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21話:スフィア覚醒?

明日休みだし2本出そうと思います。

私のほかにもあんなに強い人がいる。

そう、思い知らされた気がする。

それも私と同い年の子たち。

あのリックさんの子供だから強い、そう最初は思おうとしました。

そうでなければ、わたしが負けた気がしてとても悔しかったから。

でもそれだけでは強く離れない事を私は知っています、分かっています。

才能だけでない、努力を彼らなりに頑張っている。

そう思はざるを得なかった。

このままでは…私は誰よりも強くならなきゃいけない!

同年代にも負けるなんて…あってはいけない!




「じゃあお嬢、ダンジョンに行ってみようか」


「ダンジョンですか」


そこはいつもの研究室。

薬品のにおいに初めはくらくらしたが、

今では、慣れてしまった。

今日は私とタナマさんしかいない。

他の人たちは休暇中とのこと。


「あぁ、ダンジョンに行けば魔獣を作って倒しまくっても生態系に変化はないしな。

解体もしなくていい、何故かは解明されていないがな。」


「はぁ、」


「はじめは私も手伝うから、できるだけ早く自分のスタイルを見つけろ。

まずは実践になれていかないと」




そこは冒険者の間ではじまりの祠と呼ばれているダンジョンだ。

なんでもランクEでもクリアできるとか。

タナマさんも私なら一人でクリアできるといっていた。

私の初めてにはちょうどいいだろう。


「簡単だとは言っても、油断はするなよ、

ここでも死者は出るんだ」


入るとそこは、薄暗く、少し肌寒いくらいの場所だった、

例えるなら鍾乳洞とかかな?


「[索敵]」


索敵に引っかかる魔獣は…まだいないな。

でも解体はしなくていいってどうゆうことだろ?

それにしてもここまで敵がいないなんて…

確かにはじまりの祠と呼ばれるだけあるね。


そんなこと思いながら数分歩き続けていると、

やっと何かが私の索敵に引っかかった。

スライムか…

スライムってあれだよね、ゲームで一番最初に出てくる弱い奴。

はぁ、なんかつまんないな、早く終わらせてタナマさんと特訓しよ!

私は腰のナイフに手をかけ、そのままスライムへ一直線に振り下ろした。



が、


プルンっ


え?ナイフが通らない…

きゃっ、飛んできた…

痛くないけど、どうやって倒すのかな?

そんなことを考えていると、ひとつのことに気づいた。


「服が解けてる!」


あわわわわわ、大変!これじゃあ、外に行けないよぉ…


「はあ、お嬢だから油断はするなと。

はいこれ、着替えな、あとスライムは物理攻撃無効だ。

倒すなら魔法で攻撃しろ」


「あ、ありがとうございます」


準備がいいな…それがわかってるなら先に言ってくれればいいのに…

それじゃあ、私のためにならないか…

まずは着替えよ…



「よしっ、今度こそ![アイスランス]」


その言葉と共にてから放たれた氷の塊はそのままスライムに向かっていき…



カランっ


あぁ、解体しなくていいってこういうことか…

確かに楽でいいや。

それにしてもスライムの魔石きれいだなぁ。


結局最後のボスの部屋までスライムしか出てこなかった。


ギギギ

「おじゃましま~す」


ふぅふぅふぅ

「なにあれ…」


「鑑定」

ホワイトラッドLv10


「ねずみにしてはおおきくない?」


カエラの目の前にいるそいつは1mはある。

おまけによだれをたらたらたらしている。

確か、簡単すぎて人が少なくったってタナマさんがいってたな。

私は食事にしか見えませんか…?


「まあ、簡単には食べさせませんよ」


「キーーー!」


耳をつんざくような声を発しながら向かってくるそれをそれを溜息をつきながらよけ、


「[ファイアーボール]」


「ギャアアアア!」


耳をつんざくような声はやがてかすれ、死んだ。

いや、消えた。

何とも不思議な光景だった。

今までそこにいたものが急に消えたのだからそうだろう。

まあそんなこと素人の私が考えても意味はないけれど。





「ってなことが今日あってね」


「カエラはすごいね、私はそんなの無理だよ、怖くて動けなくなっちゃう」


私と談笑しているその子は水色の髪を揺らしながら笑う。

笑顔がとても眩しい。


「スフィアは何か魔法とか使えないの?」


「今まで魔法というものに触れたことがないから、何が自分に適してるのかわからないの」


「そっか、じゃあ今やってみよ!」


「えぇ!私にできるのかな?」


スフィアはそんなこと言いながらも明らかに喜んでいた。


「じゃあ、まずは魔力を感じよっか」


それから小一時間、スフィアは微量ながら、魔力を感じることに成功した。


「最初は私に合わせて詠唱してね」


ステータスは私が先に見ているので魔力がなくなる心配はないと思う。

だってこの子魔力だけ特出してるんだもん。

初級だったら、すべての属性を出しても問題はない。

無くなっても今日はお泊りだからいいよね!


最近スフィアは私の家に来て(といっても城だけど)お泊り会を開いていて、

もちろん私もスフィアの家に行っていたりする。


初めは土、次に闇、光、火、風とやっていったが、スフィアはそのどれにも適正がなかった。

普通は苦手でも少しは反応が出るはずなのだが、それが全くなかった。


「やっぱり私は才能がないんですね…」


「そ、そんなことないよ!最後、水やってみよ!」


「分かった…」


「[ウォーター]」


「[ウォーター]」


.......。


「やっぱりわたs


どばぁあああああ


「す、ストップ!止めて止めて!」


「すごいよ、スフィアやったね!」


「私、魔法使えた!ありがとカエラ!」


「スフィア、君は闇などの属性には全くと言っていいほど才能はないが、

水に関していえば一級品だ。正直私でもここまではできない」


「タナマさん…」


「カエラお嬢と共にこれからも一緒にいたいならそれを極めることだ。

私も君の力には興味がある」


「スフィア、頑張ろ!」


「うん!」


その夜はスフィアの魔法のことで話が盛り上がった。

次の日からスフィアは私と共にタナマさんの特訓を受けることになった、

スフィアが自分から頼みに来た時は本当にうれしかった。

今までタナマさんいるとはいえ、

ほとんど一人で魔獣と戦っていたので少し寂しかった。

これからは二人でできると思うと胸が温かくなった。


まずは、スフィアのギルド登録からだね!



「これが…私のカード!」


よっぽど気に入ったのか、スフィアはカードをほっぺに擦り付けている。


「嬢ちゃん、登録したのか?」


「え?はい」


「これから頑張れよ!」


「ありがとうございます…」


あっ、この人…


「ところでさ、俺の顔ってどう?」


だと思ったよ…


「それは、こw」


(スフィア!この人は顔が個性的って褒めてあげないと)

(個性的ですか…褒めてるの?)

(それは気にしないの、ほら!)


「え~と、すごく個性的で素敵ですよ」


「うおおおお!嬢ちゃんありがとな!これで二人には認められたな!」


(これでいいの?)

(うん、完璧)


私たちはその人を放置して、ギルドを後にした。



今はタナマさんの特訓でスフィアの初めての魔獣狩りだ。


「[ウォーターガン]」


うーん、私のと比べてもやっぱりスフィアの水魔法はすごいな…


「やりましたか?」


「うん、上出来だよ!」


「よかった…」


「[解体]」


「カエラはやっぱりすごいね」


「そうかな?」


そうだよ!とタナマさんに突っ込まれたが、

久しぶりにタナマさんに褒められた気がしてうれしかったのは内緒にしておこう。



読んでくださりありがとうございました。


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