第十三話:初めての奴隷は
貴族とは、なんでしょう?、過去の日本における官位等から考えるに
天皇家の親族が侯爵相当と考えると、公爵は幕府の大老クラスといった所か
海外的には公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵ぽいとして、男爵は下っ端扱い
でいいのでしょうか。
今日はアルトハイムさんから頂いた、お買い得の紹介状パックの中から
この街の奴隷商人宛の紹介状を持ち、いざ初の奴隷購入に出発です
商会された場所は街の北西にある、大きな商会だった、どうやら奴隷商会では
なく、奴隷は商品のメイン商品でその他にも商品を扱うお店らしい。
店に入って、まず商品をラインナップを見るに、表向きは服飾店っと
言った感じですね、一通り商品を見て、ぼったくりではないようなので
店員に紹介状を渡して待つと、店主は留守らしく、代理を任せらていると
いう、番頭さんらしき方がやってきて、地下に案内されました。
「本日は奴隷のお買い求めということで、ご予算はどの程度をお考えで?」
「はい、お願いします、とりあえず金貨30枚位まででお願いします」
「ではこちらでお待ち下さい」
夜のお店のボックス席のような場所へ通されて20分ほど待つと
15人ほど人が入ってきた、みんな予想よりいい服装をしていた
「こちらがお客様にお勧めの奴隷でございます」
奴隷を鑑定様で鑑定していくと、職業が奴隷になっている人と犯罪奴隷と
いう二通りがだった、しかし男女共に容姿は今一、しかし戦闘スキルは
みんなLV3以上だが、戦闘スキル以外特質する物がない、即戦力向きでは
あるが、ちょっとこの中はから初奴隷は選べん。
「他にも、何人位、この店には奴隷がいるのでしょうか?」
「はい、人数的には300名程おりますが、お勧めできるのは40人程です」
「では申し訳ありませんが、みんな見せて頂く事は可能でしょうか?」
「はい、ではついてきてきて下さい、案内いたします」
よばれた奴隷は他の店員に連れていかれた、あまり落胆していないようだ
やはり若造に買われるのは不安があったのだろうか?
☆☆
地下1階を見回すと、男性と女性が宿屋の大部屋のような場所にいた
しかしどうも美人さんはスキルがぱっとしないし、スキルが良さそうなのは
男だし、金貨30枚以上だ。
☆☆
しばらく見て回っていると突き当りになり、その奥に扉がある
しかしこの番頭は引き返そうとするのである。
「その扉の先にも奴隷がいるのですか?」
「はい、おりますが、怪我をした者、まだ調教前の者などでございます」
「怪我の有無にかかわらず見てみたいので、案内をおねがします」
「……まあ良いでしょう、扉をあけてくれ」
後ろにいた店員が扉を開ける、中は今までと比べてうす暗いな
奴隷の質で待遇がやはり違うのか?
扉の中の奴隷は鉄格子の中に数グループに分かれて、みんなぐったりした
状態でこちらを見つめている、外が外科病棟なら扉の中は病の進行の早い
内科病棟と中に似ている。
ほとんどの人の職業が奴隷や犯罪奴隷だが、中には村人や平民やらと
いうのもある、容姿は外の奴隷より落ちるがスキルはまちまちだ
武器系と魔法系は水魔法、風魔法、土魔法系の3つが多い。
左奥には怪我をしている奴隷が集まっており、こちらはみんな一緒だ
手や足を怪我している者、顔に傷があるもの、腕の先がない者もいた。
その手の無い奴隷を鑑定すると、ユニークスキル持ちがいた、
ちょっと幽霊でもみえるのだろうか?壁を凝視している。
容姿としてはアニタちゃんより上って感じか、髪は金色と銀色の子で
顔も整っている、なぜ治療しないのか不思議だが、きいてみるか。
「あちらの奥の手に怪我をしている少女は、最近ここへ?」
「あれは犯罪者の娘で街への護送中に盗賊に襲われて、
傷を受けており、加えてスキルも無いですし、見た目も悪いので
次のオークションで処分しようかと思っております」
まさかユニークスキルって見える人が少ないのか?
「ではあの少女二人を下さい、たぶん双子でしょう?」
「あんな無能者でよろしいのですか、怪我も酷いですよ」
「問題ありません、おねがいします」
部屋にもどって、いよいよ奴隷契約でございます、金額は処分品
価格なので金貨10枚を要求されたが、処分価格で一人金貨10枚は
高いだろう、最初の奴隷のスキルと比較しながら交渉すると、一人
金貨3枚まで値切れた、めでたし、めでたし。
「では奴隷契約をします、奴隷紋を書き替えますので、この黒い水晶
に手をかざしていただけますか?」
黒い水晶を鑑定してみるが、ただの水晶だ、何がしたいのだろうか?
商人が奴隷の頭に触れて呪文が唱えると、一瞬頭部が光り、職業が
犯罪奴隷、所属がカズマになった、首輪はないんだな?
鑑定様で一連の動作を注視したが水晶は何も仕事はしていな
きっと闇系統の魔法での契約魔法のようで、水晶はカモフラージュの
為においてあるらしい、奴隷契約の独占が狙いか?。
「これでこの二人はカズマさんの奴隷になりますした」
「ありがとう、奴隷を扱う上で規約とかあるのかな?」
「いえ、そのような物はございません、主のすきなようにお使い下さい」
奴隷さんには人権無しか、戦争で使うにはもってこいか
奴隷二人に服を買い与えて、外へでた。
「今日からよろしくな!」
……しゃべれないのだろうか?困った物だ。
「よければ、なんかたべていく?」
銀髪の子がちょっと反応した、強引につれていくか?
中央広場付近の料理店に入った、とりあえず、4,5品注文して、二人に
進めると銀髪ちゃんは、一瞬オドオドしていたが、凄い勢いで食べ始めた
「妹さんばかりでなく、君もたべれば?」
ちょっと悩んだようだが、すこしずつ食べ始めた、俺も
サラダを中心に食事を楽しんだ、途中足りなくなったので、追加で
6人前料理を頼み、それらの皿も空になった所で外へでた。
宿に戻りアルマさんに二人追加の旨を伝えて、料金を聞いたら食費以外
は一部屋分でいいらしいので、残り宿泊数の5日分を二人分で大銅貨30枚
を支払い、部屋へ戻った、エキストラベッドをいれようと提案したら
おねえちゃんに妹と同じベッドでいいと言われた。
☆☆
「とりあえず、お姉ちゃんの方から腕を治そうか、それだとかなり
不便でしょう」
「高価なポーションがあるなら妹におねがいします」
なんか切実に訴えてくる、目が怖いよ、女性恐怖症になったらどうする。
「では妹さんからいくか、左手を前にだしてもらえるかな?」
ペコの魔法【生物生成】をかける、鹿の足の損傷部位の復旧できた
ので人間でも大丈夫だろう、失敗したら、たぶん時魔法系だから
LVが上がったら掛けなおせば大丈夫だろう?
「【生物生成】」
妹ちゃんの腕が1cm位復活、30度程度、掛けなおしてやっと
欠損部分の補完完了。
「お姉ちゃん、私の手が動くよ!!」
「良かったわね」
「ではお姉ちゃんの方も治しちゃいますか?」
「【生物生成】」
妹さんより欠損部位が大きかったので、40回程かけなおした。
「これでふたりとも日常生活は問題ないかな?!」
「あの、ありがとうございます、高位の神官様とは存じず失礼しました」
「いや、わたしは神殿とかいったことないよ、一応貴族だけど
なり立てだから、商人と思って接してくれればいいから?」
「部位欠損のような大きな傷を治せる回復魔法を使えるのは
神殿でも高位の方のみと母から聞いたことがあります」
「神官のみが回復魔法を使えるわけじゃないからね、そういえば、
奴隷商が君らの母親が犯罪を起こしたといってたけど、脱税でもしたの?」
「あれは騙されたんです、気がついた時はお母さんは犯罪者のレッテルを
貼られていて、無実を訴えてもきいてもらえませんでした。」
「それは大変だったね、きっと犯罪組織あたりに目をつけられたんだね」
「では自己紹介ね、俺はカズマ・ダテ、一応男爵かな、基本は商人で
冒険者ギルドのも登録してある、君たちは?」
「私はサラ・ミッターマイヤー、妹はミラ・ミッターマイヤーです」
金のサラに銀のミラかファミリーネームが長いな
ミッタマイヤー家といえば、聞いたことがあるな?。
「もしかして、貴族さんかな」
あ、目が泳いでる、改定確定、はい確実ですね
「別にいいたくなれけば、言わなくてもいいよ」
「父が子爵家の人間でした……」
「そうか……、ちなみに君たちみたいにご家族もユニークスキルを
もっていたのかな?」
「なぜユニークスキルを持っているとわかったんですか?」
「え、だって普通に見えるし、今まで使ってて周りの人にきかれなかったの?」
「でもユニークスキルは他人からは見る事ができないと教わりました」
「そうなんだ、他人から見えないのか、それはいい事を聞いたよ」
「ご主人様もユニークスキルをお持ちなんですか?」
「一応もってるよ、人には言ってないけどね、その手伝いをして
もらう為に奴隷商に行ったわけだしね」
癒しを得る為に買ったとはいえないしな、展開によっては
大人の階段を一緒に登るという選択肢も……。
「まあ、俺も貴族になったばかりだから色々作法とか教えてもらえると
こちらの助かるよ、それと商品の仕分けとかもてつだってもらおうかな」
「「はい、頑張ってつとめさせていただきます」」
「いい返事だ、これからも前向きな姿勢でお願いするよ」
「明日にでも君たちに必要な物を買いに行こう、今日中に考えておいて」
「すいませんご主人様、体の傷を治して頂いた上に、食事なども
ふるまって頂きうれしいです」
「食事って、今までどうしてたの?」
「日に一度、硬いパンを1個と水のみの生活でした」
「それは難儀だったね、これからは俺は朝はおそいけど、二人は食事
してていいから、お金渡も少し渡しておこう」
「じゃサラちゃんミラちゃんは幾ら位欲しいかな?」
「奴隷にお金を渡すなんてご主人様はずいぶんご親切なんですね」
「まあいつも一緒にいれるわけじゃないからね、じゃあ小金貨5枚位でいい?」
「そんなにいただけるんですか」
「ああ、必要な物は俺が払うから、雑貨に使ってくれていいよ」
まあユニークスキルについては明日以降でいいか、そうなると
これからどうするか?
「ミラちゃんどうやら眠そうだね、少し寝る?」
「はい、いっぱい食べたのでちょっと眠いのです」
「じゃあ、隣のベッドを使っていいよ、俺はサラちゃんと今後の話を
しておくから、夕食に起こすよ」
「ではおやすみなさいです」
そういって、ベッドに潜り5分程すると寝息が聞こえてきた、つかれて
たんだな、それからサラちゃんと、夕食まで今までの生い立ちや
礼儀作法の基本などいろいろ教えてもらった。
こちらも荷箱通販の商品の詰め替え作業とかの手順を教えた
これだけ女の子との連続会話は高校以来かも知れない。
7時になったので食堂にいって食事を待つ
「二人は注文してね、ここは5種類の定食から、選ぶんだよ、お酒も
飲みたければ、注文してね、代金は気にしなくていいよ」
「ご主人さまは注文しないんですか?」
「俺は看板娘に毎日お任せしてるからね」
ちょっと壁を見回してから、サラちゃんは魚料理をミラちゃんは肉料理
を注文した、お酒は注文しなかった、ちょっと残念
ミラちゃんは1人前では足りないらしく追加で料理を注文していた
双子でこの差はサラちゃんが遠慮しているからだろうか?
ミラちゃんも満足したようなので、部屋に戻り、3人で座って昼間
サラちゃんと話した事のおさらいと、これからの予定について
雑談も交えつつ、3人で遅くまで話した、イスは隣の部屋から一つ
お借りしてある。
残高:残金:218010000円




