7話 ◎死ぬんじゃないわよΩ
衝撃的な話を母から聞いた俺は――
「あと変な体験もしたんだ。行ってないはずのところの記憶があるっていうか」
俺は昔よく通った竹が生い茂る雑木林の所であった女の子が鈴白さんだったと何故か分かった時の体験のことを聞いた。
それを母が聞く。
「それは…!」
驚いた表情を顕にする。
「久喜貴方もう日舞さんは一回死んでいるわ」
「え」
死んでいると言う言葉に俺は驚く。
「どういう事?」
「それは恐らく世界が戻る前の前世の記憶。久喜が鈴白さんと居たなら一人だった日舞さんの方が何処かで死んだ。二人のうちどちらかでも死ぬと世界は死ぬ前まで戻って死なない道を進むようになるの」
「そうなのか」
「でもまた死ぬその時は来る同じような状況の時もあるらしいだから話を聞いて貴方と同じ様に覚えているみたいだから」
母が続けて真剣な表情で話す。
「因みに芯葉家が呪いと花の祝福の時に死んだことは無いから分からないけど久喜が死ぬと久喜は蘇らない久喜は花じゃないからね、そうなると二人もある程度経ったら蘇ることもなくなる。久喜、」
母がこちらに顔をしっかりと向けて話し出す。
「死ぬんじゃないわよ」
学校に行きながら俺は考えた。
母の話を要すると3つこの1年間は日舞さんと鈴白さんが危ないから一緒にいて守る。
一緒にいることにより花に栄養を与え甦れるようにしておくということ。
同じ状況で死ぬこともあるから話を聞いて避けるということ。
それについては母も危なかったら帰ってこなくてもいいから頑張りなさいと言ってくれていた。
少し早く学校に着けた。日舞さんと鈴白さんに今日の話をする為急ぎ足で登校したからだ。
教室のドアを開けるとそこには日舞さんと鈴白さんがいて鈴白さんの机には肥料らしきモノがどっさり置いてある。あれを一人で持ってきたのか一緒に登校して運んであげればよかった。
後悔しつつ俺は二人に母から聞いたことを話す。