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音速異世界爆走記  作者: 風間サトシ
第二章
35/81

第三十三話:アニタちゃん最大の危機

今回はミーナで主人公がで暴れます

アニタちゃんの心を汚すやつは許しません



 引っ越し、みんな努め先の都合、家庭の事情、独り立ち、結婚

等いろいろな理由がありますが、最悪は暴力による立ち退きではないでしょうか?


 ミーナについて潮風の満福亭の見るも無残な状態に一時パニックになったが

落ち着いて考えれば、この2ヶ月程度の間に自らの意思で閉店及び取り壊しは

ありえない、何か理由があるはず。


 しかし、ミーナの冒険者ギルドでの俺の評判は良くない。

 

 武器屋のおやっさんなら同じ地区に住んでいるし理由を知っているかも

知れない、行ってみるか。



 武器屋につくと閉店している、ミーナ自体に異常事態があったのだろうか?

 

 それにしてはここに来る途中の店はみんな開いていた、凄く嫌な予感がする。

 

「おやっさん開けてくれ、カズマだ」


 反応がないが音はする、いるのだろうか?

 

「おい、武器バカ親父開けろ、扉ぶち破るぞ」


 5分位するとやっと現れた、酔っ払っているようだ。


「おやっさんどうした、休み無しが武器屋の心がけじゃなかったのか?」


「おうカズマか、刀ならあるぞ、持っていけ」


 そう言って刀を渡して奥へ戻ろうとする、回り込み一発、おやっさんの

腹にパンチを撃ち込む。


「おい、酔っぱらいどうしたんだ?」


「俺は明日一番でミーナを出る、さっさと帰れ」


「ミーナから出るのか、それは確かに貴方の自由だな、聞きたいことがある?」


「南地区に潮風の満福亭という3階建ての宿屋があったはずだが」

「今いってみたら、ほとんど建物が無くなっていた、理由を教えてくれ?」


 親父は俺の言葉で更にイラついたようだ。

 

「俺が出ていく理由はまさにダンさんの宿の一件が原因だ」


「ダンさんとは知り合いだったのか?」

「もちろんだ、昔は同じパーティで冒険者をしていた事もある」


 この親父も冒険者上がりか、道理で頑固だと思ったぜ。

 

「それでダンさんとアルマさんとアニタは街を出ていったのか?」


「……ダンは明日処刑される」


 処刑だといったいあの料理人は何をしたんだ。

 

「どういう事だ、俺はアニタちゃんを助けたいし

一応貴族だ力になれると思うが」


「そうかカズマは貴族か、それなら今回の騒動を話してやろう」


 一月程前に満福亭で食中毒が起こり、5人死んだらしくその理由が宿の主人が

意図的に料理に毒を混ぜたと周りの客が騒ぎ、その結果ダンさん一家は

投獄され、明日ダンの公開処刑、アルマさんとアニタちゃんは奴隷落ちする。


 かなりショッキングな話で謎も多いが、死亡した労働者の主の

キシリア商会の主が店の者を毒殺した者を放っておいては街の権威に傷がつくと

主張したのが決めてになったらしい。


 キシリア商会はアルト商会とミーナで勢力争いしていた大商会だ

冤罪を訴える人がかなり集まったが、抗議虚しく兵士に武力で排除され

解散したそうだ、この街の代官はアルト商会の代表がいない事もあり

キシリア商会の意見を聞き入れて三人の奴隷落ちのはずだったが。


 ギブン公が王都で王に即位したという情報を得ると話が一転して犯罪人を死罪

にしようとする勢力が現れ、明日ダンさんを公開処刑する事で合意したらしい。


「そうか、アルト商会と懇意のダンさんを生け贄にするつもりか」


「そういうこった、キシリア商会は強引でな代官も意見できないようだぜ」


「まだ行きているんだな三人は?」


「死んだら公開処刑できないからな」


「よし、おやじさん、これから代官の所に乗り込むぞ、顔洗ってこい」


「お前も一緒に処刑されるぞ」


「気にするな、これでも腕には自信がある、アニタちゃんを奴隷落ちさせようと

企んだやつなら1000人位まとめて地獄に送ってやる」


「おう、ちょっと待ってろ、すぐに用意するぞ」


 おやじは奥に戻っていった、しかしキシリア商会というのは王国でも

上位5位以内に入る大商会のはずだが、そんなにアルト商会に横槍を

入れたいのか、王都の情勢を理解してないのだろうか?


「カズマ準備も気合も万全だぜ、いくぞ」


☆☆


 三人が投獄されている場所は役場の奥の兵士の詰め所横だった。

 

 紳士的に役場で代官に面会できるように頼んだがみんな無視である

そのまま兵士の詰め所へ到着、現在ミーナ兵に取り囲まれている状態だ。


「きさまら囚人の仲間か? 投降すれば命だけは考えてやる」


「悪いが、俺は貴族家当主だぞ、そんな権利があるのか?」


「嘘つくな若造が、またカリムお前が扇動したのか今度は許さんぞ」


「これは新国王より事前に発行された貴族証だ、貴公らはそれでも逆らうか?」


「そんな青いカード見たことも無いわ、この二人を捕まえろ、抵抗するなら

殺しても構わん」


 周りは100名近い見物客が出来ている。

 

「みんな聞け!、この兵士達はは子爵家の当主に難癖をつけて殺そうとした」


「不敬罪で断罪されても言い逃れできない、周りにいる方々が証人だ」


 大きな声で大根役者の演技をする、相手が躊躇ってくれればいいが。

 

「何か騒がしいと思って見に来ればまたカリムと今度は偽貴族か」


「代官とキシリア商会じゃねえか、となりの坊っちゃんは貴族だぞ」


「うるさい、嘘を着くならもっとマシな嘘をつけ今回はその方ら二人も

許せん殺してしまえ」


「まったくその通りですな」


 代官が殺してしまえと言いましたよ、正当防衛成立だ、関係ないけど


「死ねカリム」

 兵士の剣がおやじさんに向かって飛んできたので【ホーリアロー】で攻撃

やはり防具をつけてる相手では大きな傷を付ける程度か

犠牲を増やさないためにはある程度、俺の脅威度を始めに示さないと。


「死ね、【アクアフラッシュ】」


 4人ほど一度に吹き飛んだ。

 

「俺とやるなら最低1000人は集めてこい、ノースフォールでの悪夢を

お前たちにも味あわせてやる!」


 周りがざわつくのがわかる、やはり一度に4人倒したのは大きいか?

 

「あいつ爆裂の魔道士じゃないのか?」

「それってノースフォールで一人で一万殺したっていう、あの悪魔か?」

「確か、剣を二本持って爆裂の魔法を打ち込みながら特攻するというあれか」


 なんか悪魔とか怖いフレーズが聞こえてくるな、せめて光の魔道士とか言って

もらいたいぜ、どこでこんな噂が広まったのやら。


「貴様、本物のダテ男爵なのか?」


 代官様まで俺の悪名が届いているようだ。

 

「今はノースフォールの功績が認められ子爵だがな、死にたい奴はかかってこい」


 代官はもちろん、兵士も躊躇っている、おいおい俺の悪名は

どれだけ尾ひれがついているんだ。


「代官さま、あのような若造が子爵な訳はありません、殺しましょう」


 あれが今回の騒動の原因のキシリア商会の主か、死んだのは自分の

抱えている奴隷のようだし、間違いなくこいつが黒幕か。


「殺しましょうだと、その言葉そのまま返すぞ」

「死ね【ウインドカッター】」


 キシリア商会の主の首だけが胴体から外れたように地面に落ちた。

 みんな半分パニックに陥っているが代官様に近寄って書面を見せる。

 

「これは新国王よりの暫定的な武力行使を認める書類だ、よく見ろ」


 代官は汗をかきながら必死に文面を読む。

 

「読んでわかったと思うが、陛下のサインのある書類を偽物扱いするなら

貴様らまとめて陛下に代わり殺すしかないぞ、どうする」


「ダテ子爵、はじめからこの書面を見せて頂ければこんな悲劇は」


「バカ者、役場でみんなに見せたが誰も信じなかったのだ

貴様の管理が甘いのだ、兵士にも貴族証を始めに見せたぞ」


 こいつもバカだ役場から知らせが届いたので、ここへ来たはずだ

それなのに俺の素性も確認しないで商会の言いなりになるとは。


「代官は自分の非を認めるようだ、今回の罪はキシリア商会の

でっちあげだそうだ、通っていいよな一般兵のみなさん」


「ダテ子爵お通り下さい」


「一応きいておくが、三人が死んでいたり、回復不能の傷があったり

したら全体責任だ、関係者は全員奴隷落ちだ、牢への扉を開けろ」


 俺とおやじさん改カリムは牢に入った、中はサラを買った奴隷商と同じような

作りの鉄格子の部屋が6つ、一番奥にダンさん、手前にアルマさんとアニタだ。


「みんな助けに来たぞ」


「そんな、勝手に抜け出したらアニタも処刑されてしまいます」


「アルマさん心配無用です、こちらのダテ子爵が代官に冤罪を

認めさせました、キシリア商会の主は死にました」


 おやっさん丁寧な言葉使いもできるのか驚きだぞ。

 

「とにかく出ましょう、こんな所に長居するもんじゃない」


「おい、そこの兵士、鍵を開けて差し上げろ」


「はい、今すぐに」 

 

 様子見していた兵士に鍵を開けさせる、刀で斬りつけるという格好いい

選択肢は刃がぼろぼろの刀では無理だ。


 兵士は気が利かない先にダンさんの牢の鍵を開けてからアルマさんたちの牢の

鍵を開けた、普通逆だろう。


「アニタ出ておいで」


 アニタちゃんが怯えている、許せんな俺の悪名をこの街に刻み込むか?

 

「アニタちゃん出ておいで、今度アニタちゃんに危害を加えようとする奴は

俺が成敗するよ。


 アニタちゃんは半泣きの状態で牢からアルマさんと一緒に出てきた

俺たち5人は表に出て、代官の屋敷で風呂と提案したがダンさん一家が

拒否してきたので、とりあえずカリムのおっちゃんの家に戻ることに決定。


「代官様忘れていました、今回ダンさんを嵌めた連中特に、満福亭で毒入りだと

騒いだ連中とキシリア商会の仲間は……」


「今日中にも捕まえて奴隷落ちか処刑にしてくれると信じております

無理な場合はアルト子爵に連絡を取ります

きっと代官様もそこにころがっている人間と同じ末路が待っているかと」


 これだけ脅かしておけばいいだろう、5人も殺してしまった

俺の悪名にまた尾ひれがつくんだろうな。


「アルマさん、アニタちゃん体に異常はありませんか?」


「主人の手の怪我が酷いですが、私達は体のほうは大丈夫です」


 体は大丈夫でも心が問題か。

「ダンさんの傷は武器屋についたら見ましょう、高位神官程度の魔法は

使えるので」


「ありがとうカズマさん」


 カリムさんの家について、まずはダンさんの怪我からか。

 右手の人差し指と中指がない、酷いことをするもんだ。

 

「【生物生成】」

 4回ほどで2本の指は元に戻った、あまり使わないがだいぶ使い勝手が良い。

 

 カリムがお湯を持ってきた、このおやじ俺より気がきくとは

俺たち二人は表に出て、みんなが体を拭くのを待つことになった。


「カリムさん、みんなの精神状態はどんな感じだ?」


「カズマ、カリムさんなんて変な呼び方するんじゃねえ」

「わかったよ、おやっさんの意見は」


「見た目はアニタちゃんだが、一番参ってるのはアルマさんだな」


「そうか俺には女性を見る目がないからな、助かるぜ、宿屋を再建させるか?」


「もう俺と同じでミーナの街には愛想がつきてるだろうし、しばらくは精神的に

休養が必要だな、体のほうはあんちゃんの魔法でなんとかなりそうだな」


「きっとアルマさんも怪我してるだろう、後でおちついたら見てやれ」


「わかった、精神的休養となるとこの街は不味いよな?」


「そうだな、生きていくには働かないといけないし、今は働いた方が気分が

紛れるだろう、新天地で安定した職に着くのが一番だな」


「そういえば、おやっさんはどこへ行くつもりだったんだ?」


「当てはなかったが王都に弟子がいるから厄介になろうかと思ってた」


「エトワールっていう街は知ってるか?」


「知ってるぜ、カズマも会ったと思うが仲間がエトワールで防具屋をやってる」


「今度なそこの領主になったんだ知り合いもいないし、来ないか?」

「ああ、おやっさんから買った刀も4本とも砥ぎに出さないと使い物にならん」


 俺は魔法の鞄から刀をだして見せる、改めてみるとほんとにぼろぼろだな。

 

「これは酷いな、一体どんな使い方したんだ」

「戦争だよ、さっき野次馬が爆裂とか悪魔とかいってたの聞こえなかったのか?」


「ダンにも聞いておくぜ?」

「頼むわ、俺には女心はわからんし、ダンさんとの付き合いも短いからな」


 どうやら着替えも済んだようだ、みんな服すらもってなかったので、カリム

の服とシャルの服とヒルダの服を渡してある。


「アニタちゃん、俺は親父さんとアルマさんに話があるから痛い所があったら

カズマに見てもらってくれ、すぐ済むはずだ」


「はいカリムさん」


 そのままおっさんは奥へ行き、話し始めたようだ、俺たちは商品の無くなった

店内でふたり、慰めるのは得策じゃないし、アニタちゃんにも話すか。


「アニタちゃんはもうこの街は嫌だろう? 良ければエトワールという街に

来ないか、仲間もいるし、領主はまともなやつだし、安心できるよ」


 アニタちゃんからは返事はないが、考えているようだ、まだ12才に

選択させるのは厳しか、でも全て親任せというのもな、ここでは

12才で一人前だ。


 この静かな間に耐えられなくなったのは俺が先だ

 

「今、料理を作るから待っててくれ、ダンさんには勝てないけどね」


 カセットコンロ3台で野菜スープと高級ビーフのステーキととサラダだ

ご贈答セットの1,5キロ、8万のやつだ、飲み物はアニタちゃんもワインを

飲めるのを知っているので5万の赤ワインだ。


 鍋を火魔法で一気に温めて、調理時間の短縮を図り、ステーキは

ミディアムレアだ、サラダは山のサラダを真似たキノコ入り

ステーキのソースも高級ホテルおすすめ品と銘うったやつだ。


「8人前出来上がりだよ」


「カズマお兄ちゃんすごい、お父さんみたい!」


「ダンさん話はおわりましたか? 簡単ですが料理を作ったので食べて下さい」


「あんちゃんなかなかいい感じじゃないか、俺の分はあるんだろうな・」


「あるに決まってるだろう、2人前は食えよ」


「ではいただこうぜ、ダンも腹へっただろう?」


 ダンさんとアルマさんはちょっとお互いを見ながらゆっくり店内に置かれた

椅子に座った、テーブルは武器が飾ってあったケースだ。


 初めは食べるのを躊躇っていたがアニタちゃんが猛烈な勢いで食べるので

みんなの食事も加速的に進む、どうやら奴隷と同じような食生活だったらしい

俺はカリムが2枚目のステーキーに手をだしたので慌ててパンを出して

追加のステーキを焼き始める。


「あんちゃんいい腕だ、これなら食堂が開けるぜ」


「これは食材がいいだけだよ、アニタちゃんもアルマさんも沢山食べてね」


「カズマお兄ちゃん美味しいです、久しぶりですお肉なんて」


 それからカリムのバカの暴走は止まらず、俺はひたすら肉を焼く係だった。

 

 食事を食べ終わり、ワインを飲んでダン一家も一息ついた様子だ。

 

「カズマ君、さきほどカリムから話を聞いたが君が領主で間違いないのかい」

「そのとおりですよ」


「どうやらここと同じでバカな代官がいるようですが、みなさんが来てくれるなら

到着するまでにみんな街から追い出しておきます」


「あなた、もうミーナにいるのは辛いわ、ご厚意に甘えましょう」


「しかし金庫の金もすべて持ち出されてしまったからな」


「それは代官に明日にでも弁償させますので、ご安心を」


「では今日は休ませてもらって、早いが明日出発しようと思う」


「アルマ、アニタどうだ?」


「明日、街をでましょう」

「わたしも早い方がいいと思う」


「決心して頂けましたか、おやっさん、エトワールへ行く安全な方法は?」


「目的地がエトワールなら船が一番安全だと思うぞ」


「では私は明日、船をだしてくれるようにアルト商会に掛け合ってきますので」

「大丈夫なのか?」


「今回はアルト商会にも責任があるからな、嫌とは言えないだろう」


 三人には先に休んでもらい、その間に俺はアルト商会へ

「こんにちはアルト商会のみなさん、ダテ子爵と言います」


「耳のいいみなさんは本日起こったことは知っていると思いますが

明日エトワールに向けて客人を4人運んで頂ければ何も追求しません」


「貴様は前にうちに来た商人じゃないか、何言ってるんだ?」

「黙れバカ息子、貴様が無能だからキシリア商会なんていうのに

でかい顔されて文句もいえないんだろう、よく考えろ」


 悔しいのか下をむいてそれ以上文句は言ってこない

一応今回キシリア商会に舐められた事は理解しているようだ。


「ダテ子爵、お話お受けします、5日後に王都に向けて出向予定の船があります」


「快諾して頂きありがとうございます、お代はいかほどですか?」

「代金は結構です、キシリア商会はもうこの街ではやっていけないでしょう」


「その販路を奪います、エトワールまでの料金なんて些細な物です」

「そうですか、では明日2の鐘に4人連れてくるのでおねがいします」


「子爵はどうするんですか?」

「わたしは専用の白鴎を持っているので問題ありません、4人をお願いします」


「では代官に満福亭の損害を督促にいくので、失礼します」


☆☆


 代官は役場にいた、丁度いい。

「これは代官様お久しぶりです、簡単に申しますとキシリア商会によって被害

を被った満福亭の損害をミーナの予算から一時的に借り受けたい」


「後で10倍でも100倍でもキシリア商会から搾り取って下さい」


 悩んでるな、これはいけそうだ、一気に押すか。

 

「満福亭の財産をネコババした人間がいたら奴隷に落とさなければ成りません」


「ご主人の話では金貨200枚はあったそうです」

「そうそう、誰だか知りませんが勝手に満福亭を解体した者にも罪があるので」


「度重なる改装費は諦めるそうなので、建設時の費用の金貨300枚を追加で

合計金貨をたったの500枚でいいそうです、支払い明細も下さい」


「私はすぐ戻らなけれいけないので、早めにお願いします」


 相談してますよ、学習能力がないのでしょうか?

「そうだ今回の不敬罪で俺が全ての罪を被ろうという勇敢な方はいますか?」


「ダテ子爵、今手元には星金貨が無くて……」

「気にしなくて結構です、全部金貨と小金貨でも問題ありません」


「今すぐ頂ければ、明日にはミーナを出ていく事を約束しましょう」


「ダテ子爵用意が出来ました」


「ありがとうございます、そうだ代官の方にはお願いしづらいので役場の方

これがダンさんの財産だと証明する為、一筆書いてもらえますか」


「書くとは?」

「そうですね、キシリア商会の圧力に負け、財産を没収してしまい申し訳ない」

「そんな感じで結構です」


「明日になると投獄されていた保証に金貨1000枚程度要求したくなるかも」


「書きました、どうぞ金貨も100枚増やして600枚あります」

「ありがとうございます、では失礼します」


 なんか俺が出ていく時にみんな安堵の顔をしていたのは忘れてやろう

今頃疫病神がいなくなって羽を伸ばしえる頃だろう。


「ダンさんもどりました、船の用意とお金取り戻してきました」


「あんちゃん仕事が早いな」

「カリムまだいたのか?」


「ここは俺んちだ」

「もう売ったんだろう」


「カズマ君、妻と娘はもう休ませてもらった」

「当然ですね、精神的にかなりお疲れだったんでしょう」


「そうだな、私は明日処刑だから腹を括っていたがな」


「ダン流石だな、まだまだその辺の冒険者なぞ足元にも及ばんな」


「では船は明日の2の鐘出発です、こちらがお金と明細と謝罪文です」


「悪いね、確かに受け取った」


「では明日船までお送りしますね、おやっさん俺も寝るわ」



 翌日5時に起きるとみんな起きていた、用意をして7時には港に到着

船は準備が終わっており、4人を乗せて出港するのみ。


「ではみなさん、エトワールでお会いしましょう」

「あんちゃん本当に俺らより早く着くのか?」

「問題ありません、みなさんが到着する頃だとまだ多少揉めてるかも

知れませんが港は先に押さえておくのでお待ち下さい」


「カズマ君ありがとう」

「カズマさんお世話になります」

「カズマお兄ちゃん、またね」


 出向する船を見送り近場の倉庫でバイクに乗りエトワールに向けて

出発だ。


 

残高:10億5千万と金貨25枚と金貨袋1つ


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