面接官に言えないこと
とある研究所の就職面談を受ける僕
「この研究所を選んだ理由は?」
面接官の質問に答える
僕は物理学を専攻している
だからってロジカルに生きてる訳じゃない
正直に生きたい
「研究職なんてなかなかありつけないから
あっちこっちあたってます」
それが本音だけど言えない
「御社のxxxな社風に胸を打たれて、ムニャムニャ」
僕は小声で嘘をつく
気弱な声で嘘をつく
「研究所を案内します」
配属されるであろう研究室
僕は見学してみて驚いた
なんとまぁピリピリして仕事している訳で
正直胃が痛い
僕が先輩をはじめて見たのはこのときだ
長い黒髪と優しい微笑みに
遠めに見ただけなのに僕の心は釘付けだ
そういう訳で僕はここに就職することに決めた
「研究職なんてなかなかありつけないから
あっちこっちあたってます」
それが本音だけど言えない
「御社のxxxな社風に胸を打たれて、ムニャムニャ」
僕は小声で嘘をつく
気弱な声で嘘をつく
いま面談すれば大声で志望理由を話すだろう
「先輩に一目惚れして、ムニャムニャ」
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