お留守番 1
「で、何でお前と二人きりなんだ?」
次の日、アウティアがいつものように出かけてから、メイドとペットは部屋で待機中だった。
「お嬢様はあの歳で日々魔界の未来のために仕事をしていらっしゃるのです。そのため、お嬢様はあなたのお世話ができないから、私がするようにと仰せつかってきたのです。それをあなたはめんどくさそうに・・・。」
「はいはいわかりました。よろしくお願いしますね。でも、この通り私はしっかり知能のある元人間の大人でね、世話することなんてないと思いますけどね。」
しかも現在、かつてのジョンの体ではないらしく、主である、アウティアの魔力供給だけで生存することができる。その場合、人間のように老廃物は出ないため、全く誰の助けを借りる必要もないのである。
「・・・でも、お嬢様の命令ですから・・・」
ロールはそれでも何かアウティアのために何か役に立つことがしたいらしく、探るような眼でソウを見つめている。彼は、彼女が本当にアウティアのことを慕っているのだと感じた。(でも、何でこんないい子がいながら人間の奴隷なんか欲しがったんだ、あいつは?まあいいか、うーん、何かして欲しいことねぇ・・・別に子供じゃないんだから・・・子供?はないとして、大人ならしてほしいこと・・・大人なこと・・・)
「あ・・・」
「⁉何かあるのですか?」
「いやいやいやいや!何にも思いつかないなあ!」
彼は何とか思いとどまった。だが、
「いだだあだっだ⁉・・・・・お前もそれできるの⁉」
「私が代わりにお世話するのです。当然、しつけもですよ。」
(嘘だろ、そのお仕置き、主のアウティアしか使えないのかと思った・・・。)
「さあ、言ってください。でないと・・・わかりますよね。」
「わ、わかった。・・・でも、絶対怒るなよ。」
「お嬢様の命令ですから。」
「絶対だぞ。」
「はい。」
彼は覚悟を決めた。(俺も男だ、初めてでも、やってみせる・・・。)そしてソウは、自分の腰布に手を伸ばした。
「下のお世話を、してください。」
視界が、ブラックアウトした。
自分が出かけているとき、今飼い犬が何をしているのかって、少し気になりますよね。