うーん……
今の僕で互角?
まぁ、やってみないとわかんないけど」
「それって相当なんじゃ……」
「まあ、腐っても2位だよね〜」
相当ヤバそうな奴だ…
おかげでギルドに着くまで金髪の人に反応してしまったのは仕方ないと思う
「着いた……」
流石に王都のギルドはレベルが違った
「でかすぎでしょ…」
「家の近くのやつとは全然違うね」
「とりあえず、入りましょ」
中に入るといろんな人で溢れかえっていた
「人数も桁違い!」
「あそこが受付っぽいね」
流石受付も規模が違う
早速並んで少し待つと私たちの晩になった
「あの、最近魔物が急に増えた所とかってないですか?」
「魔物が急に増えた所?
ここの近くにあるカスピ海だね」
「海!?」
「海って言っても湖だよ」
「そこの依頼って何か無いですか?」
机の下から紙を引っ張り出した
「これだね
魔物が増えすぎたから討伐さ
人数は20人
あんたらが参加するなら丁度になるね」
カスピ海
増えた魔物の討伐
人数は20人を募集する
「それ、やります!」
「ランクは?」
「私がBでこっちはDです」
元々私はCだったがヤラの件でBに上がった
「Dか…
残念だけど参加出来るのはCからだよ」
ええ!?
「えっと、じゃあ他の依頼は…?」
「ないね
今回の討伐で一斉にやっちまおうってことになったからね」
「どうしよう…」
「ねぇ、別に依頼受けなくても良いんじゃない?」
うう…確かにまだお金はある
行くならついでにって思ったけど仕方ないのかもしれない…
渋々依頼を受けるのを辞めた
「とりあえず、地図貰ったしカスピ海行ってみる?」
「まぁ、いってみようかなー?」
とりあえずギルドから出てカスピ海に向かうことにした