6話:カエラの日常
小説を書き始めて1週間が経ちました!
遂に読んでくれた方が100人を突破しました!有難うございます。
こんなに読んでくれる人がいるととても嬉しいです!
これからも書いていくので読み続けてください!
では6話をどうぞ。
例の黒歴史から約3年が経ちお母様とお話ししたり、
お城の中を歩いたりすることが1人でできるようになり、
私の行きたかった書庫では、
魔法やランド王国の成り立ちなど知りたかった情報をたくさん集めることができました!
持ち帰ってきた本を読んでたら、
メイドさん達がとても驚いていましたが、
まだ3歳なので絵を楽しんでると思われただけで、取り上げられなくてよかったです。
まぁ、そんなことする人たちじゃありませんけどね。
称号のお陰か、他の人が使った魔法がどんな魔法か知ることができ、私も使えるようになってきました。
MPもスキルを取得してるうちにいつのまにか夢の4桁に到達したんですが、
そうそう、最近の私の楽しみは、お城の訓練場に併設している魔法の研究所にいる、
タナマさんに会いに行くことです。
今日も私は研究所に遊びに行きます。
私の知らない、新たな魔法を知るためです。
「タナマさーん、遊びに来ましたよ。」
「あれ、カエラお嬢また来たのー?」
「はい!だってタナマさんの魔法すごいんだもん!」
この人は王様の娘の私に対しても敬語を使わないから、
友達みたいに接することができて大好きだ。
実はタナマさん、冒険者もしていて、ランクも一番上のSランク!
この国が魔物の猛攻撃で負けそうになった時も、
タナマさんのおかげで救われたことこがあったとお父様に聞きました。
実はまだ20代という若さで、あの容姿ということもあり、
騎士の方達が密かに噂をしているのを聞いたことがあります
…今度一緒に冒険したいなぁ。
「そう?照れるな~、じゃあ今日も新しい魔法、研究しよっか」
「はい!」
あぁー今日のタナマさんの研究は面白かったなー、
あっ、久しぶりにレグに会いに行こうかな、
最近会ってないしね。
よし!じゃあお母様に行ってくるって言わなくちゃ。
コンコン
はい、どうぞ
「失礼します、お母様」
「カエラ、どうしたの?」
「本で読んだ教会、というものに行ってみたいのですが」
「お祈りをするんですか、カエラも偉くなりましたね。
えぇいいですよ。でも一人で行くのは危ないから、
そうね、最近研究所のほうに行ってるみたいだし、タナマと一緒ならいいですよ」
やっぱりランクSということもあって、
信頼されてるんだな。タナマさん。
「わかりました、ありがとうございます」
「しっかりお祈りしてくるのよ」
そして再び研究所。
「タナマさん」
「あれ、お嬢また来たの?今度は何の用?」
「教会に行ってみたくて、お母様がタナマさんと一緒ならって、だからお願いしてもいいですか?」
「お嬢の願いなら断るわけにはいかないよ、少し待ってて準備してくるから」
そして数分後…
「じゃあいこっか」
私たち二人は雑談を交えながら教会へと足を向けた。
「やっぱりこの国っていいですよね、国民の活気も素晴らしいし、食べ物に困ってる子供もいないし、お父様はやっぱりすごい方です」
「そうだね、私も世界中を冒険して回ったけど、
こんなに国民みんなが幸せな国ってなかなかないんだよ、
大抵は、犯罪が起こったり…あっ、ほらあそこを見て」
「どこですか?え!あの方はなんですか?もしかして兎人族の方ですか?」
うわぁー!あの耳もふもふしたい!あっ!あっちの猫人族の耳もさわさわしたいなぁ。
「うん、この国は獣人たちが住むことができる世界でも珍しい国なんだ」
「ほかの国では住むことができないんですか?」
「出来るには出来るんだけど、獣人だけ税金が高くなったり、
暴行を受けたりして獣人に対してだけ厳しい制度があったりするから、
ランド王国みたいに獣人と人が仲良くしている国はめずらしいんだよ」
「そうなんですか…なんでそんなに嫌うんでしょうか?みんなこの星に住んでる仲間なのに…」
「お嬢は優しいね、それを聞いて安心したよ。
人ってのはやっぱり他人を見下したいと思ってるのが多いからじゃないかな。
特に貴族とかの上の奴らはね。
あいつら無駄にプライドが高いから」
タナマさんは過去に貴族と何かあったのか、
少し拳に力を入れて話した。
「私はっ…そんなの許せません、みんなが助け合えば誰かが傷つくことはないのに…」
私がお兄ちゃんから頼られる存在だったら、もっと幸せに暮らせたと思うのに…
「人が傷つく辛さをわかるなら、お嬢は大丈夫だよ。っと、話してるうちに教会が見えてきたよ」
おおー、あれが教会…前世では見たこともなかったけどすごいな。
「子供がたくさんいますね」
「あぁ、あの子たちは早いうちに両親をなくしたり、保護したりした子供たちだよ。
教会はそういう子供たちを保護したり、
平民のケガした人や病気の人を無償か、
銅貨1枚(1枚100円)で治したりするのが仕事なんだけど…
ほかの国ではこれが銀貨(1枚1000円)とか、
金貨(1枚10000円)を要求してるところがあって、
そのせいで苦しむ人がたくさん出てるんだよ」
「ひどい…」
「この国はそんなことはないけどね、
私もこの国のこういうところが気に入ってここに住んでるし」
「あらあらタナマ様、今日はどうされましたか?」
「ウルージュ、今日はお嬢に行きたいって頼まれちゃってさ」
「もしかしてカエラ様でございますか?
失礼いたしました、私ここの教会で神父を務めております、
ウルージュと申します。以後お見知りおきを」
その男性は見ている人が不快にならないような態度であいさつをしてくれた。
「丁寧にありがとうございます、
私は現国王フラルドの娘のカエラ=ランド=マナトリカと申します。
今日はレグ=ラフィトラ様に祈りを捧げに来ました」
「そうでしたか、ではご案内いたします」
「こちらでございます」
おぉ教会って感じだね。
「私は仕事に戻りますので、何かございましたらお声かけください」
「ありがとう」
「お嬢、私はここにいるからお祈りしておいで」
「うん」
久しぶりに会えるのか、元気にしてるかな…
そして、私は両手を合わせて祈った。
うっ眩しい、目をあけるとそこは一面真っ白の世界だった。
そこにはその雰囲気に似合う一人の女性が。
「久しぶりだね、カエラ」
「レグ!久しぶり、元気にしてた?って神様だから元気か、あはは」
「最近は君たちの様子を見て楽しんでるよ」
久しぶりに会ったレグは私と違い、
昔と何も変わらず、
その美しさを保っていた。
「君たち?」
「あぁ気にしないで、こっちの話だから」
「そうですか、あの葉一お兄ちゃんはいましたか?」
「え!いやーまだ見てないよ、本当に」
「お兄ちゃん…」
「じゃあさカエラ、ランド王国から少し離れたところにあるサマ王国の学校に行ってみるといいよ」
「そこは何かあるんですか?」
「カエラってさ、魔法をたくさん使えるようになりたいんでしょ?
サマ王国にある学校は世界の中で一番入るのが難しくて、
だけどそこでは世界で一番の学びができるからカエラにはそこがいいかなって。
入試は魔法とか筆記があるけど、魔法の点は心配する必要ないし、
筆記は数学とか世界の歴史とかだから簡単に入れると思うよ」
「そんなところがあったんですね、わかりました。入れるように頑張ります!」
学校があるのか、前は途中で終わっちゃたしね。
「うん頑張って」
「あと最近魔力量は増えてると思うんですけど、前世の私って体育が得意なわけでも何か習い事をしていたわけではないので、戦えるか心配なんですよね。だからどうすればいいかなって」
「そっか、まあ王族だもんね、簡単に外には出られないか。
でもランド王国の周りは弱い魔物ばかりだからさっき一緒にいたタナマ?と一緒に行くって言ったら行けると思うよ」
「そうですか!」
「私も応援してるから、学校は12歳からだからそれまでに準備しておくんだよ」
「わかりました、いろいろありがとうございます」
「いいの、気にしないで。また今度会いに来てくれればいいから」
「絶対来ますから!さようならー」
「ばいばーい」
「ん?お嬢、もう祈りはいいのか?」
「はい、たくさん祈れました」
「それはよかった」
「タナマさん!」
「どうした?」
そして決意を胸に。
一呼吸。
「私に戦い方を教えてください!」
読んでくださり有難うございました。