6:病気
1日は案外長い。
今日は優火をギルドメンバーにした。依頼もクリアした。
なのにまだ正午ぐらいである。
森から歩いて町まで帰ってきた。
龍「ギルド本部にいくぞ。」
優火「なんでですか?」
龍「もう一人ギルドメンバーを増やすためだ!」
優火「あー、なるほど。でも僕が言うのも何なんですが、あなたが気に入るような人いるんですかね。」
龍「てめーはあほか?それを確かめに行くんだろ。それにとっておきの秘策がある。」
優火「秘策?」
とかいう会話をしながら歩いているともう目の前はギルド本部だったので会話をやめた。優火は龍の言った秘策について考えながら龍の後をついていった。
ギルドの中入ると何処から聞き付けたのかはわからないが今朝の依頼クリアについての話題がちらほらあがっていた。
星4クラスの依頼をクリアしたのがこの世界に来たばかりの能力、狂クラスのルーキーとこのギルド本部内でも最弱の優火が依頼をクリアということでだ。
この件を聞いて龍のギルド「アウトサイダー」に入りたいという声が増えたが興味はないので無視した。
そして受け付けのいるところまで来ると龍は今朝の依頼の報酬を貰って、1つ質問しているのが優火の耳に届いた。
龍「変わり者で強いプレイヤーはいないのか?」
受け付け「と言われましても。」と受け答えしている。
龍「じゃあ、このギルド本部に牢獄はあんのか?そしてどんなやつが捕まってるんだ?」
受け付け「ありますよ。そこには能力が異常に強力すぎたり、暴走すると止められないようなやつまでいます。」
にやりと龍は笑った。
龍「そこに連れてってもらっていいですか?」
受け付け「いいですけど、あまり囚人を煽らないでくださいね。」
話が終わったあと龍と優火は受け付けの人に牢獄まで連れていってもらった。
受け付け「ここです。」
そこは1本通路で薄暗く両サイドに牢屋があった。
1本通路なのだがとても長く奥に続いているため今立っている位置からだと奥まで全く見ることができない。
優火はこういう所も苦手なのか龍の背中を掴みながらついてくる。
それを龍はめんどいと思いながら受け付けに聞いた。
龍「ねぇ、囚人のリストみたいなものってある?」
受け付け「一応は・・・これです。」
と言って龍に紙を渡した。
優火「ていうか、龍さんは何でこんなところにきたんですか?」
と言いつつまだこの場所に対してびびっていた。
龍「なんでってか?そりゃ、おまえここの囚人をギルドメンバーにするからだよ。」
優火と受け付けは、何を言っているんだこのばかは、と言いたそうな呆れ顔で龍を見ていた。
優火「無理でしょ。そんなすんなりいくわけないじゃないですか!」
と言う優火を無視して囚人リストを見た。
龍「おもしろそうなのはいねぇかな?」
そこには色々な名前と能力が書かれていた。
殺人鬼 牙流や 呪術師 マーバラなどがあったが一際龍の目に止まったのが、病原菌 D,エスト 能力 病魔
龍「ほほぅ」と不適な笑みを浮かべた。