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13 サグラダ・ファミリアの最下層で、出会ったのは何と! 思いもしなかった存在だった。

サグラダ・ファミリアのダンジョン最下層へと

やっとの事でたどり着けば………


そこに現れたのは???


とある 神様だった!


ドラゴ神と名乗った

気配さえ感じさせなかった存在が、一瞬で俺の前にその姿を現した。


驚愕に目を見開きながら

声さえ出ない俺に……………


「御前を、行き成りコロしたりしないが!


話だけは聴いておきたい!」


真紅の巨大な身体のドラゴンが、俺に語りかけて来た。




「我は、ドラゴ神!

名は、ドラゴニール ローズだ!


マサカ………人間の小僧達が?

この場に来れるとは想いもしなかったがな……………」



その衝撃の真実を証され

俺は自分自身がいつのまにか

片膝を付き頭を垂れていた野に、驚いていた。


すると、


「四千年ぶりか?

この地に閉じ込められて以来……………


他の生物と話を介したのは!?」



厳かな声音で、ドラコ神が

そう呟いた。



高さは、100メートルを有に超え

翼を広げた横幅は、200

メートル以上の存在に……………



こんな神を名乗る圧倒的な

迄の神秘的な存在感に

対応の仕様がなかった。



が、なぜ神がこんなダンジョンの最下層に?


と云う謎への興味深い事柄が

思考加速して居る俺の

口からついポロッと出てしまった。



「此処は、ダンジョンでして魔物や魔人や魔獣等が

蔓延る地下の最下層ですし?


私の生きている世界の神は、

一神だけで………


ゼウ神だけが祀られている

世界なのです。


なのでこの場に真逆?

神様がいらっしゃるとは、

思いも寄りませんでした。」


その俺の言葉に


ドラゴ神なる

ドラゴンは、暫くの間無言で

何やら熟考中らしく………………

その金色の鋭い眼光を閉じて

考えて居た。



「成る程なぁ!

我は、ダンジョンなる場所に永きに亘り閉じ込められていたという事で


御前は、我と戦いに来た!


ソレで合っているか?」


俺は、慌てて否定した。


「イイエ ち、 違います。

神様と闘う気など

一切ありません。」


闘ったとしても

瞬殺される。

俺の右眼が物語っている様だった。


「では、小僧達は何が目的なのだ?


ンッ9人居るが

小僧は実際

1人では無いか?」


神様の眼は誤魔化せない。

俺は、素直に真実を話し出しながら

並行存在魔法を解除した。



「この最下層に到達するには、とてもじゃないですが


自分一人では辿り着けなかったので………


並行存在魔法達に加勢させて

ようやく、この最下層に

辿り着きました。」


俺は、ドラゴ神と向き合った。



「この世界の神が

ゼウだけとはなぁ…………

ならば小僧に真実を

語ってやろう。


4000年以上昔の話だ!


ある提案がなされた

魔王が復活した日に備えて

この地球を4分割しておこうと…………………


初めは神々から反論が多数ありはしたが………

1番被害に遭うの人間だ!

と言う意見に次第に他の神々も賛成していった。


世界中の神々の力を集結させて、地球を4分割し


魔王達の軍勢であっても

他の区域から侵入不可能にし


何処の区分けした世界であっても、魔王軍と闘える様にする為


神々の配置を話し合う予定だったのだが………………


この地球を4分割する事に成功し、神々で祝杯を挙げたのだが……………



我が、目を覚ました時には……

この牢獄とも言える場所に

監禁されて居た。」


エッ


それってもしかして

ドラゴ神達神々が

ゼウ神に計画的にハメられたのではないだろうか???


ソレならば

トモルシードの世界に

ゼウ神のみが

唯一神である事象に

納得がいくのだが……………



その事柄を

ドラゴ神に直接的に

伝えられないよなぁ。


と思考加速で1秒にみたない時間で結論付ければ



「小僧のお陰で

どうやらこの牢獄から脱出

出来そうだ!


礼を言うぞ。


だから、早くあの扉を開け放ってくれ!」


ドラゴ神の言葉に

ハッとし


「直ぐに開けます!」


と巨大な両扉を全開に開け


「どうぞ。」


とドラゴ神に伝えれば



「ゼウの奴め!

ここから出たら、

滅殺してくれようぞ!」



と言いながらユックリと

巨大な両扉から出て行こうとしたその時


空気が悲鳴を上げる様に、


バチバチと鳴れば?


ドラゴ神が弾かれて居た。


ドラゴ神は、何度か試していたが………


明らかに

この空間事態が

神を閉じ込めている構造に

創り出された代物であった。


その証拠に、俺は通り抜けられるのだから……………


が、しかしながら

ドラゴ神は、

4000年もの永き間

この牢獄に閉じ込められていたのだから……………………



そう簡単には気持ちが

継いて行かず


開け放ってある両扉を

攻撃したのだが

その背筋も凍る魔法の攻撃は?


スーッと見えない壁に

吸い込まれて逝くだけであった。



大音響で叫ぶ!!!


「何故じゃ―!!

我は!

この牢獄からは、絶対に

抜け出せぬのかぁ~!」



項垂れるドラゴ神に対して

俺は自分なりの推理を語った。




「総ての神々の力から

このダンジョンの最下層は

創り出されたのだとしたのだと考えれば、


ドラゴ神様だけの御力では

ここから抜け出せないと………………


神だけを閉じ込めるため

だけの空間なのでしょう。


現に、自分は自由に

通り抜けられますから…………」


ドラゴ神の眼の前で

扉の外に出て見せれば



ドラゴ神に取っては

納得しがたい理論だったの

だろう……………………………………


恥も外聞も無くなって


手が付けられない

とは、まさにこの事だろう。


牢獄内で、

小一時間ばかり

暴れまくって

俺は、声も掛けられ

なかった。


驚きの事実がもう1つあった


両扉以外の壁は

一応破壊は可能なのだが

尋常じゃ無いスピードで

修復し続けて、破壊した傍から修復が始まるのである。



ドラゴ神が、牢獄と呼んだ

意味を今更だが、理解した。



ドラゴ神の憂さ晴らしが

済んだ後に、


「あのー

1つ御提案があるの

ですが~……………


聞き入れて頂けませんか?」


と、静かに項垂れる

ドラゴ神に問いかければ



「まだ、そんな所に居ったのか?………………


神らしくない行動に

幻滅デモしたのか?」


俺は、自論を伝えてみた。


「神様だからこそ

出られない空間

なのでしょう。


私と協力関係に成りませんか??」


…………………………………………………


ドラゴ神の反応は無かったが

俺は待った。


すると………


「今更、何を協力すると言うのだ?」


やっと反応を見せた

ドラゴ神に


「例えばの話ですけれど

ドラゴ神が人間になれば、

自分と同じ様に脱出出来る………と考えていますし


自分の力をレベルアップへと導いて下されば……………


お酒を私が用意致します!」



先程まで、速く出てって欲しそうな態度が


急に、

 

「我は、一体どのような協力をすれば………………酒が……………呑めるのじゃ…………………」




成程。

ドラゴ神は

無類の酒好きだと判断し


交渉の再開を開始した。


「自分の剣術 格闘技 魔法攻撃 魔力の知識 等を

修行して頂ければ

こちらで、お酒を御用意しますし

ドラゴ神様の事を師匠と崇めます。」



酒に釣られたのか?

糸もあっさりと

俺の条件を飲んでくれた。



「小僧の言い分は、理解した。


それで、酒は今あるのか?」



とドラゴ神に問われ


「今は持ち合わせてはいませんが………


直ぐに城に戻り御用意致しますが?


自分の提案を受け入れて

頂けませんか??」


とドラゴ神に同意を求めれば



「酒を本当に用意出来れば

オマエを我の弟子として

育てようぞ!」



間違い無く、言質を得た!

すかさず


「それでは、

一度戻って

酒の準備をし

改めて、

ドラゴ神様に

拝謁しに参ります。」


直ぐに低位瞬間移動魔法で

自室に戻り


セバースとジンに

金塊を渡し


「これで、買えるだけの

酒樽を買い占めて

来てくれ!」


いきなり、帰還した俺に…

命じられた2人が、

驚きながらも

城下街へと向かった。


俺自身は、

ドラゴ神と師弟関係になれる

興奮で、ワクワクが止まらない。


だが、思考加速で

あの牢獄からどうやって

ドラゴ神を救出出来るのだろうか???


そもそも神様を人間に

出来るとも思えない!


でも、神様のままでは

あの牢獄から脱出不可能

何だよなぁ………………………


思考の迷路にハマって

答えが出ずに……………


数時間考え込んでいれば


「酒樽の準備が整いました。

城内へと運んで宜しいですか?」


と セバースに問われて 

我に返った。


「イヤ 俺自身が行って

収納魔法に入れる方が

速い。」


そう言って、セバースと共に

城門の前に待機していた馬車を確認すれば?


大型トラックの荷台並みに

酒樽の山がそこに在る。

続けて

ジンも馬車で酒樽を同じ位の

数を運んで来た。


「お待たせ致しました。

トモルシード王子。」


総魔力量が少なかった頃ならば、絶対に収納不可能だった筈の酒樽を俺は


収納魔法へと次々に仕舞い込んでいった。


とんでも無い量の酒樽をしまい込み終え



「御苦労だったな!二人共。

後は、今日は自宅で休むと良い。」


と 言い残し

低位瞬間移動魔法で

サグラダ・ファミリアの

ダンジョン最下層の巨大過ぎる両扉の前に移動すれば………



「オウ 酒は用意していたのであろうなぁ!」


最下層の地下牢に足を踏み入れた瞬間にドラゴ神から

問われ



「お待たせ致しました。

どうぞ召し上がって下さい。


例のお約束をお忘れ無く。」


と 収納魔法から酒樽を

片手に1つずつ

2樽 出せば


ゴックン 

と余りにも大きな音の

ドラゴ神の喉が鳴った。



豪快に酒樽ごと 一気に飲み

酒樽の破片を吐き出し



「おっ お〜 これぞ!

この感覚だ。


我には、酒が何よりの嗜好品であるぞ!!


お前をこの瞬間から、

弟子と認めようぞ!」



そう宣言したドラゴ神は?


一瞬で俺の前から消え

この牢獄の最奥に行ったとか

と………思えば?


一瞬で戻って来た。 その手に

己の牙らしい物体を持ち!?


何をするのだろうか?


俺は、思考加速にて

熟考していれば



「我が、弟子の為に

大剣を授けてやる!!


先ずは、その大剣を素振りが出来るようになったら


次のステージを教えてやる。」



唐突な提案に

俺は、


「了解しました。

ドラゴ神 師匠 。」


と答えれば


ドラゴ神は巨大な顎から

白く輝く魔法陣を手に掲げた

牙に降り注げば………


俺の身長と変わらない

大剣を創り出し



「ホレ  この大剣で素振りをしてみろ!」


俺の3メートル程前に

置かれた大剣を手に仕様としたが…………………


身体強化したトモルシードでは、持ち上げることさえ出来なかった。


あの牙から創られた

大剣なのだからそれ相応な

重量なのは、覚悟していたのだが……………………


ドラゴ神は、楽しそうに


「どうしたぁ〜

そんな事では弟子にして置けないぞぅ〜 ワッハッハ―」


と 笑われた。


このままでは

師弟関係が無くなり

只の配達しに来た酒屋に成ってしまう。



俺は、金剛と剛脚を上乗せし

大剣を持ち上げにかかった。


「ウオ〜!!」


気合を入れた両手に

青筋が浮かんだ。


大剣を持ち上げたが………


素振りを仕様とすれば

余りの大剣の重量に

体幹がぶれてしまい


ゆっくりとした素振り

まるでスローモーションだったし……………………


1時間と保たずに

俺の体力が切れて 

大剣を降ろさざるおえなかった。


ゼェゼェと息を切らす俺に…


「人間にしては、

よくぞ持ち上げられた者ぞ!


まぁ テストとしては

一応合格だなぁ。


弟子として認めよう。

お前の名は?何と申す。」


疲れ切った俺は、息を切らしながら


「トモ……ゼイゼエ……」


深呼吸して


「トモルシードです。師匠。」


これがドラゴ神

ドラゴニール ローゼ

と、トモルシードとの師弟関係の始まりだった。



そんな出会いから

十年で1年の経過するこの異世界の10年の中の7年が、毎日の修行の日々が過ぎ



俺は、身体強化だけで

あの重すぎる大剣を自在に

操れまで、成長した。


ドラゴ神の魔法の数々も

この右目の力で手に入れる事に成功した。


実際は、ドラゴ神自体が

凄すぎたのだった。


どうやら

炎系のドラゴ

雷系のドラゴ

暴風系ドラゴ

吹雪系ドラゴ

水 系ドラゴ

等などのドラゴは


ドラゴ神から派生した

ドラゴであり

総ての属性を持つのが

ドラゴ神

ドラゴニール ローゼ

という神であり


俺の魔法も

12柱の全属性だった事で

ドラゴ神の魔法陣全てを

コンプリートして行ったが


十年の内の7年もの歳月が

かかったのだが…………………



その最中スペイ王国の城内の

図書館の総ての本を網羅したが……………………


神様を人間化する方法のヒントさえ全く無く

他の神についての文献も


一切無いのが現状だったのだが…………………………



その日の修行後に



「トモルシードよ!


言いにくいのだが………………


そろそろ我が教える事は

もう無くなる。


我をこの牢獄から脱出させる方法の目処は………

在るのか?」


嘘で誤魔化せはしない!


俺は………


「スペイ王国にある

すべての資料を探していますが…………………


ゼウ神以外の神様に関連した本や資料さえ

全く無くて………


しかしながら、諦めているわけでは、無いのです!」



気持ちを込めて伝えたのだが



「やはり……………な。


この牢獄から脱出は不可能か…………………………………………」



項垂れるドラゴ神に対して

かける言葉が今の俺には

無かった。


俺は…………自分の修行だけに

かまけてばかりで

ドラゴ神の心まで

察する事が、出来ていなかったのだ。



必死に神様を人間化する方法のがヒントを探すぞ!!!


ドラゴ神に

酒樽を10樽渡し

その場から一礼し

城内の自室に低位瞬間移動魔法で戻り


先ずは、

スペイ王国第1王子のルシファード兄上の部屋を訪ねた。



「こんなに時間に何用だ?

トモルシードよ。」


怪訝そうにルシファード兄上に、問われた。


「ルシファード兄上にお聞きしたい事柄がありまして……


こんな時間ですが

至急お尋ねしたい案件がございます。」


ルシファード兄上に一礼し無礼を詫びれば


「トモルシードの兄として

頼られる事は、

嬉しく思うが?


何を聞きたいのだ?」


早速本題に入ってくれたので

探りを入れる。


「城内の図書館以外に

本や文献、昔の史料等は

スペイ王国には、無いのですか!?」


ルシファード兄上は、何かを思い出したかの様な

雰囲気で、俺に問う。


「それが、トモルシードの

急用なのか?


明日でも構わないと感じるが???」


ルシファード兄上の意見は

正しいが……………


ドラゴ神の事を考えれば………


思考加速で

ルシファード兄上を納得させられるか?

考え 答えを出す。


「ルシファード兄上は、

何時までも魔力式自動車椅子でも構わないのですか?


例え、フラン学園都市に自分が入学したとしても………


膝から下の呪術による

麻痺が必ずしも治せる保証は、絶対では無いのです!」


少々強い口調に成ってしまったが、ルシファード兄上には


多少の危機感を感じて欲しかった。


ルシファード兄上は

悩みながら………………


「言われて見れば、トモルシードの言い分も最もだ。


そう言えば、昔父上である

ルシファー王から

王もしくは皇太子だけが


入る事を許された

王専用の図書室があると

聞いた覚えがあった。」



エッ  余り期待はしてい無かったが

驚愕に値する事が解った。

それならば!



「明日 ルシファー王に

謁見の許可を申請して

下さい。


ルシファード兄上には

絶対に御迷惑はかけない

交渉を 自分が父上である

ルシファー王に交渉

致しますょ。」



「判ったょ。

明日の早朝に私から

父上に連絡を入れる。


日時が決まり次第

トモルシードに伝えよう。」


結論にいたり

ルシファード兄上に

礼を述べ 自室に戻り


対応策をいくつか

思考加速で準備し

その日は、就寝した。



明くる日

ルシーシアとソフィーシア様との朝食後にセバースから

報告を受けた。


「トモルシード王子

ルシファード第1王子から


本日の昼食後に

ルシファー王との謁見が

許された。  との事です。」



早速動いてくれた

ルシファード兄上に感謝し


突然な謁見の要望を聴き入れてくれた父上 

ルシファー王にも感謝しながら、思考加速で


話し合いで、俺自身が王の

図書室に入る為に

何か役立つモノを献上すれば

何とかなるさ 


と、少しばかり安堵した。


ルシーシアとソフィーシア様との昼食会を終え

直ぐに、ルシファード兄上の

自室を訪ねた。


「トモルシードよ

父上の配慮に感謝しておけ


私も、驚いた?

まさかこんな直ぐに謁見を許されるとは…………………」



それだけルシファード兄上が

ルシファー王に信頼されているからだろう。


「ルシファー王との交渉は

全てこの トモルシードに

お任せ下さい。


秘策を用意していますから…

御安心を」


そっと頷くルシファード兄上

に頷き返し


ルシファード兄上の魔力自動車椅子を押して

王の玉座がある

謁見の間に向かった。



衛兵が

ルシファード兄上とトモルシードの来訪をルシファー王に告げれば


王の玉座の間に通された。


「2人の息子が、何用で

内密に訪れたのだ?」


挨拶も無しに

いきなり本題を話せとばかりに、ルシファー王に問われ


ルシファード兄上に、一つ頷き


「この城内の図書館の本は、

ほぼ全て調べ尽くしましたが………………


ルシファード兄上を完全に

呪術から救う資料さえありませんでした………………


スペイ王国には、本当に

もう本は無いのですか?」


ルシファー王へ 問う!


「そんな真剣な眼をして

王に問うまでの事なのか?


膝下以外は、トモルシードが 呪術から救った筈であろう。」


思考加速して居る俺の予定通りの展開に成り


「本当に そうなのでしょうか!?


仮に、あの呪術の魔法陣が

時間差で最終段階に成った場合は……………


私でも、手出しが無理に成ると、………考えました。


私が、フラン学園都市に

入学するまでに………


ルシファード兄上が無事である 保証は無いのです。」


俺の意見に、

ルシファー王の顔色が

明らかに変化した。


「本当か…………………

それが?そんな事が?

ルシファードにあり得るのか??」


顔面蒼白に成った王が

俺に………………


「スペイ王国には、

王の隠し部屋に

図書室が有るにはあるが………


本来ならば

王もしくは、皇太子しか

出入りを禁じられている。


だが、トモルシードの話が

事実ならば…………


その禁じられている事を

破らなくては、無理だ!

…………………………………………」


呻く様な声で、


「背に腹は変えられない。」


ルシファー王は

深々と深呼吸した後


「例外事由により

トモルシードの王の隠し部屋への入室を許可する!!


トモルシードは、図書館の本は全て読んだらしいから

古語の理解は可能だろう。


先代の王も余も

解読不可能だった

史料や本が確かにあった。


トモルシードよ

頼まれてくれるか!?」


俺は、ルシファー王に

深く頷き 応えれば


「ルシファードは、

余と共に隠し部屋の前で

トモルシードを待て!」


ルシファード兄上は


「かしこまりました。

父上の仰せの儘に!」


これで、スペイ王国の最高機密を閲覧出来るが…………………


果たして、

ドラゴ神を人間化するのに

可能な情報収集が出来るのか


それだけは、実際にこの眼で

確かめなければ

何とも言えないが……………


間違い無くチャンスなのは

確かなのだった。


俺は、ルシファー王の後に

ルシファード兄上の魔力自動車椅子を押しながら、

付いて行く。


王の寝室の裏に

細い廊下の突き当たりに着くと?


ルシファー王が胸元に提げていた鍵を取り出し


「今から、見聞きした事は直ぐに忘れよ!


では

トモルシードよ。

1時間だけこの場で待つ

この中にあるかも知れない知識を得たならば、内側から

ノックしろ!


その合図で、また鍵を開ける。   


良いな!」


真剣な眼差しが、

ほんの少しだけ………

俺の心が 痛む


そして、王の隠し部屋に

入れば


ガッシャーンと扉が閉められた。


隠し部屋の中は

どうゆう仕掛けかは解らないのだが、天井から太陽光が

照らされていた。


周りを見渡せば

確かに本や資料が綺麗に

並べられている。


どんな順番かも定かでは無い


兎に角、

あるだけの物を

複製魔法で

完コピし、収納魔法に入れて行く。


古い歴史書

古い巻物

古い石板

古い地図


全てを複製しながら収納魔法

に次々と入れて行った。


この隠し部屋の書物は

全部収納し終えれば

約束の時間よりも

20分程早く終わり


時間が来るまで

少しでも呪術に関係が

ありそうな本を読んだ。


俺は、

ラッキーを自力で

引き当てた。


手にした本は

何と

呪術の魔法陣の防御的な

手法に付いての対策方法が

記載されていた!!


20分でも

思考加速した俺ならば

その本の理解度は……………


100パーセント


ルシファード兄上にかけられている 


呪術の魔法陣への対処方法が

可能に成った。


喜んでいた時に

スマホのタイマーが鳴り

王の隠し部屋の入口の内側からノックすると、


ガッシャーンと鍵が開けられ


「どうであったのか?

トモルシードよ?」


と、ルシファー王に問われて


一つ頷きながら


「今直ぐに

ルシファー王立会いの元

ルシファード兄上の呪術の魔法陣を対処したく


思いますが?


如何でしょうか!?」


俺が、結論を述べずに

対処が可能です。


と述べた事を理解した2人が


大きな安堵したのだろう。


「ふぅー………」


と二人して溜息が、

流石に親子だと感じられる

ハモった溜息に

俺は笑顔で応えれば


「それでは、ルシファード皇太子の寝室に、

参ると仕様!」


それからは、3人の行動は

迅速だった。


ルシファード兄上の寝室の魔法陣を2人に

説明しながら


魔法陣の1番内側の円を

消すのだが……………


呪術を掛けた本人にも分からない様に、消す順番を変えれば…………………


例え術者本人が

ルシファード兄上の魔法陣を

発動させようとしても


俺が、魔法陣の最内の円を

消した順番通りに描かなければ、呪術の魔法陣は

その力を発動出来ない。


やっとルシファー王と

ルシファード兄上から笑顔が溢れた。


俺は、本当の理由を隠している罪悪感から


「此れで、ルシファード兄上の懸念が無くなったので……


ルシファー王と

ルシファード兄上に

御祝いとして

防護服と宝剣に値する剣を

明日の昼食会の後に

プレゼント致しますよ。」


これ位はして置かないと………

俺の罪悪感は拭えないのだから………………


2人は、嬉しそうに

頷いているので、俺はその場を離れ自室へ戻って


セバースに、誰も寝室に入れない様に頼み


寝室のドアの中に入った。


収納魔法から

ルシファー王の隠し部屋から

複製した書物の全てを出して

読み漁った。


1つのボロボロの巻物に

古語で書き記された部分に

眼が止まった。


それは史実が語られていて

スペイ王国の若き王子が

妖精に助けられ………………


その妖精を気に入り

大賢者の数名で妖精を人間化し若き王子の眷属にして

嫁に娶ったと記載されていたが……………………………


肝心の魔法陣やその後の妖精が人間化してその力が?

失われたのか?

等の処が破損して読み解けなかった。



俺は、復元魔法を巻物に

使用可能かどうか?

試してみれば


巻物が眼の前でその時代に描かれた状態へと変化していった。


ゆっくりと復元した巻物を

丁寧に読み解いていけば


妖精は、人間化したがその魔力や力は健在だったと記載され、教会で魔力診断出来る様にした人が、その妖精であった。



妖精と神様では相応な違いは有るが

大賢者達が残した魔法陣も

何重にも改良してあるが

綺麗に描かれていた。


詳しく調べ直せば

もしかしたならば

ドラゴ神を人間化出来る可能性が少しだけ視えた。


少しだけ安堵しながら

ルシファー王と

ルシファード兄上の

正装着の防護服を


ヤマタノオロチの鱗で錬成した糸で、寸法はこの目で確かめているので………


後は、色違いの王族に相応しいデザインで3着づつ

錬成し終えれば夕食会の時間に成った。 


夕食会で、ポロッと

ルシファー王とルシファード兄上に防護服の衣装をプレゼントすると溢してしまえば


「トモルシード兄様

私には、プレゼントしてくれないのですか?」


とねだられた。


しかも便乗するかの様に

ソフィーシア様からも要望され、断り切れずに


「解りましたが………

先ずは、ルシファー王と

ルシファード兄上が先ですから。


3日後の昼食会までには

プレゼント致しますょ。」


俺の口が滑ったのだから………


無理やり自分に言い聞かせた


そうして次の日の昼食後

ルシファード兄上と共に

王の謁見の間に向かい。


約束通り2人に3着づつ

正装着の防護服と

エレベーター前のフロアボスのインゴット製の剣をプレゼントすれば……………


「何なのだ!

今の宝剣の三分の一程度の重量なのに………………………」


と2人は、剣のプレゼントを

拒むことも出来ずに

困っていたが


試し斬りをと差し出された

近衛兵の剣を

一刀のもと切断すれば

目の色を変えて称賛した。


近衛兵には、今となっては遠い昔に製作した騎士剣を与えて、王の謁見の間から出た。


後は、ルシーシアとソフィーシア様のドレス兼防護服だ!


自室に直行し

ヤマタノオロチの鱗で糸を錬成しドレスをデザインしながら親子コーデ風のドレス2着と戦闘用を一着

の3着づつ完成させ

収納魔法に入れておき


実験こそ出来ないが

神様を人間化する魔法陣の習得に時間を咲く事をドラゴ神に報告と同時に


俺の並行存在魔法達を修行してもらう

事を許してもらう為に


直ぐにサグラダファミリアのダンジョン最下層へと

低位瞬間移動魔法で

巨大両扉の前に向かった。



「おぉーー

トモルシードよ


何か遭ったのか?


なんだか嬉しそうではないか?」


ドラゴ神に見抜かれた様な感じがしたが???


「実は、大事なお話と提案があるのです!」


俺の話の続きを話せとばかりにドラゴ神が頷く


「過去に妖精を人間化した

古い文献が発見出来たので


その研究に私自身は、邁進したく想って居ますが………


師匠の修行は、自分の並行存在魔法達を修行して頂きたいと 伝えに来たのですが?」


ドラゴ神は

一瞬驚いた様子だったが………


「我を人間化し

この牢獄から抜け出せそうなのならば……………


トモルシードの好きにするが良い!


が、修行は手を抜かぬし

酒も必ず用意する事が

条件だぞ!!」


酒は、修行の後に必ず

並行存在魔法の俺に渡しておきますから 心配無用だと

ドラゴ神に伝えれば


ドラゴ神は、嬉しそうに

笑いながら


「では、前祝いだ!


酒を出すが良いぞ。トモルシード!」


俺は、収納魔法から

酒樽を5樽出して


「特別ですよ!」


と 酒を献上し

並行存在魔法でカラー別の俺を8人出し


腕輪のカラー

レッド

ブルー

イエロー

グリーン

ブラック

の5人に


思念伝達で

師匠であるドラゴ神に

教えを請えと命じた。


「ドラゴ神 師匠。

我ら5人への修行を頼みます。」


と 一歩前に出て述べれば


ドラゴ神は、酒樽を器用に

壊さずに飲みながら………

上機嫌で


「任せておけ!

そこらの神よりも強く強く

育ててやる!」


この言葉に、安心し


「他の3人は、

研究と他の資料を

探させます。」


此れで、修行班とドラゴ神の人間化への研究班に

別行動することが決定し


並行存在魔法を解除し

酒で機嫌が良いドラゴ神の

地下牢獄を後にし


自室で今後の計画を思考加速で考えながら………………

寝落ちした。



10年で1年を経過する。

この世界で、10年のウチ7年も

修行に明け暮れたが……………


神様を人間化する事に関しては

無沈着であったが…………………


ドラゴ神の気持ちを考えさせられて、


本気で神様を人間化する方法を探す。


新たに見つけた

妖精を人間化した史実に


神様を人間化しダンジョンの最下層の地下牢獄からの

救出方法を探る

トモルシード


その結果や如何に?

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