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「ご主人様やれば出来るんだね」

後ろを見るとアネッサの上に座ったプレセアがいた

「ちょっ…何やってるの?」

「ああ、コレ?

ちょっとイラついたからさぁ」

「生きてるの?」

「心臓は潰してないから生きてるんじゃない?

それより…まだそいつ生きてるけど?」

プレセアはヤラを見て言った

「……?うん?」

「殺さなくていいの?」

「え?」

「殺さないなら僕が殺るけど?」



プレセアがこっちに歩いてきた

「ちょ、ちょっと……!?」

「何?」

「殺すの…?」

「そうだけど?」

不思議な顔で私を見てきた


その時後ろから声が聞こえた


「ぐっ…アネッサっ!」


「あーあ起きちゃったじゃない」

面倒そうにたプレセアが呟いた


「……な……に」

アネッサは掠れた声で呟く


「9位もしぶといねえ」


「こんなところで、終わりたくねぇ!

俺に、力をくれ」

「……キャハッ!わかったわあ」

『すべての闇よ集結し主の願いを叶えろ』


これはまずい展開ではないだろうか


「あははっ!面白くなってきた」

「面白くない!止めてよ!」

「えー?もう無理だよ?」


ええ!?


見るとヤラの体が闇に包まれていっていた


「何がおこってるの!?」

「見てればわかるよ」


見てればって・・・

ヤラの中に闇が入っていく


「力が、力が湧いてくるぜえ!

ひゃっはっは!」


まずい予感しかしない


「殺してやる!女あ!」

「・・・あたしがヤラ・カーチェリーに求めるのは一つ

『貴方の魂』

キャハハ!楽しいねえ!」


「なるほど魂か」


「ああ!?」

「9位が君に求めた代償だよ」


「どうでもいいね!殺してやるよ!」


こっちに向かってきた

ヤバい

「に、逃げよう!」

「逃げるの?」

「だって、強くなってるんでしょ!?」


「死ねやあ!」

私に向かって剣が振り下ろされた

「ひっ」

反射的に持っていた剣を持ち上げた


カキンッ


「ヤバっ」

想像以上に重い

このままだとまずい


「おらおらどうした〜?

俺はまだ余裕があるぜ?」

狂気を浮かべた目で笑っていた


「っ…プレセア!」

「ん〜やっぱりご主人様には荷が重いかな?

弱いもんね」

「見てないで助けてよ!」

どんどん重たくなっていく

腕はもう限界だ

「ほんとしょうがないよね〜

さっさと殺さないのがいけないんだよ?」


グイッ


体を後ろに引かれた


「交代」

剣が私の目の前を掠めていく

危なっ!

「ち、ちょっと!

もっと他のやり方あったでしょ!?」


「面倒だなあ」


面倒って!


「チッ今度はテメェか?」

「うん?不満?」

「どっちからでも構わねぇよ

殺すことは確定してんだ

いい悲鳴あげてくれよ?」

「僕を殺せると思うなんて

流石9位の主だよね」

「ああ??殺すっ!」


シュッ


喉目掛けて振り下ろされた剣をプレセアは易々と避けた


「おらぁ!」


さっきのアネッサとの戦いと同じくらいヤラの剣が早くて目が追いつかない


「あたんないよ?」

プレセアは余裕そうに避けている

「うるせぇ!」

次第にヤラの顔に焦りが見えてきた


「くそっ!

『闇よ拘束しろ!』」

黒い糸がプレセアの周りに出現した

「あはは!『闇よ消えろ』」

闇が消えていく

「ああ!?何でだ!?」

「僕は悪魔だよ?ほーんとおかしいなぁ」

楽しそうに笑った


「くそっ!」

ヤラは闇の魔法しか使えないのか後は剣で戦う

「くそっ!何で殺せねぇ!?

おい、アネッサ!どうなってんだ!?」


「あははは!何言ってるの?

それはそこの9位に叶えて貰った願いだよ?

僕を超えられるはずないだろう?」


「ああ!?どういうことだ!?」

「そこの3位の言う通りだね

それにご主人は力を手に入れたばかりのひよっこ当然だからねえ」

「……!?

アネッサ!裏切ったのか!?」

「裏切った……?

キャハハハハ!何を言い出すかと思えば!

裏切ったも何もあたしはご主人の願いを叶えただけだね」

「ああ!?」

「現に前より強くなってるじゃないか

確かに叶えたよ

死んだら魂は私の下僕に入れてあげるよ

キャハハ!」

「……おい悪魔そこをどけ

あいつに用ができた」


プレセアは面白そうに笑った

「ふふっ

いいよ、どいてあげる」



「怖い顔しちゃって何のようかい?」

「決まってんだろ

気に入らねぇ奴はぶっ殺す!

お前からぶっ殺してやる!」

「キャハハ!

ご主人にできるのぉ?」

「うるせえ!」


「ばかだなあ」

プレセアは笑いながら言った


ヤラがアネッサに向かって剣を振り下ろした

だが途中で動きが止まる

アネッサが剣を手で掴んでいた


「糞がっ!」

「あたしを殺したいということは主従関係を解きたいってことでいいかい?」

「ああ?解いてやるんなもん!

殺してやる!」

「ふふふ・・・滑稽な男だねえ」

「何がおかしい!」

「いいよ関係を解除しよう」


シュッ


一瞬何が起こったかわからなかった

アネッサの腕がヤラの体を貫いた

その手には心臓らしきものが握られている

ヤラの体から血があふれていく


グシャ


「あーあ、心臓つぶしたね」

「う、おえ・・・・」


気持ち悪くなって下を向いた

その時ふっと黒いゲートが現れた


「確かに魂は貰ったよ

まさかこんなに早く帰るなんてねえ」

「帰れるとでも?」

プレセアはアネッサの首元に剣を突きつけた


「はっ!逃がさないってかい?」

「…………」

何を言ったか聞き取れなかった

「……チッ

よくわかったよ……

仕方ねぇ、やってやる」

「そう?なら逃がしてあげるよ」

剣をどけた


「ああ、後他の奴らの事で知ってる事全部教えてよ?」

「残念だったな

しらねえよ」

「やっぱりかぁ

じゃあもういいかな」

「ふんっ

じゃあな」


その中にアネッサは消えていった

「何て言ったの?」

「何が?」

「アネッサに何か言ってたよね?」

「…秘密」

プレセアはニヤリと笑った


「で、ご主人様はこいつをどーするの?」

ヤラを指さす

血まみれで倒れていた


「うげ・・・」

言葉がでない


「この空間解除してもいい?」

「したら、どうなるの?」

ヤラを指さす

「一緒に最初いた場所まで戻るよ」


最初いた場所って・・・

玄関ってこと!?


「何とかできないの?」

「ええー?燃やし尽くして消し炭にでもする?」


流石にそれはちょっと・・・

すぐに警備の人に来てもらおうか・・・


「うん、じゃあ家に戻ろう」

「りょーかい」

『空間解除』


私の家に帰ってきた


「そういえば契約で殺さないっていうのがあったよね?」

「覚えてたんだ

あれは殺していいって許可が降りたんだよ」


そういうね・・・


「ちょっと警備の人呼んでくるね!」

「はーい」


しばらくして警備の人を連れて帰った


「あそこです!」

血まみれで倒れているヤラを指さす

「これを君がやったのかい?」

驚いた目でこっちを見ていた

「あ、ええと私と……」


アネッサのこと言って信じてもらえるかわからないし・・・

だったらプレセアがやったことに・・・

・・・ってプレセアがいない!

「状況を聞くから来てくれないか?」

「は、はぁ」

私も一緒に連行されていった


ご主人様が警備員を呼びに家を出ていった

「さて、行こうかな」


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