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赤い糸

作者: 雨葉咲美



◇◆◇




僕の小指の赤い糸は


きっと


どっかの誰かの小指と


繋がっている。




だけど


そんな細い糸なんて


切れてしまいそうで不安だよね。





出来れば


赤いロープぐらいにしておいて欲しいよ。




そしたら綱渡りでもして


会いに行くよ。





出来るだけ早く


愛しい君に


出会いたいから。



君と手を繋ぎたいから。




ロープでも糸でもない、



君の温かい手と。






そう言って


貴方は笑った。




だから


私は言ったの。




もう繋いでるじゃないって。




重なり合う貴方の手と私の手。





確かに見えたよ。


赤い糸が。




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