6/7
in HOME〜高橋side〜
「最悪…」
よりによって、気になってる彼に素顔を見られてしまった。
今まで顔面だけを見て近づいてくる人も多かった。
だから高校生になって内面を見てもらおうと暑苦しい前髪で素顔を隠していたというのに…
でも、彼に可愛いと言われて嫌な気持ちにはならなかった。
あまり好きではな買ったこの顔面を利用してまで彼に近づきたいと思ってしまった…
この感情は…もしかして恋、というやつなのだろうか…
彼は私のことどう思ってるのかな。
可愛いだけで好きっていってくるような人じゃないのはこの3ヶ月でわかってる。
だってあんなにダサい格好をしている私にも優しく声をかけてくれたんだもん…
…よし、決めた。
明日からはこの美貌全て使って、彼を落としにかかろう。
最初は顔だけでいい。
付き合ってから後々性格も知ってもらえたらいいんだ。
だって、しょうがないじゃん…
好きになっちゃったんだもん。
「…おかーさーん」
「なーにー?」
「お金頂戴!!」
「えっ!?」