24話:シュルガトに忍び寄る魔の手
遅くなって申し訳ございません。
急にpcが落ちまして…はい、言い訳ですね。
24話どうぞ…
ランド王国を森を挟んで反対側、そこにはカトニス王国がある。
このカトニス王国には王という立場を使い、
圧制を行っている。
この国の国民は外に出ることができない。
外壁は兵隊に囲まれており、
出ようにも出ることができないのだ。
国王にばれたら何をされるかわからない。
既に何人か連れていかれてしまった。
その者たちが帰ってきたものは誰も知らない。
国民の体はやせ細り、いたるところに殴られ蹴られの跡がついている。
国の兵隊によって、物のように扱われていつのだ。
王城の中でもひと際際立つ豪華な部屋にて
一人の男を囲むように5人の美女がいる。
「おいそこのお前、こっちに来い」
「はい、喜んで…」
呼ばれた女の顔には言葉とは裏腹に、
嫌悪感のような気持ちが出ている。
「よし.....」
王は女の体をなめまわすように触っていく…
「......っ!」
「はっはっは、いい体をしておるな」
「ぁ、ありがたき幸せ…」
他の四人の女も次が自分になるかもとビクビクしている。
コンコン
「誰だ。今私は遊んでいるのだ」
「王、私です。王に聞き入れてほしい情報がありまして」
「お前か、なんだ?つまらないものだったら分かっているだろうな?」
「承知しております。先ほどある商品を手に入れまして。初めにこれを見てください」
「これは…」
「そちらはつけた相手を服従させることができる首輪でございます」
「ふむ、そんなもの使わなくても女は私のものだ」
「それはそうなのですが、これを使えば森にいる魔女を王の物にできます」
「ほう、それは興味深いな」
「そうすれば、ロジード王国を討つ事ができます」
「それは良い、今すぐ連れて来い」
「御意」
ロジード王国、その国はカトニス王国が手に入れようとしている、
国の一つだ。
しかし、今のカトニス王国の戦力では勝利できる可能性が少ない。
そこで昔からうわさになっている森の魔女を服従させようという魂胆だ。
数十分後
すでにカトニス王国の軍は整えられていた。
そこに一人の男がやってきた。
「これはこれは、準備がお早いようで」
「お前は…先ほどの商人か、何の用だ」
「森の魔女の力は絶大です。こう言ってはなんですが、
あなた達の戦力では少々無理があるかと」
「だからなんだというのだ」
「私が行ってきましょうか、と」
「お主なら行けるというのか」
「はい」
「では任せてもいいか」
「お任せください」
この男いったい誰なのか、
何が目的なのか、
まだ誰もわからない。
「アーグ…今日は終わり…」
「分かった、シル今日もありがとな」
「ん…どういたしまして…」
今日もシルの特訓はつらかったなぁ、
でも最近魔素が感知できるようになってきた。
このままシルみたいに強くなれるかな。
「アーグ、最近勉強しすぎじゃない?」
「そうか?」
「だって行く時から帰る時までずっと勉強してるじゃん?」
「えっと、そう、だな」
シルのことはリスタ達に言ってないので俺がずっと勉強していると思われているのだが、
「最近依頼受けてないし、受けてみないか?
そろそろリスタ達の実力がどのくらい伸びたか知りたいし」
「ふふ、いいよ、強くなった私に驚いても知りませんよ」
「楽しみにしておく」
「私も前よりか強くなったからな!」
今日は鑑定しないで、楽しみにしておくか…
その頃シルは…
「アーグ…頑張ってるな…」
一人森の家の中にいた。
「どうも」
いや、二人いた。
「っ!誰…」
そこには銀髪の少女とは別に、黒いフードを被った男が立っている。
「そんな怖い顔しないでくださいよ、私はあなたにこれを渡しに来ただけですよ」
「なんだ…それ」
「これは、アーグ君からのプレゼントですよ」
「アーグからの…」
その男から受け取ったその首輪は怪しかったが、
アーグからとなれば付けたくなってしまった。
「ふふふ、そんなにアーグ君を信じてるんですか?
安直ですね。ほら行きますよ」
「何を言って…」
シルはその男の後をついて行くように歩き出した。
「何これ…体が…」
「それは服従の首輪ですよ」
自分の考えとは全く違う考えの行動をしていることに戸惑うシル。
本来ならシルの力があれば、簡単に拒むことができるはずだが、
その首輪の力を超えることができなかった。
「なんで…」
「それは私が作りましたからね」
「お前は…」
「私の正体はいつか分かるでしょう。
今は私についてきてください」
「うぅ…アーグ…」
アーグの知らないうちにシルは静かに連れていかれてしまった。
次の日
「ねえ、リスタ」
「何?」
ギルドの食堂で話しているその二人の少女は、
一人は名前を呼ばれたとおりに一人は人間の姿をしているエルフのリスタ。
そしてもう一人は現国王の娘、カエラである。
「今日はジャックさんの特訓もないし…」
「し?」
「アーグ君について行ってみない?」
「アーグに?なんで?」
「私も久しぶりに会ってみたいし、
前の自己紹介の時の理由がなんか微妙に怪しかったし…」
「確かにそうですけど…あったことあったっけ?」
「もう、ひどいな!まあ結構昔だったしね、どう?行ってみない?」
「そうですね、今日は空いてるし行ってみよっか」
「よし、じゃあっ早速…」
「ちょっと待った!」
二人の会話を遮るように入ってきた一人の元気な少女。
人間の姿をしているが、本来の姿は狼人のメルビー。
「どうしたの、メルビー」
「何二人で楽しそうな話してるの?私も行きたい!」
「聞こえてたのね…いいよ、行こっか」
「私もいいかな?」
そして特訓を受けている四人目の少女。
水色の髪を揺らながら近づいてきたその子の名はスフィア。
なんてへんな自己紹介をしてみたり…
「結局みんな来ちゃうのね、あはは」
「じゃあみんなで行こ」
『おーー!』
数分前
「行ってきます」
「行ってらっしゃい、頑張れよ」
よし、リスタ達も行ったし今日もシルのところに行くか!
今日はどんな特訓するのかな?
最近あいつといるのが楽しくなってきちゃったよ…
やるたびに強くなってる気がしてな。
それから俺はナスカと朝食をとり、
森へ、シルの元へ向かった。
その後の悲劇も知らずに…
その頃アーグの少し後ろ
「ちょっと押さないでよ!」
「そっちこそ!」
そんなちょっとした口喧嘩をしてるカエラとメルビーを横目に、
リスタとスフィア。
「アーグ君っていつも勉強してるんじゃなかったの?」
「そうジャックさんは言ってたけどね…」
「じゃあどこに行ってるの?」
「うーん、わかんないなぁ、あっ行っちゃうよ!」
そんなことアーグは知るはずもなく、
森の中へと入っていく…
「えっ!森に入っていったけど!」
「だからうるさい!」
まだカエラとメルビーは口喧嘩をしていた。
「ん~?森に何かあるのかな?」
「どうだろうね?ギルドで依頼を受けてる様子もなかったし…」
「おいっしょっと、ふー、家に行くまでも大変だよな…」
「シルー、来たぞー!」
シーン
辺りはアーグの問いかけに返事もするはずもなく、
ただ、誰もいない家がそこにあるだけだった。
「シル!どこに行った!」
(シルがここ以外の場所に行くはずがない…
人見知りだしな、じゃあどこへ行ったんだ?)
そのまま家の中へと入っていく…
やはりそこには誰もいない、
机の上に一枚の置手紙を残して…
「なんだこれは?シルか?」
アーグ君へ
シュルガトは私が連れて行きました。
それも人を物としか見ていないようなクソ男の下にね。
場所はカトニス王国の王城かな。
早くしないと、彼女が王に何されるかわかんないよ?
何しろ強姦とかが趣味らしいからね、
あいつ。
ってことで頑張れ!
私は遠くから見ているよ
「なんだこれ…これが本当なら、
シルは…!」
早く助けに行かないと…
俺の大事な人が…
読んでくださりありがとうございございます。




