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神々の代理ゲーム  作者: AAA
第一章
9/21

8話 初めてのボス戦

神々の代理ゲーム 8話 初めてのボス戦



















俺は昨日の戦いについて チェコに聞いていた。



(まず 下級の魔物が偵察に来ていたみたいね)



……偵察? 魔物が村を観察しに来たのか?



(ええ 長く生きたボスがいる群れは知恵がついてるからね)



(ただ 数匹の偵察はゴーレムによって始末されたみたい)



……まぁ 数匹なら楽勝だろう



(もう一回が偵察が来たけど それもやっぱりやられたようね)



(ただ 次に30匹近い規模で襲ってきたみたい)



(しかも その後ろに残りの魔物を固めて後詰にしてるわ)



……偵察が返ってこないから 数で押してきたのか



……しかも 何かあってもいいように援護できる位置に配置して



(ゴーレムは それを砂煙で目隠しながら 石を撃って足止めした後に土の槍で倒してるわ)



……<砂塵>に<石弾>と<土槍>か



(ただ ローグガルフが風の魔法で砂煙を吹き飛ばしちゃったの)



(それで ローグガルフがゴーレムと戦うことになったみたい)



(ゴーレムは 一撃で吹き飛ばされちゃったけど 周囲の土で補強して立ち上がると)



(何か 周囲の魔力を集めて3体になったわ)



……なるほど… おそらく<大気吸収><対象吸収>して<分身>したのか



<分身>は 魔力消費が大きい上に物理攻撃しかない土人形を作るものだ。



ただし 土と魔力さえあれば不死身の兵士である。



(最終的に5体まで増えて さらにローグガルフと配下たちの足元を砂地にして 足止めをしてたみたい)



(そしたら ローグガルフたちは 結局疲れて帰っちゃったみたいね)



……<流砂>と<対象吸収>の効果かな とりあえずは助かったが



……やばいな ゴーレム一体じゃ 次はもたない



……ゴーレム無視して 全方位から来られたら



……守ることは不可能だな…



(うわ~ん どうするのよ~?)



………うーん そうだな …なぁ?



……ゴーレムに村を襲わせたら ギルドに助けを求めるかな?



(う~ん 難しいんじゃない? おそらく 村の大人が狩りの準備して)



(戦って 被害者が出てからだと思うわ)



(それに ギルドのある街に依頼しても すぐに冒険者が来てくれるわけじゃないのよ?)



(しかも 敵は良く分からない人形じゃ 依頼は調査や駆除になって冒険者は数人しか来ないと思うわね)



……そうか



(仮に 村人へ被害を出してローグガルフに気付かせて 依頼させても)



(冒険者が中規模パーティー組んでやってくるのはかなり時間がかかると思うわ)



(しかも この規模の村がローグガルフの討伐用資金を出せるかわからない)



(冒険者も報酬が少ないんじゃ 命をかけたくないでしょう)



(それに言っちゃなんだけど)



(ダークエルフの村を救うのを嫌がる人もいるかも)



……くっ! 助けを求めるのは難しいか!



…………はぁぁあ …こんな魔物の襲撃は いつものことなのか?



(そんなわけないじゃない これがしょっちゅうあったら 人種は絶滅しているわよ)



(たぶん 大きい国の中でも どこかの村へ5年に一度あれば多い方ね)



(それなのに 襲われるなんて運が悪すぎよ!)



……ちっ! 仕方ない ………とりあえずは時間を稼ぐか



(どうするの?)



……まずは 守護者を増やす



……そして魔物にゲリラ的な戦いを挑む



(…守護者を増やすのはいいとして ゲリラって?)



……森の中で地面から24時間 奇襲を繰り返して



……敵を疲労させ 数を減す



……そうすれば 次の襲撃までの時間を増やせるだろ



(なるほどね でも 時間を稼いだ後は?)



(ゴーレムじゃ ローグガルフは倒せないわよ?)



……それは ゴーレムを改良して 戦闘能力を上げるのと



……魔法で どうにかローグガルフを殺せないか …戦略を練ってみるってとこだな



……ああ くそ! 生後3カ月で命かけて魔法の研究かよ!



俺はチェコと半泣きになりながらも 計画を立てていく。


























――1ヶ月後――






俺のLVは10になっていた。



尋常じゃないペースであがったが 24時間戦い続けているのだ。



しかたあるまい。



ゴーレムも30体まで増やした。



というより 魔力の問題で1日1体が限界になっている。



後半では 魔力もだいぶ増えたので<陰行>をして隠すほどになったが



前半タイプの改良もしたので 1日1体は超えれなかった。



しかし 初期の性能に比べたら もはや別格と呼んでいいだろう。



土人形より 混合獣(キメラ)人形と言った方が正確かもしれない。



ただ 問題もでてきた



1つ目は ゴーレムの<大気吸収>は こちらが集団だと使えないのである。



近くで吸いあって どちらも半端な補給しかできなくなり



動きが鈍くなってしまったのだ。



そして 2つ目は相手がこちらのことを学んだことである。



最初のうちは奇襲により 次々と殺せたのだが



次第に地面ではなく 木の上や岩の上で生活するようになってしまった。



さらに襲っても逃げられてしまう。



スピードは オオカミとゴーレムでは



ウサギとカメの差である。



そのため 後半では ほとんど数を減らすことができなかった。



一応 ニブイ奴やでかくて 木に登れないのは始末できたが



肝心のローグガルフは生きてるし



バルドという 巨大なトリの魔物が数匹 群れに入ってしまった。



空を飛ぶのは ゴーレムの相性的に最悪だ。






そんなわけで 今では150匹までに群れは成長している。



守護者20体を村の周りに <土中移動>で配置しているので村に被害はないが



いつ襲ってくるか分からない状況が続いている。











しかし!



今日は 1か月にも及ぶ 長き戦いに終止符を打つことにする!!





















村人の誰もが寝静まった深夜。



人知れずに



中級魔物が率いる群れ VS 生後4か月の赤ん坊LV10



による決戦が始まろうとしていた。















……ふう チェコ 状況は?



今日はたっぷりと昼寝して余裕である。



ここ最近は無理をして 魔法陣をイジリ続けていたので寝不足気味だったが



今は頭がすっきりしていて 何でも出来そうだ。



(えっと… いつもと変わりないわね)



(ローグを中心に半径2キロにわたって 群れが展開しているわ)



……よし 計画通りだな



後半になって 狩ることができなくなってからは



集まって行動するように 群れから離れた奴しか狙わなかった。



……村の周りにはいないな?



(ええ 少数だと狩られることがわかってるから みんな固まっているわ)



……ふむ じゃあ 始めるか



俺は<通信>の魔法により 3体を除いた守護者をローグガルフを中心にして 



<土中移動>により半径2キロの群れを包むよう円形に配置していく。



一応 3体は念のため 村の防衛だ。

















配置が終わると



……よし!行くぞ!



(ええ こっちは準備できてるわ)



俺は目を閉じて集中する



……まずは<遠見>っと



これによりローグガルフがいるところを上空から見ることができる。



そして



……<展開>×27



天才の頭脳による計算能力で多重起動で魔法を使う。



そうすると 地中で円形に配置しているゴーレムに埋め込まれていた



魔法陣が飛び出して 地面に浮かび上がる。



……<連結>



しかも それが繋がり 大きな円となる。



その瞬間 術者に発動した魔法の情報が流れ込んできた。



……くっ! さすがに半径2キロの中を全て



……意識内に取り込むのはきついな



(当然よ 普通はそんな情報量 処理できるわけないでしょ)



チェコの軽口を聞き流して



円の外周部にいる魔物に向かい 魔法は放つ



……<魔弾>



無色無音の魔力の塊が放たれて 見張りをしていた魔物の眉間を貫通する。



魔物は木から落ちるが無視して



次々と葬っていく



……ふむ 円から出た奴はいないな?



(ええ まだ 気付いてさえいないわ)



チェコには万一を考えて 神器で観測者をやってもらっている。



逃がしてしまったら面倒だからな



……ハハ! 睡眠不足の恨み 晴らしてくれるわ!



とか言いながら どんどん狙撃していく



しかも 死骸は新魔法<土葬>により地中に引きずり込まれ 守護者に<解体>されて



<構築>か<倉庫>に取り込まれるのだ。



さらに この大規模複合暗殺虐殺術式



通称<大暗黒殺の陣>は



一度 <魔弾>を起動させたら



後は狙いをつけて トリガーを引くだけで魔法陣のバックアップから



魔法を守護者が発動してくれるため自分の体内魔力の消費は ほとんどないのに撃ちまくることができる。



その上 <連結>の魔法陣の中に <大気吸収>があるため



弾を補充しながら



陣の中にいる魔物は酸欠ならぬ魔欠に陥り 一時的に動くことが難くさせる。



さらに加えて この陣中なら術者の魔法が



ほぼすべて 体内魔力を消費せずに発動できて威力も上がるという反則技である。



この陣中に引きこもれば 自分より格上だろうと互角以上に戦えるのだ。



ただし この陣には7億を超える



図形などが使われているため 守護者の補助があっても



脳内で 描くことは鬼畜LVであるし



陣中の情報全てを処理しなければならないので使えるものが限られている 個人技能になった。



そんな負荷と寝不足の恨みで 変なテンションになった俺は



……死ね死ね死ね死ね! はーはっはっはっはっはぁ!!



5分もたたずに 外周部にいた魔物を殺しつくしてしまった。



……じゃあ <二重連結>



大きな円を作っていた守護者のうち



3体に1体を陣の中に入れて 大きな円の中に小さな円を作る。



そうすると さらに<大気吸収>が強化された上に



奇襲して すべての守護者から<対象吸収>の呪いをかけられていた



ローグガルフから力を奪いまくる。



そして テンションと<二重連結>により 精度が上がって



<魔弾>の同時発動さえ行い



次々に虐殺していく。



しかも 全体の陣を少しずつ 小さくしていくことにより



情報処理も軽くなり <大気吸収>も強まっていく。



そして <大気吸収>が干渉し合わない程度に配置した時には



大きな岩の上から転げ落ちて 魔欠と<対象吸収>により ふらついている



12メートルほどのローグガルフ以外 いなくなっていた。



しかし さすがは中級か 周囲を警戒しているし



地面からの奇襲も用心している。



……ふむ 長い戦いも これで終わるな



……まぁ 念のために はっ!



だが そんなことに意味はなく



<魔弾>で 両手両足と眉間を同時に撃つ



「ギャアッ! ギィッガーーゴフンッ!」



やはり <魔弾>では貫通しないで



両手両足が折れて 眉間から血を流すだけだった。



叫ばれると うざいし 村人に変に思われるといけないので



即座に口の中へ 即座に撃ちこみ 黙らせながら



……ふむ <魔弾>では 中級にとどめを刺すことは無理なのか



と観察していく。



……まぁ 撃ち続ければ そのうち死ぬだろうが



……かわいそうだし 面倒だからな



9割が後半の理由で



……ひと思いに 殺るかぁ



……さてと <魔鋼鉄槍>!!



この1カ月の間に ゴーレムに土中から堅い鉱物を探させて 



それを魔力石と混ぜ合わせて



<圧縮>と<硬化>に<強化><保護>など思いつくままにかけまくった。



現在最強の攻撃が



地中100メートルからローグガルフまで



地中に<加速>をかけた道を作りながら 突き進み



ローグガルフの首の下の地面に穴が開いた瞬間



ドンッッッッ!!!!!



何の抵抗もなく 首を撃ち抜いて



さらには上空に 50メートルほど上がった後



落ちてきて 止めを刺すかの如く



ブズンッ!



と腹に刺さった。















俺はそれを見ながらせっかく首を狙ったのに



貴重なローグガルフの毛皮に大きな穴が開いたと落ち込んでいた。













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