第2記 契約
どうもドラ吉05です。
「協力の大切さ」を感じてみてほしいです。
そして!そしてどうか感想の1つでも書いていただけたら幸いです。
でわでわ長話もなんで見てくださいな。
そして感想を…
「ぎゃーーーーーーー!」
それと同時に僕は命一杯の声で叫びながら布団までダッシュして頭だけを布団で隠した。
それと同時に再度確認した。
それはまさしく「ドッペルゲンガー」そのものだった。
どうやら「ドッペルゲンガー」は存在するらしいです。
なにげ冷静に考えている自分に驚きだ。
(でも、どうしよう…)
「おい、お前。」
「ひっ!」
急に声をかけられて思わず声が裏返る。
「お前だな。成宮 宝という男は。」
「そうですけど…」
「俺はお前の影だ。」
コイツの言っている事が全く理解できなかった。
「ん。」
そう言いコイツは俺の方を指差したかと思うとそのまま足元に寄せた。
「あれ…」
(無い!影が…無い!)
そのとき初めて自分にとんでも無いことが起きている事に気が付いた。
「な。俺はお前の影なの。」
「でもどうして僕の影が出てきたの?」
「知るか!お前が呼び出したんじゃないのか!。」
どうやら僕が夜に寝ているときに呼び出し方は分からないが呼び出してしまったらしい。
「おい!。」
「ひ!」
またまた声が裏返った。
「お前、俺と契約しろ!。」
「契約って?」
「俺とお前をリンクしろって言ってんだよ!。」
「ひ!ごめん!」
また声が裏返った。
さらにソイツは付け加えるようにこうも言った。
「俺はお前の“影”でもあって“ドッペルゲンガー”でもある。お前と俺は一心同体だが運動神経と性格は間逆に出来ているらしいな。」
「それが何なの?」
「だから俺と契約しろ。」
「なんでだよ!どういう意味か教えてよ」
「だからな、ん~とな影に戻れないんだよ…。」
「どうして?戻ればいいじゃないの」
「戻れたら、はなから戻ってるだろ。」
「ごめん…」
空気が重い。
しばらくの沈黙が余計に空気を重くする。
耐えられなくなった僕は質問をしてみた。
「契約って…」
「あん!。」
「ごめん…」
本日何度目の謝罪だろうか。
おそらくオリンピックで「謝罪」と言う種目を作ったら一位になれる自信があるくらい謝罪してるだろう。
「なんだ?。」
「ひ!えっと…その…契約!契約はどうしたら成立されるの?」
「それはだな…お前が契約したいときに言う。」
「どうしても今じゃ駄目なの?」
「あん!。」
「ごめん…」
まさに温厚な僕とは正反対で短気なようだ。
というか常に切れている。
「あの~」
「あん!。」
少し慣れてきたようだ驚きは無くなった。
「さっき契約と言ってたの僕は自分の影ですし今、契約してもいいですよ」
「なんだと。」
ソイツはこっちを見てるのか睨んでるのか分からないがとりあえずコッチを見ていて、「こっち来い」と言わんばかりに指で指示をしてきて僕はソイツのいるベッドの側で正座をすることにした。
「まず、俺とお前の今の状態は仮契約の状態だ。色々と制限が無く俺とお前は言わば、あかの他人。しかしこれが契約したとなると色々と制限がつく。まず俺自身はお前に従わなければならない。さらに俺を契約した後に出すと3時間までしかこっち(・・・)の世界には居れない。もし3時間をこすと契約が切れてお互いの存在が消える。つまり『死』だ。そして契約するには三つ条件がある。一つはこの説明をしなくてはならない。二つ目は今日から明日の0時までに契約をしないといけない。三つ目は契約者に本当に意思があるか。」
「大体分かった。契約してみようよ」
「手を出せ。」
僕は言われるがまま右手の手のひらが向こうに見えるようにした。
「そのままにしろよ。」
そう言いながらソイツは僕と同じ手の向きにして僕の手に合わせてきた。
そのまま目を閉じたまましばらくの沈黙が続く。
「うわ!」
「うるせーよ。集中させろ。」
僕は驚きで手を挙げたままその場に腰を抜かしてしまった。
僕の手から青い色の炎というかオーラというかが出ていた。
そう、まるで漫画の世界のようなことだ。
そいつの頬からは汗が落ちている。
ふいに青い炎は消えてしまった。
「駄目だ。」
「え…どういうこと?」
「おそらくだがお前に契約の意思がないんだ。ほんとうに俺を必要としているときとかじゃないとお前の意思が無いことになるんだ。」
「でもそれなら君は僕の影として帰ってこれないじゃないか」
「…スマン…。」
会ってすぐに謝り続けてた僕が初めて謝られたじゃないか。
感動で泣きそうになる涙をこらえて。
「なに?」
「明日の0時までに契約しないと影が光になる。」
「どういうこと?」
その発言の意図が読めずに聞き返すと大変申し訳なさそうにとんでもない事が返ってきた。
「お前の存在は消えてしまう。つまり『死ぬ』ということ。」
一瞬コイツの言っている意味が分からなかったが理解するごとに自分の顔は見る見るうちに青くなっていくのが分かった。
「え!じゃあ僕と君が完璧に契約しないと僕は死んでしまうの?」
「…ちょっと待て。」
「ねぇ!教えてよ」
「だから待てよ…。」
「僕はどうなるの!」
「だから待てって言ってるだろーが!。」
しばらくの沈黙が続く。
さっきの沈黙とは何か違う。
自分の足が震えているのが分かった。
何をしていいか分からず、そいつに話しかけることもできず、ふいに窓の景色を見た。
どこからだろうか、黒い煙のようなものが空へと向かって飛んで行くのを眺めていた。
するとその後から、けたましく鳴るサイレン音からしてパトカーと救急車と消防車かな。
(事件か何かだろうか)
窓を開けて目を凝らして良く見ると、どうやら今年に新しく出来たデパートが火事になったようだ。
するとふと思い出す。
昨日の晩の母さんとの話を…
『明日新しく出来たデパートに行くんだけど宝も来る?』
『いいよ。一人で行ってきなよ』
そんな会話を思い出した。
さらに今、母さんは居ない。
つまりデパートにいることになる。
(母さんが危ない…)
僕はコイツを置いて家を飛び出した。
(死なないでよ。)
涙目で意識がもうろうとするなか僕は走ることを諦めなかった。
ただただ一秒でも間に合えと心から願い走り続けた。
どうでしたか。
文化祭や何やらで色々疲れて投稿に遅れました。
感想は率直で構いません。
とりあえず参考になるので書いてくれたら幸いです。
ではバーイセンキュウ。