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13話:おかえり

今日から投稿の仕方を変えようと思います。1日1話というのは変わらず、自分の出したい時間に出すようにします。これからも応援よろしくお願いします!

「おばあさん、魔石持ってきたよ」

「おぉ救世主様、ずいぶんと早かったですね」

「救世主様呼びはやめないんですね…これが迷宮ボスの魔石と、こっちがラックバードの魔石です」

「ラックバードの魔石とは…私も長いこと見てないよ。それにしてもきれいなもんだね、これならあの二人も喜んでくれると思うよ」

「それならよかったです。死にかけたかいがあります」

「男なら死んでなんぼだろ」

「厳しいですね…」

「冗談はおいてさておき、これを読んでもらおうか」

「これって魔導書ですか?」

「知っておるのか、なら話は早い、読んでくれ」

「でもこんな高価なもの…」

「いいんだよ、あの子たちを喜ばせたいんだろ?それに今後も何かと使えると思うぞ」

「本当に良いんですね、じゃあ遠慮なく読ませてもらいます」



[付与魔法]取得

「読み終わりました」

「そうか、付与魔法はちゃんと使えそうか?」

「なんとなくですが、使えそうです」

「分からないところは私が教えるよ」

「師匠!お願いします」

「師匠ね、何百年も生きてきたけどそんな名前で呼ばれたことはないよ、はっはっは」

それから俺は師匠に教わりながらだが、リスタにはネックレスを、メルビーにはブレスレットをそれぞれに作り始めた。なんでその組み合わせかといえば、リスタは魔法を使うし、きれいな首筋に薄緑のネックレスが似合いそうだから。メルビーは接近戦だから、ネックレスにすると動いてるとき邪魔だと思うし、指輪とかにしても相手を殴った拍子に壊れちゃいそうだからね。初めての創作活動だったので時間はかかったが、師匠の教えがよく、自分で納得のいく出来栄えだと思う。

「そこで付与魔法だ」

「[付与魔法]認識阻害」

青色のブレスレットに優しい光が包まれていく。

「どれ、見せてみろ」

「お願いします…」

「.......」

「ど、どうでしょう」

「よし、合格だ」

「よかったぁー」

「初めてにしてはよくできてるじゃないか」

俺の作ったものをまじまじと見ながら師匠は言った、

「これなら大丈夫だ、自信をもって渡してこい」

「はい!師匠、本当にありがとうございました」

俺は深々とお辞儀をして、その家を出て行った・・・




「って俺空飛べないじゃん!」

かっこよく出て行ったが、結局あの後師匠に頼んで上まで連れて行ってもらった。ほんと、何から何まですいません師匠。俺も空飛べるスキルほしいなぁ。



その次の日。

「では、行ってきます」

「リスタ、元気でやっていくんだよ」

「お母さん…私は、大丈夫ですよ。だってアーグがついてますから」

「アーグ君、娘を頼みましたよ」

「あんなこと言っちゃいましたからね、娘さんのことは任せてください」

「娘に世界を見せてあげてください」

「メルビー、強くなるんだぞ…うっうぅ」

「父さん泣かないでよ…私まで…」

「ほら二人ともそろそろ、アーグ君とリスタが待ってるよ」

「分かった、父さん、母さん行ってきます」

『行ってらっしゃい』

「二人とも準備はいいか?」

「はい、行きましょう!」

「出発――!」

エルフと、狼人族の歓声に包まれながら俺たちはその村を後にした。そして静かになったところで…

「リスタ、メルビー二人に渡したいものがある」

「なに?」

「まずはリスタ、かがんでくれる?」

「これって…ネックレス?ありがとう…本当にきれい…」

「じゃあ次はメルビー、手を出してくれるか?」

「...似合うかな?」

「あぁ似合ってる」

「リスタ!人になってる?」

「メルビーもなってるよ!」

「それに認識阻害の魔法が付与されてるから、これでほかの国に行ってみてまわれる」

「これアーグが作ったのか?」

「昨日迷宮に潜って素材から作ったぞ」

「アーグって器用だったんだ…」

「俺もそれなりにできるんだぞ?」

「あはは、見えない」

「そんなこと言うなって!」

「冗談だよ、ありがと、大切にするよ…ずっと」

「ありがとう、それじゃあ気を取り直してまずは俺の村に帰ろうか」

帰り道、メルビーは敵の居場所が分かったとたんに、俺がギリギリ見えるスピードで攻撃を仕掛けていた。まさに瞬殺といえるほどだ。

村にいる間にギランさんにずっと稽古をつけてもらっていたようで、

エルフの村に行く前とは雲泥の差ほど実力が上がっていた。

一方のリスタも得意の風魔法を駆使して攻撃を与えているが、

まだまだ生きているものを殺すという感覚に慣れていないらしく、

たまに吐いてしまうこともあったが、

こればっかりは慣れるしかないのでリスタにはこれからも頑張ってもらいたい。

俺はというと、二人がすごかったので特にやることもなく、

敵が近づいてきたときだけ教えていた。

実際リスタとメルビーには強くなってもらいたいから、

俺のやることは間違っていないと思う。

そんなこんなで無事、日が暮れる前には村に帰ることができた。

村では俺たちの帰りに気づいた人達が次々と集まってきて祝福の言葉をかけてくれた。

初見でリスタ達に気づいた人は俺の両親だけだったが…

久しぶりの再会に喜ぶリスタ達を横目に、俺は自分がこれからどうしたいかについて親父と話していた。

「俺はあと1年したら、この村を出ようと思う、もちろんリスタ達が良いといえば三人で行くつもりだ。それまでに王都のこと、金の稼ぎ方、強くなるために必要なこと、俺が必要だと思ったことをすべて教えてほしい。そのあとのことはまだわからないけど、たまにこの村に帰るから決まったらその時に言うよ」

「わかった、お前の人生だ。お前がどうしようとお前の勝手だ。でもお前が求めるなら俺は全力で手伝わせてもらう。俺はお前の父親だからな」

俺はその時初めて親父を心から尊敬した気がする。

その夜はうちの家でアリサたちも呼んで小さいが、パーティーが開かれた。

アリサとリスタ達は女の子同士ということもあってか、すぐに意気投合したようだ。

その夜、俺のこれからについてリスタとメルビーに伝えた。

結果としては、二人とも俺についてくることになったが、

まさかこんなにあっさり決まるとは思わなかった。もっと考えると思ったが…

俺のことを信用してくれているならそれでいい。

親父のおすすめではこの村から一週間ほど離れた、ランド王国が良いとおすすめされたので、

そこに三人で住もうと思う。昔親父が、冒険者をしていたころ気にいったそうだ。

住むところも親父の紹介で決まったので、あとは、俺たちの生活費を稼げるようになれば三人でも安定した暮らしができるようになると思うが、

今日は疲れたから寝てまた明日考えることにしよう。

読んでくださりありがとうございました。

現実の友達にアドバイスをされたので少し書き方が変わったと思います。

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