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飛ぶだけの空  作者: 石黒嗣翠
第一章
3/4

BANK

振り切ったのだろう。敵機はすぐに見えなくなった。どのくらい経っただろうか?真正面やや下に敵機を発見する。数は6。「あぁ、やっぱり基地はあるんだ」とぼんやりと考えながら準備をする。

「各機、戦闘用意」隊長の声

計器に異常なし。

舵もしっかり空気を掴んでいる。

さぁ、来い。

息を止める。

突っ込む。敵は機銃を撃ったようだが、当たってない。

ループに入る。位置エネルギーはこちらの方が大きい。

上から被さるように入る。

撃つ。

次はあいつか。同期が追われてる。

敵機を後ろに付けたまま追う。ロックオンされる前に撃つ。

離脱。

敵はブレイク。そこにもう一発。

静かになった。落としたのは同期を追いかけてたやつか。黒い煙がそこら辺一帯を覆っている。海には6本の黒い槍が刺さっているようだ。

隊長の命令で高度をあげる。

「4機撃墜」隊長が言う。

「2機」「1機」と報告が続く。

あの短時間で(一瞬と言ってもいい)4機も落としたのか?と僕はとても驚いた。伊達に一番型に乗ってないんだなと感心した。化け物じみたその隊長のスコアはやはり、化け物じみていて、6年飛び続けて、450機を超えるスコアをたたき出しているという事を知ったのは帰ってからである。

少しすると、人口島が見えてきた。大きさは大体、東西が4キロ、南北が、8キロくらいの長方形。そんなものを作れるなんて人間の技術力は凄いなと感心してしまう。一見したところ完成しているようには見えない。だが、東西に伸びる滑走路が5本、また、港湾施設らしき施設がある。

撤退の命令が出たので帰ろうとすると対空砲火がいきなり始まった。落ちていく味方機。

どうすることも出来ない。

対空砲火の範囲から逃げられたと思ったら、敵迎撃機。囲まれている。

上。右下。下。...

目が回るほど掻き回される。

シェイカーに、入れられた僕は必死に舵を切る。

運任せに近い。

抜けた。

敵が引いていく。機体の状況確認。幸い被弾ゼロ。

味方は?

いた。隊長と、4番機か。

隊長は無傷だが、4番機は右の尾翼が吹き飛んでいる。「そろそろ落ちるだろうな」と俯瞰する僕。

予想通り、少ししたら四散した。


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