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22キス♡女神と戦乙女

「お姉ちゃん、お姫様なんだ!

まるで太陽みたいに輝いてる!

かわいくてかっこいい!」


うわ!

キラキラ輝いてるのはあなただよ!

女の子の笑顔が眩しい!

なんてかわいいの!

将来が楽しみすぎる!


テーブルの上でしゃがみ込んで女の子と同じ高さに目線を合わせる。


「ふふ。手を繋いでくれてありがとね♪

おかげで勇気を持って声を出せたよ♪

あなたのお名前は?」

「ルーチェ!」

「じゃあルーチェちゃん。

将来はわたしのところにおいで?

それともうちょっと待っててくれるかな?」

「うん!」


「お見事です、サラ様!

イリスはサラ様のお姿に感涙です!

まるで輝く太陽の女神様!

惚れ直してしまいます!

いつものハレンチさえなければ!

くっ!」


褒めたと思ったらなぜ悔しがるの?


「一言多くないかしら?

へへ♪ 褒めてくれてありがとね。

避難はどう?」


「警備隊による誘導が進んでます!

避難いたしましょう!」


「イリス。

この子はルーチェちゃん。

しっかり守っててくれるかな?」

「もちろんです!

ですがサラ様は?」


ルーチェを抱き抱えてイリスにバトンタッチ。

ショルダーバッグから絆創膏を出して貼ってあげる。


「リーリエが心配だからさ。

ちょっと行ってくるね!」

「サラ様!?」


「心配すんな。イリス。

あたしも行ってやるよ」

「わふ」


「お姫様! がんばってね!」


慌てるイリスに対してルーチェの方が元気に手を振ってくれる。

将来大物になりそうな予感?


二人に背を向けて駆け出す。


「それじゃあ行きますか!」

「おうよ!」

「わっふー」





「リーリエ!」


逃げ惑う民衆が落ち着いた行動で避難を始めてくれたおかげで、やっと渦中の現場にたどり着いた!

お店が何軒も燃え上がってる!

熱気がすごい。


「へえ! リーリエって両刀使いなんだ!」


つまりリーリエは男子も女子も愛せる……

って違う!

男女どっちもいけるって意味じゃない!

うっかり想像しちゃったじゃない!


リーリエは右手にショートレイピア、左手にマンゴーシュを構えて敵と対峙していた。

両方とも籠状の護拳ガードがついてる。

マンゴーシュは補助的な両刃の武器で相手の攻撃をパリイしたりガードに適している。

つまりメインはショートレイピアによる刺突の攻撃。

普通のレイピアは長い分、実は重い。

断然軽いし、短い刀身は取り回しがいい。

盾の役割もする二つの剣。

身軽に動けることもあって攻防一体とも言える白兵戦に適した戦法だったりする。


そして、リーリエの体と剣の周りに空気の層があるみたいに揺らいで見える。

あれはきっと風魔法で熱気から身を守ってるんだと思う?


対する相手はというと?


「なんだありゃ。

変なつのが生えてるぜ?」


「なにあれ? 人族じゃないよね?

肌が淡いピンク色。

もしかして……魔族?」


額の両脇から伸びる捻れたつのが魔族の最大の特徴。


「ううん。でもそんなはずはない。

魔族はとっくの大昔に絶滅してるはず」


魔族かどうかはともかく。

薄桃色に輝く長い巻き髪が炎を背景にたなびいてる。

美を象徴するような瞳はキラキラとピンクに輝いて紅水晶ローズクォーツのよう。

なんて綺麗な女の子……

衣服は警備隊の隊員服を着ているんだけど燃えてしまったのか肌の露出が多い。


一番に目を奪われてしまうポイントが!

リーリエよりもたぷたぷたっぷん!

思わず魅入ってしまう!

腰つきも魅力的で怪しい艶やかさを感じさせる肉体美。


手には警備隊が標準装備している片刃のサーベルが握られていた。

刀身にはゆらめく炎が纏われていて激しい剣戟をリーリエに振るっている。

だけど、警備隊の隊員服を着てるのに警備隊特有の剣術じゃない。

知識でしか知らないけど、どの流派とも違うのかもしれない。


リーリエはマンゴーシュでパリイしてはレイピアで牽制して防御の態勢だ。

リーリエは剣士としても一流の腕前みたいだけど押されてる?


「リーリエ! どんな恋の相手もイチコロな痺れ薬は!」

「効きませんでした」


こんな時でも無表情に落ち着いてるし!


「サラ姫! 周りに倒れてる人たちがいるぞ!」


見れば、サーベルで受けた刀傷と衣服が燃えて火傷を負った人たちがうめき声をあげて倒れていた。


「一体どういう状況!?」


この魔族?の仕業であることは間違いなさそう。

だけど絶滅したはずの魔族?が突然この都に現れるなんてことある?

どんな背景があるかは分からないけども、敵である可能性が高い。

大事な国民を傷つけたのなら許せないけど……


「リーリエ捕縛できる!?」

「やってみます」


リーリエの瞳が太陽の光を受けて、尖晶石レッドスピネルのように勝利を感じる輝きを放った気がする。


魔族?の鋭い踏み込みからの斬り下ろしを護拳ガードで受け流して、座り込むように右足をまっすぐ前に蹴り出す!

魔族?の足首をしっかり捉えて体勢をぐらつかせると、真下から顎を狙ったレイピアでの刺突の一撃!


捕縛じゃなくて殺しにいってない!?


突き刺さったかのように見えたけれど、魔族?は首を捻って紙一重でかわしていた。

眼下のリーリエに放たれた膝蹴りに、両腕をクロスさせて防ぐも蹴り飛ばされてしまう!


転がりながらも体勢を整え直して魔族?の剣戟を迎えうつリーリエ。

巧みな攻防を視線が追いかけてしまう。


「リーリエって令嬢だろ?

あんだけ戦えるなんてすげぇな」


「うん。お胸を揺らしながら戦う姿はまるで戦乙女だね」

「見る場所!

だけど前衛って感じじゃねぇな?」


そうかもしれない。だってぽんこつ暗殺者だしね。

魔族?の方はというと、剣術の腕がすごい上に身体能力がすごい感じ?

リーリエがだいぶ押されてる。


「このままじゃまずいんじゃねぇか?」

「そうだね!

わたしが行けばいいと思う!」

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