第十七話:初めての王城
翌日は、朝から3人でPCにのダウンロード済みの魔法〇女シリーズのアニメ
を鑑賞、ふたりは大興奮だ。
「すごいです、空で光魔法の撃ち合いしてます」
「この少女の持つ、杖は凄いですね、宮廷魔道士もこんな物をもっていません」
ミラ、サラ共に満足のようでいいことだ、これでオタクとか呼ばれたら
お兄さんの心は折れてしまいますよ。
3人でアニメに夢中になる事6時間、1クール分13話、オープニングを
飛ばしたとはいえ、飽きないようだ、続きがないかと目が訴えてくる。
秘蔵の外付けドライブにあるが、一旦休憩だ。
「続きかい、あるけど今日はここまで、これはね基本的には一話ずつ
見るものなんだ、お芝居もあまり長いと飽きるだろう」
「いえ、ぜんぜん飽きませんよ、もっと見たいです」
「まあ、沢山あるから、暇な時にね」
「残念なの」
ミラが食い下がるが諦めてもらおう。
「じゃあまた『回復魔法』を夕飯までしようか?」
「「はい」」
回復魔法を掛け合い、光魔法のレベルアップを目指す訓練である
「行きます、【ヒール】、行くです【ヒール】、【ヒール】」
サラが俺に、サラがミラに俺がサラに『ヒール』を掛ける
だいたい、30分程度で二人の魔力が無くなるようなので、休憩を挟み
繰り返すのが俺たちの訓練方法だ。
「なんか疲れたの、ご主人さま、今日はこれで終わりでいいなの?」
「ミラ、あんまり不満ばっかり言うんじゃありません」
「まあ、こんなもんだろう、じゃあ昼も食べてないし、夕飯に行くか」
「はいなの♪」
下に降りて食事にする、今日は俺とサラが魚料理、ミラが肉料理だ
アニメの話で盛り上がりながら、次回公演の内容について話す
まあ、アニメ、映画、ドラマと外付けドライブに入っているから
当分は見れるだろう、飽きたらカートに入れたことがあるものは購入
できるし、二人にPCを買って、使用方法を覚えさせればいいか。
「こちらにダテ殿はいらっしゃるか?」
役人ぽい人が来たので手を上げて、こちらのテーブルに招く
「私がカズマ・ダテですが、あなたは?」
「わたしは王国の内政官だ、昨日書類を見て、慌てて城に問い合わせて
返事があったのがつい先ほどだ、その足でここまできたのだ」
「それはお手数おかけしました、遅いので書類だけ渡して帰ったのが
ご迷惑にあったようで、申し訳ありません」
「いや、こちらも係の者が確認を怠ったので、問題ない」
「それで、明日の5の鐘に城にきてもらえないだろうか?」
「お城ですか、私などが行ってもいいなら、いきましょう」
「すまいない、では明日は必ず来てくれ、ではこれで失礼する」
帰っていく役人を見送りながら食後のワインを3人で飲む
昼の2時か、王様かな?、まあなんとかなるだろう。
「部屋にもどるか、昼間の続編の一話目だけ見せてやろう」
「ミラすぐ戻るです」
ふたりと一緒に部屋に戻り、2クール目の一話目をみた、二話目を要求
してきたが、丁寧にお断りをここはじらして、アニメ信仰者を育てよう。
「じゃあ寝るか、明日は服をとりにいかないといけないしな」
「ご主人さま、わかりました、私たちは明日はどうしましょうか」
そか、服の受け取り後は二人は暇になるな。
「お昼前に服受け取ったら、また劇でも見ておいで」
「わたし、アニメがいいです」
「あれはあまり見ると目に悪いから、一日1時間までね」
「はいです」
仕方ないので2台ノートPCを購入、デルとドスパラで迷ったが鑑賞目的なら
17.3インチの方がいいだろう、特価で12万かまあいいか。
「ほら、明日はこれで見てね」
「くれるのですか?ありがとです」
「ご主人さま、ありがとうございます」
「すぐみるです」
「いやまだ、アニメとか入ってないから、後で俺のマシンから移しておこう」
「すぐ観れないの、残念です」
「一日1時間まもってくれよ」
「……まもるです」
怪しいがいいだろう、とりあえずすでに見た第1クールと第2クール分を
二人のPCに転送して、日記を記録して寝るか
☆☆
なんか顔に当たってる、目を覚ますとミラが起こしにきていた。
「ミラか、朝ご飯は二人でいっていいって言ったはずだけど」
「ご主人、あの箱なにも映らないです」
おいおい、朝からアニメかどうも早いと思った。
「それはね、このボタンを押さないと起動しないの」
「キドウってなんですか?」
「これは魔道具みたいな物だから、いきなりは映らないの」
「動いたです、でも止まったです?」
ユーザー設定画面か適当に名前とパスワード決めておいたけど
他人に使用されるとまずいし、パスワード無しはきついわな。
「最初に必ずこの絵がでるから、1段目の所には
サラとミラの名前を入れて、2段目の所はサラが1を8回、ミラが2を8回
数字を入れて」
「う、わからないです」
「しょうがない、サラよくみておいて、後でミラに説明してね」
それで二人にアルファベットの自分の名前の部分と数字の部分だけ
教えて、OSの使い方は教えず、起動と終了の2つと、動画の再生終了方法
を教えた、サラは物覚えが良く、一度でおぼえてくれよ。
「じゃあ、ミラやってみな」
「変な文字でてきました」
ログインすらできないか?まあ今度みっちりおしえてやるか。
「とりあえず目も覚めちゃったし、ご飯食べて服を取りにいくか?」
「ミラ画面を電源を切る所までサラに教えてもらいなさい」
「サラも必要ないときは電源をきっておくようにね」
「わかりました、ご主人様」
食堂でお茶を飲んでると5分程で二人もやってきた
朝食を食べて、仕立て屋に向かう、異世界は10時開店ではなく基本的に
8時には開いている、頼んでおいた服を受け取り店をでる。
「ミラ新しい服買うの久しぶりです、うれしいです♪」
「よかったね、服位ならいくらでもかってあげてもいいんだけどね」
「ほんとですか?」
「でも二人とも成長期だろう、すぐ着れなくなるぞ」
「そうよ、ミラあまりご主人さまにおねだりしてはいけません」
「お姉さま、わかりました」
「じゃあ服は俺が持って帰るから二人は、このまま王都見物にいくかい?」
「部屋に戻ってアニメみるです」
「ミラ、昨日みたいに長い時間みれないのよ」
「わかったです、王都見物するです」
「よし、じゃあ、お金をいくらか……」
「ご主人さま、まだお金はありますので、大丈夫です」
「そう、じゃあ帰りは遅くはならないと思うけど、先に晩御飯たべてていいよ」
そこで服屋の前で二人と別れて、俺は仕立て屋で仕立ててもらった服を
着せてもらったので、そのまま城に向かった、時間がまだあるので
城の周辺の店を回り、30分前に城門で用件を告げ王城に入った。
中はかなり広くドイツに旅行に行ったときに見た城よりもデカかった
かなりの部屋があるらしく、清掃要員に同情しながら前をあるく兵士と共に
目的の部屋まで向かった、どうやら王様謁見イベントは見送りらしい。
部屋はテーブルの周りにイスが10個とという小会議室って感じの
落ち着いた部屋で装飾品はかなりいい物を使っている。
待つこと40分ほどで5人会議室にはいってきた、二人は武器を所持している
きっと護衛だろう、真ん中の人がこちらによってきたので挨拶挨拶。
「この度はお時間を作って頂きありがとうございます、カズマ・ダテと
もうします、お見知りおきを」
「私は王国で宰相を務めている、ハマーンと言う、ダテ男爵よく来てくれた」
「宰相閣下でしたか、お初にお目にかかり光栄です」
「うむ、事情は聴いているので、早速始めよう」
宰相がそういうと、おもるろに呪文を唱える、そうすると俺の
職業と所属が変わった、どうやら簡易的な任命式のようだ
呪文の言葉は理解できたが、これは言語理解のおかげだろう。
職業:エルミール王国貴族LV8
所属:エルミール王国
「うむ、問題ないようだな、本来、ギブン公の姫君が男爵の爵位を継ぐと
思ったのだが、貴公に譲ったようだな」
「この男爵の称号はギブン閣下の物だったのです?」
「知らなかったのか、まあ良いだろう、そもそもギブン公爵は王都北東の
カナンという都市の領主なのだが、カナンには港がないのがお気に
召さないのか最近はよくミーナにいる事が多いと聞いている」
ここら一帯ってアルトハイムさんはいってたが、かなり広いんだな。
「では私は他にも客人を待たせているので、内政官に後の事は聞いてくれ」
「本日は宰相みずからありがとうございました」
「気にするな、本来は陛下にお会いできるようにしてやりたかったが
現在、療養中でな」
「それで大変ですね、ご回復をお祈りしております」
「ではまたな、王国の剣となって励んでくれ、失礼する」
そうして宰相閣下は去っていった部屋には内政官が二人残りった。
話し合いでは、紋章などは領地が決まってからでもいいという事
来年からの給金は領地が決まるまでは、一年に星金貨10枚支給
戦争になっても兵を出しても出さなくてもいい事
ギブン公爵の直臣である事、王国主催の年始めのパーティには出席する事
などを教えてもらった。
屋敷については三件ほど予定地を目星をつけてきてくれたらしいが
俺に家臣がいない事をつげると、それも後でいいと言われた。
土地と屋敷もらっても、この場合貸してもらうが妥当か、管理費は自己負担
だから1億じゃ、きつきつだろう、電話、掃除機ないし。
「ではいろいろご教授頂きありがとうございました」
「いえ、ダテ男爵、私どもは指示にしたがったまでです、後こちらに
用意したのが、王国貴族になられた方の為の書類と給金です、お受け取り下さい」
いや、厚いよまたこれが、読まないといけないのか?お金ももらったし
ごれが貴族の義務の一歩目ってことで読みますか。
「はい、確かに受け取りました、本日は失礼します」
思い辞典のような物を左手に持ち、王城を歩く、途中で訓練場らしき場所の
横を通ると、30人位の兵士が訓練していた、LVでたいたい15~25の間
剣と槍が主武器のようだ、宮廷魔道士ってのも見たかったが、次にしよう。
外にでて、宿に向かって歩いていると、サラとミラがいた。
「おむかえなの」
「ご主人様、おかえりなさいませ」
「二人ともお迎えありがとう、宿にもどろうか」
☆☆
宿に戻る手前で雨が降ってきた、駆け足で宿にもどるはめに
雨浴びて、風呂無しはきついな、お湯を沸かせることが可能なんだから
自分の屋敷か拠点を手にいれたら風呂は必須だな。
部屋で着替えて、洗濯をお願いする、もちろん一人で着替えましたよ
普段着はいつも洗濯してたんだが、上等な服を洗濯する方法なんて知りません
柔軟剤は売れるかも知れないな。
夜はサラとミラにPCの使用方法を教える、ミラには
電話サポートサビースのオプションが必要のようだ。
アニメをニ話分だけみて、おしまい、サラにはキーボードの使い方と
簡単なアプリの使い方を教えておいた。
「サラ、所でステータスに出てくる職業っていうのは知ってる範囲でいいから
教えてくれないか?」
「職業というのは基本的にはその人物のついてる職に合わせて無数に存在し
仕事をする内に職業が変わっているのが一般的です、LVはスキルと
同じく習熟度の割合で上がっていきますし、下がる事もあります」
「しかし職業LVはスキルのようにLVがあがったからといって、力が強く
なったりする訳ではないので、指針といった感じでしょうか」
「貴族と奴隷だけは双方の同意が必要かつ、上位者が契約スキルを持って
いないと実行できません」
「後は、レベルについては上位者の習熟度において、レベルに変動があります」
宰相だから貴族LV8か、国王ならLV10って所か。
「ありがとう、助かったよ」
「いえ、どういたしまして」
「後、レベルといえば、俺基本レベルが未だに1であがらないんだけど
どの位、魔物を倒すとあがるかわかる」
「私は最初は家の者に連れられてダンジョンでLV上げをしました、
レベルが5位まではすぐにあがりました、そこからはすこし上がるのに
時間がかかると言われました」
「まあ、サラはLV12、ミラはLV10だもんな、なんで俺はあがらないんだろう」
「自分より弱い魔素つまり魔力をもった魔物などを倒してもほとんどあがらない
そうです、ご主人様は弱い魔物ばかりたおしてきたのではありませんか?」
「たしかに弱かったと言われれば弱かったな」
「ご主人様は冒険者ランクGだそうですが、実際の強さはもっと上では
ないでしょうか?中位ダンジョンならLVが上がるのも容易かと思います。」
「じゃあミーナに帰る前に来た時、通ったラーナって街にダンジョンが
在るらしいからみんなで特訓がてらよっていくか?」
「ダンジョンいくです」
「はい、私たちも魔力がもう少し増えればいいと思っていたので賛成です」
「じゃあ特に王都で見るものがないなら、明日一日準備して、明後日にいくか」
「はい、わかりました」
残金:15億6千万と金貨18枚




