9話 固ッ
その日はアレクシアにスープ?をもらった。例えるならゼリーっぽいシチューみたいな感じで、正直食べ物かと疑うくらいだ。
「アレクシアこれはなんなんだ?」
「...それもしらないの?まぁいいわ。それはゼッポヌって言ってシチューを薬草の粉末を混ぜて固まらせたものよ。腹持ちがいいの。」
「へっへー。そうなんだー(棒)」
「まさかシチューや薬草もわからないなんて言う気?」
「ふっ、あまり僕をバカにしないでくれ。それくらいわかるようんわかるわかる。」
...大嘘だ。シチューはわかるが薬草はわからない。
「じゃあシチューはどんなもの?」
「シチューは白い汁。」
「...まぁあながち間違っていないわね。じゃあ薬草は?」
「やっ薬草は薬になる草。」
「本当にわかってるのかしら?」
「わかってるわかってる。だいじょうぶだいじょうぶ。」
「うーん。すごくごまかしている気がするけどまぁいいか。それより早く食べちゃいなさい。冷めるわよ。」
「わかったよ。」
そうして俺はゼッポヌ(?)を食べ始めた。
うーんまあまあうまいな。思っていたよりこくが深くて美味しい。
「あーうまかった。」
「よし、じゃあ結界を壊しにいきましょう。」
「そうだな。」
結界を壊さなくてはここから出れない。ということは俺の最強冒険記も生まれないってことだ。それはなんとしてでも阻止しなくては。
けど結界なんて壊せるのかな~正直神子が強いっていってたあいつの魔法を当ててみたりしても壊れなかったって言うしな。まぁ頑張ってみるしなかないな。
「ここよ。」
「ん?なにもなくないか?」
「結界は目に見えないのよ。」
「そうなのか...じゃあ触ってみるな。
つんつん
「これは硬そうだ。これは時間がかかりそうだな。」
「何か策があるの?」
「いや全く。」
「......策もないであんな大口叩いてたの?」
「しょうがないだろ。あのときはからだが勝手にって感じだったし。」
「そう。じゃあ攻撃してみて。」
「わかった。」
そういって俺は結界を殴った。
「ゴッ。」
鈍い音がなり先にねをあげたのは俺の腕だった。
「いってー。なにこれ硬すぎでしょ。」
「そうよね。これのせいで私は外に出られないのよ。」
「じゃあ持っているスキルを全部試してみるな。」
「あなたスキルを持っていたのね。まぁ頑張りなさい。」
「わかった。」
じゃあいっちょやるかーと思っていたら神子が話しかけてきた。
「あいつやばかったわ。」
「やばかったってアレクシアのことか?」
「そうよ。まあ単刀直入に言うと、あいつは賢者よ。」
「...は?」
「はじゃなくて賢者!!」
「いやいや待て、そうゆーことじゃなくて賢者ってあの賢者だろ?賢い者って書く。」
「そうよ。」
「えっ賢者が賢者で賢者で賢者賢者賢者賢者賢者賢者賢者?」
完全に思考停止していた。
少したって。
「はぁアレクシアは賢者だったのか~(棒)」
ん?なんでそんなに落ち着いているかって?そりゃ考えることをやめたからだろ。
「もどってきなさーい。」
「はっ!!」
「はぁ本当に後が思いやられるわ」
「すまん。」
「でね、あいつは神にちかいものがあるのよ。」
「そうかー神か~(無理やり)」
「だから半分吸収されたんだよ。」
「えっ!!」
「神に近いものどおしでそのなかでも波長が合うものとは合体するのよ。それをギリギリのところで逃げてきたのよ。」
「大丈夫だったのか?」
「いや全然。一日に話せる時間が30分になるくらいには。」
「え?マジで?」
「そうよ。だからこれからはそこまで話すことができなくなるわ。」
「わかった。」
「じゃあ今日はこれで...」
その言葉を最後に神子の気配は途絶えた。
「どこ行ったんだよー。」
「誰と話してるの?」
「うわっ。」
いきなり後ろからアレクシアが出てきた。
「なッなんだよ。」
「いやなんか喋ってたからだれかいるのかなーって。」
「いっいやー、なんも話してないよー。」
「そう...ってそうじゃないそうじゃない。ええと、ああそうだ。あんたに泊まる部屋を案内しなきゃなーって思ってね。」
「そうか。これまで野宿だったからな~。助かるよ。」
「じゃあついてきなさい。」
「ほい。」
そして最初にいた家のところにつれてかれた。
「もともと客なんて来なかったからベットとかはないから予備の布団にくるまって床で寝てもらうわ。」
「そうか。それでもありがたいな。」
「じゃあ今日は明日に備えてもう寝なさい。明日もまた結界を壊す努力をしてもらうからね。」
「わかった。正直ずっと寝てたいけどな。」
「まあずっと寝てたら魔法を撃ち込むだけね。」
「いわしゃれになんねーよ!!」
「冗談よ。まあそう言うことだから早く寝なさいねー。」
「わかった。」
なーんて言われたけど刻は金なりって言葉があるくらいだし、スキルのレベルをあげよーッと。




