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私が図書館で本を探しているとふとある本が目に入ってきた

「・・・禁断の書?」

なんだろう?

そう思って手に取ってパラパラめくってみると悪魔の召喚の術式が書いてあった


「へ?すごーい!」


魔法使いの私には凄く興味深かったから思わず深く読み込んでしまった

「もう、こんな時間!」

借りて帰ろうかと思って受付に行くとき


「きゃっ!」

何もない場所で躓いてしまった


「いたた・・・」

立ち上がって本をさがした

だけど・・・

「あれ・・・?どこにもない・・・」


しばらく探してからなかったので店員さんに謝りにいった


「そんな本当館にはありませんけど・・・?」

「えっ!?」


確かに見たんだけどな・・・・

疑問に思いながらその日は家に帰った


それから数日がたった


私は依頼されたものを求めて森に来ていた


「一人できたの間違いだったかなあ・・・?」


森には魔物が普通に生息している

対して私はまだ駆け出しの魔法使い

今更ながら心配になったが


「えーい!女は度胸!何とかなる!」

気合で乗り切ることにした


「多分あっちのような気がする」


ひたすらカンで進んでいく

途中スライムに出会った


「私でもなんとかできる相手だ!」


気合を入れる

スライムは超初級モンスター!

攻撃も弱い

ごそごそと短剣を取り出した


「くらえ!はあっ!」


魔法使いなのに剣を使うのは矛盾しているかもしれない

けどスライムは性質上剣のほうが倒しやすいんだ

そのまま突進して私の体がスライムを貫いた

勢いあまって途中前にこけてしまったのだ


「最悪・・・・」

服がスライムの液体まみれだ

スライムは倒せたけど精神的ダメージは大だ

もうさっさと依頼を終わらせてしまいたい・・・

私は歩き出した


そしてついに

「・・・!あった白甘草!私天才!」

興奮していた私はこの草の特性のことが完全に頭から抜け落ちていた

そのまま駆け寄って抜こうとしたとき


『ガアアアアアアア!!!』


「へ?」

後ろを振り返ると少し離れたところにキングベアーが立っていた


忘れてた…

この草は甘い匂いを出していて草食の魔物が寄ってくるのだ

それを目当てに肉食の魔物がこの草のところになあ張りを持っていたりするんだった・・・!


やばい・・・


私は全力で走り出した

でも直ぐに追いつかれることは目に見えている


「やばい・・・やばいやばいやばい」


私の技量じゃあれを倒すのは無理だ

足止めもできないことはないかもしれないが果たして町まで逃げ切ることができるのか?

絶体絶命とはまさにこのことかもしれない


「つっ『土よ!盾となり私を守り給え!』」

私の後ろの土が盛り上がり壁ができた

土だからって舐めたらいけない

意外と頑丈なのだ


「これで少しは・・・っ」


ドーン!


「えっ!?」

その壁は一瞬で壊されていた


こんなの無理だ・・・


もう半泣き状態で走る

ふと図書館にあった本のことを思い出した

なんて名前か忘れたけど何故か呪文は覚えている


「何を呼ぶ奴だったっけ・・・?

 ええい!なんでもいいや!

『かの世界の第三の者よ私の命尽きるまで私を主と認め・・・っ』」


こけた

でも気にしない


「『意志を持ちここに具現化せよ

 わが名は「リリィ」』!」


魔力も本の通り練った

呪文も唱えた

これでなにも起きなかったら・・・


「・・・っ!」


魔力が急激に吸い取られていくのを感じた

自慢じゃないが私は魔力量が多いかわりに魔法があまり上手じゃない

いわゆる宝の持ち腐れというやつだ


半分くらい魔力が吸い取られただろうか


『ガアアアアア・・・・っ』


動きが止まった・・・?

ふと上から声が聞こえた


「ねえ、君が僕の主でしょう?

 なんでそんなところに倒れてるの?

 熊の餌にでもなるの?」

知らない声がした



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